Round03アメリカアメリカズGP

MotoGP

サーキット・オブ・ジ・アメリカズ

第3戦 アメリカズGP

マルケスが7年連続ポール・トゥ・ウインに挑む

第2戦アルゼンチンGPから一週間のインターバルを経て、第3戦アメリカズGPが、4月12日(金)~14日(日)の3日間、米国テキサス州・オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催されます。アメリカズGPは2013年に初開催され、今年で7年目を迎えます。

初開催となった13年には、MotoGPクラスにデビューしたばかりのマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が次々に新記録を樹立し、多くのレースファンの記憶に残る大会となりました。

予選では、MotoGPクラスへのデビュー2戦目にして、初のポールポジションを獲得。1982年のスペインGP(ハラマ)でフレディ・スペンサーが樹立した20歳と153日という最年少記録を20歳と62日でブレイクしました。そして翌日の決勝では同じく1982年のベルギーGPでスペンサーが樹立した20歳と196日という初優勝記録を20歳と63日でブレイク。最高峰クラス最年少優勝記録を、実に31年ぶりに塗り替えました。

そして同年にマルケスはシーズン6勝を挙げてタイトルを獲得します。これもまた、スペンサーが83年に21歳と258日で達成した史上最年少でのタイトル獲得を20歳と266日で達成し、30年ぶりに記録を塗り替えました。

以来、マルケスにとってCOTAは、最も相性のいいサーキットの一つで、初開催の13年から6年連続でポール・トゥ・ウインを達成しています。マルケスはドイツGPでも6年連続ポール・トゥ・ウインを達成しており、過去、同一大会での連覇は、ジャコモ・アゴスチーニ(MVアグスタ)が1965年から73年まで9連覇を達成したフィンランドGPが最多記録となっています。同じくアゴスチーニが66年から73年まで達成したベルギーGPの8連覇、バレンティーノ・ロッシ(Honda/ヤマハ)が02年から08年まで達成したイタリアGPの7連覇に次ぐもので、今年は史上3番目のタイ記録に挑みます。

一周5.513kmのCOTAは、アップダウンに富んだハイスピード&テクニカルコース。ハードなブレーキングからの加速、そして連続する中高速コーナーでのハンドリングなど、マシンの総合力とライダーのスキルが求められる難易度の高いサーキットですが、マルケスはこれまで、RC213Vのパフォーマンスを存分に引き出してきました。

今年は開幕戦カタールGPで2位。前戦アルゼンチンGPではライバルを圧倒するスピードで今季初優勝、そしてアルゼンチンGPでの3度目の優勝を果たしました。昨年のアルゼンチンGPは、不運のペナルティーとアクシデントでノーポイントに終わっていましたが、その雪辱を果たし、登り調子でCOTAを迎えます。アルゼンチンGPを終えたマルケスは、1週間のインターバルを利用してヒューストンで野球観戦をするなどリラックスしました。7年連続ポール・トゥ・ウインの期待の中でマルケスがどんな走りをするのか世界中が注目しています。

前戦アルゼンチンGPでジャンプスタートのペナルティーで13位という悔しい結果に終わったカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、今大会はその雪辱に挑みます。過去、COTAでは、17年に4位という結果を残しています。その他は、気合が空回りして転倒が多いサーキットですが、今年はCOTAでは初表彰台獲得、開幕戦カタールGPに続き、今季2回目の表彰台獲得に挑みます。

開幕から2戦連続でシングルフィニッシュ。前戦アルゼンチンGPで7位の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、今大会さらに上位を目指します。昨年の大会はスタート直後の混戦の中でポジションを落とし苦戦。14位という結果でした。しかし、シングルフィニッシュできる内容だっただけに、今年はその雪辱に挑みます。過去2戦、中上の武器はブレーキングの安定性の高さでした。COTAはハードブレーキングポイントが多く、コーナーの進入の強みを活かし上位を目指します。

Repsol Honda Teamに移籍して3戦目を迎えるホルヘ・ロレンソは、徐々にRC213Vの特性をつかみ、パフォーマンスを引き出すことに成功しています。現状は、路面のグリップの低下、タイヤが消耗してきたときのフィーリング改善に取り組んでいます。セッションをこなすごとに着実にパフォーマンスを引き出しているロレンソの今大会の走りに注目です。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP 総合1位)
「アルゼンチンからアメリカズGPまでのインターバルは短く、あっという間でしたが、準備はできています。COTAは大好きなサーキットの一つです。反時計回りのサーキットは、僕のライディングスタイルに合っています。このサーキットでは、これまでたくさんの成功をおさめてきました。今大会も、いつものようにFP1から集中し、一生懸命に取り組みます。このサーキットは、毎年新しいことがあります。今年もそれに合わせていかなければいけません」

カル・クラッチロー(MotoGP 総合6位)
「オースティンは、すばらしい国のすばらしいサーキットなので、とても楽しみにしています。このサーキットは、僕たちのマシンRC213Vとの相性がいいと思います。カタールGP、そしてアルゼンチンGPのようなペースがあれば、トップグループで十分戦えると思います。そしてさらに高いポイント獲得を目指しがんばります」

中上貴晶(MotoGP 総合7位)
「カタールGP、そしてアルゼンチンGPと着実にリザルトを上げてきました。今大会も引き続き前進できるように一生懸命取り組んでいきます。チームとマシンをとても信頼しています。テキサスのレースがとても楽しみです。COTAは、ストップ・アンド・ゴー・サーキットです。今年はブレーキングの安定性が高いので、アルゼンチンよりも、いい走りができると思います。引き続きこの調子でがんばります」

ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 総合14位)
「アルゼンチンGPはスタートでトラブルがあり残念な結果となりましたが、再び、戦う準備はできています。アルゼンチンGPでは、結果にはつながりませんでしたが、前進することができました。RC213Vをさらに理解することができました。コンディションがよくなり、路面のグリップが上がるととても力強い走りができました。グリップが落ちたときでも、このフィーリングを得られるようにするために全力を尽くしています」

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