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モータースポーツ > ロードレース世界選手権 > MotoGP学科 > 1限目「タイヤの話」

MotoGP学科

タイヤの話

1限目

レースのみどころ

硬めと柔らかめ、それぞれ2スペックのタイヤのうち、どちらを使用するのかはチームの選択にゆだねられている。柔らかいほうのタイヤには、サイドウオール部分に白いマーキングが施され、外見上でも一目瞭然で判別できる。各チーム、各ライダーのタイヤ選択に注意をしながら各セッションやレースを観ると、楽しみがさらに増すこと請け合いだ。

硬めのタイヤ(左)と、サイドに白線が入った柔らかめのタイヤ(右)

また、タイヤ本数が厳しく制限されたことにより、昨年までごく普通に使用されていた「予選タイヤ」(グリップ力が高い代わりに極端に耐久性が低く、1周に限って強力な性能を発揮する、タイムアタック専用タイヤ)は、今シーズンは使用されていない。とはいえ、予選でいいグリッド位置を獲得することは、決勝レースを左右する重要戦略であることに変わりはなく、予選終盤のタイムアタック合戦は今シーズンも今までと同様に行われている。昨シーズンまでと今年の大きな違いは、リアタイヤに予選タイヤを装着するのではなく、従来の2スペックのうち柔らかいほうを装着して行う、という点だ。

予選タイヤを使用していた頃のタイムアタックは、レース用タイヤのラップタイムから大幅に短縮されることが多く、スリリングな一発勝負として大きな注目を集めた。しかし、予選タイヤによる走行は、レース用タイヤと違った走り方が求められるために、タイムアタックで突出したラップタイムを計測して上位グリッドを獲得した選手が、決勝レースになるといいパフォーマンスを発揮できないまま低位に沈んでしまう例も珍しくなかった。

今シーズンのタイムアタックは、上述のようにレース用タイヤの柔らかいスペックを装着して行うために、予選のリザルトは、そこまでのセッションで培ったマシンの仕上がりをほぼ忠実に反映するようになっている。つまり、予選順位を見れば、決勝レースでのパフォーマンスをある程度順当に予測できる、といってもいいだろう。しかし、そうはいっても世界最高峰クラスを走る選手たちは、マシンがどのような状態であっても、トップでチェッカーを受けるために己の能力を100%発揮して決勝レースに臨む。限界を超えた走りがもたらす感動やドラマは、過去に何度も展開されてきたし、また、それこそがスポーツの醍醐味であるといってもいい。

このように、タイヤに関する知識や情報を踏まえたうえで、予選までの全セッション、そして決勝レースを観戦すると、MotoGPの楽しさが何倍にも増すことは間違いない。

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