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市販して欲しい!と思うほど爽快なRC166。
 前置きが長くなったが、繊細な感覚でマシンと対話する宮城のレストアマシン走行インプレッションに移ろう。前回のRC149に続いて登場するのはRC166。250ccの空冷4サイクル6気筒マシンだ。年式は、RC149と同じ1966年。それまでHondaは250ccを4気筒マシンで勝ってきたが、2サイクル勢が力をつけてきたため、さらなる高回転化に挑んだのがこのRC166だ。
 マイク・ヘイルウッドはこのマシンに乗り、1966年の世界GPで10戦全勝。ライダー&メーカータイトルを獲得。翌1967年もWGPのタイトルを獲得し、マン島TTレースでも勝利を飾っている。レギュレーションでシリンダー数が制限されたため、Hondaはこの年をもって一時GP参戦を休止している。RC166の最高出力は、60馬力以上/18000rpm、最大トルクは2.36kgm/17000rpm。

RC166
 「高回転・高出力のハイパフォーマンスエンジンなんですけど、RC149とはうって変わって、非常にトルクフルですね」
やはりエンジンを掛けた瞬間は6000から7000回転。60馬力以上を18000回転で絞り出すエンジンだからかなりの高回転型エンジン。
 「クラッチミートは・・・7000回転ぐらいですね。繋げば普通に出ていきます。これはびっくりしますよ。こんなんやったら市販できるんじゃないかなと思えるぐらい乗りやすいですよ」
 乗りやすいといっても、レーシングマシンとしてという前置きが必要だが、RC149とは違いかなり扱いやすく、トルクの谷もそれほど感じないという。そしてとにかく速い。「めちゃくちゃ、よう走りますわ」と宮城は目をまるくした。
 「また、音がいいですね。ジェット機みたいな音がしますわ。人気の高いマシンですし、コレクションホールの方も力を入れてキャブをセッティングして、きちんと上のサウンドまで楽しんでいただけるよう取り組まれたようですから」
 RC166は、排気音もさることながらメカニカルなサウンドに味があるという。だから乗っているライダー自身も吹け上がっていくエンジンのサウンドを楽しめる。
 サスペンションの性能もよく、ツインリンクもてぎの1コーナー前の小さなバンプにもきちんと追従する。宮城は、RC166のようにタンクの長いマシンの時代からレースをはじめているため、ライディング自体にあまり違和感はない。しかし、ブレーキが効かない時代のマシンだから、エンジンブレーキやタイヤの抵抗など使えるものはすべて使い、マシンを横にして減速しながらコーナーを曲がるライディングが必要になる。
 「スキーでエッジを効かせてスピードを落とすような感じですわ」
と言い、宮城はスキーのジェスチャーをした。ちなみに彼はスキーも得意だ。今のグランプリマシンは、エンジンブレーキなどじゃまになるくらいブレーキがよく効く。直線でグッと減速してスパッとコーナーに入るライディング。しかし、この時代はブレーキを掛けシフトダウンをしながら横を向いてコーナーに入っていく。フロントも滑っているためカウンターを当てるという感覚でもない。クルマでいうと四輪ドリフトだ。
 今は125ccのグランプリマシンも直線で減速するが、つい最近まではこういう走り方をしていたという。
 「RC166は気持ちいいですよ。車格もいいですし、夢のような話ですが、もし市販してくれたらぜひ欲しいですねえ」
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