ROUND 18
バレンシアGP
バレンシア・サーキット
2017.11.12(日)・決勝
Moto3クラスは、今季9回目のポールポジションから挑んだホルヘ・マルティン(Del Conca Gresini Racing Moto3)が好スタートを切ると、2番手以下のグループを引き離し、9回目の表彰台獲得にしてシーズン初優勝を達成しました。これまで、予選ではライバルを圧倒するスピードを見せてきましたが、なかなか勝てないレースが続いていました。ホームグランプリで念願の初優勝を達成し、満面の笑みを浮かべた総合4位のマルティンの、来季の活躍に期待がかかります。
2位には、シーズン10勝という圧倒的な強さでタイトルを獲得したホアン・ミル(Leopard Racing)が入りました。レースでは、序盤トップグループにつけるも3周目に19番手までポジションを落としてしまいます。しかし、猛烈な追い上げを見せると、12台に膨れあがった2番手争いに加わり、2位でフィニッシュしました。来季はMoto2クラスに戦いの舞台を移し、そこでも活躍が期待されます。
4位には総合2位が確定しているロマーノ・フェナティ(Marinelli Rivacold Snipers)で、フェナティもミル同様、来季はMoto2クラスに戦いの舞台を移します。以下、シーズン後半戦に入って調子を上げてきているエネア・バスティアニーニ(Estrella Galicia 0,0)が5位、ジョン・マクフィー(British Talent Team)が8位、アーロン・カネット(Estrella Galicia 0,0)が9位でフィニッシュし、総合3位をキープしてシーズンを終えました。
10位にはワイルドカードで出場の真崎一輝(Asia Talent Team)が入り、予選18番手から2番手争いの集団に加わり、日本人最上位となる10位でチェッカーを受けました。その真崎と終盤、激しいバトルを繰り広げた鈴木竜生(SIC58 Squadra Corse)は予選4番手というベストグリッドからセカンドグループの上位に浮上しましたが、シフトミスでオーバーランを喫し、結果11位でチェッカー。総合14位でシーズンを終了しました。
予選7番手からセカンドグループで好走を見せた佐々木歩夢(SIC Racing Team)は、中盤からタイヤの消耗に苦しんで13位。総合20位でルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得しました。
鳥羽海渡(Honda Team Asia)は、スタートに失敗したことが影響して24位。総合30位でシーズンを終えました。
ホルヘ・マルティン(Moto3 優勝)
「スタートから引き離したいと思っていましたが、(ガブリエル)ロドリゴ(KTM)が僕をパスしようとしてきてからは簡単ではありませんでした。トップに戻ったとき、2秒のギャップができたのが分かり、最後までプッシュし続けました。集中力を維持するのは簡単なことではありませんでしたが、今週初めて、ミスを一つもしませんでした。このようなことはこれまでありませんでした。シーズン最終戦で優勝できて本当にうれしいです。でも2週間後にはサーキットに戻り、2018年にトップに立てるように、一生懸命がんばらなければなりません」
ホアン・ミル(Moto3 2位)
「今日はホルヘ(マルティン)と戦って勝ちに行けるだけのリズムがあったので、3周目で起きたことは残念です。Moto3最後のレースは、今回の追い上げとすべての観衆の温かさという2つの特別な味わいと共に心に刻みたいと思います。バレンティーノ(ロッシ)の記録には並べませんでしたが、全力を出して最後まで挑みました。また、今日はこの2年間を共にしたクリスチャン・ルンドベルグとの最後の仕事の日でもありました。彼とはLeopard Racingのファミリーであり、真の団結があったので、ほかには代え難い存在です」
ロマーノ・フェナティ(Moto3 4位)
「今日は極めて難しいレースの中を4位でフィニッシュできたのでうれしいです。僕たちは予選で苦戦し、スターティンググリッドは13番手でした。このサーキットは幅が狭くタイトなので、普通であればよくない順位です。ですが結果的には、バトルを楽しんで表彰台までわずか1秒のところに来ました。Moto3最後のレースとしては、喜んでいい内容だったと思います。そして今は、これからMoto2で新しい挑戦をしていけることが楽しみです」
真崎一輝(Moto3 10位)
「2位争いのグループで戦えたのはよかったのですが、終盤はそのグループがいくつかに別れ、離されてしまいました。グランプリは予想していた通りの厳しい戦いでしたが、ついていくことができてよかったし、細かいところでのテクニックなど、学ぶことは多かったです。今回は目標にしていたトップ10フィニッシュができました。それ以上のリザルトを残すことが、次の課題になります。とてもいい経験ができたし、来週のCEVの最終戦では、この経験を活かして優勝したいです」
鈴木竜生(Moto3 11位)
「5、6番手までポジションを上げたところで、最終コーナーでギアが落ちなくなり、はみ出てしまいました。それでポジションを落としましたが、それからも何回か同じような状態になり、厳しい走りとなりました。しかし、2番手争いのグループでバトルができたことは大きな成果でした。トラブルがなかったらもう少し順位もよかったと思うのですが、予選ではベストグリッドを獲得できたし、来年につながるレースができたと思います。来年に向けての課題も明確になったので、ウインターテストではしっかり克服していきたいです」
佐々木歩夢(Moto3 13位)
「スタートはよく、中盤までの走りもよかったと思います。しかし、中盤過ぎからフロントの消耗がひどく、特に左コーナーで切れ込むようになりました。なんとかコントロールして走っていたのですが、終盤は、そのコントロールで体力を使い、フィジカル的にも厳しいレースになりました。中盤まで5、6番手でレースを戦えたのは大きな自信になりました。最終的にポジションを落としたのは残念ですが、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得できてうれしいです」
鳥羽海渡(Moto3 24位)
「スタートでミスして大きく遅れてしまいました。それがすべてのレースでした。最終戦としては最悪の終わり方ですが、来年につながるレースはできたと思うので、今年得た経験を来年は活かしたいです」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 88 | ホルヘ・マルティン | ![]() | 40'02.193 |
2 | 36 | ホアン・ミル | ![]() | +3.760 |
3 | 42 | M.ラミレス | KTM | +3.877 |
4 | 5 | ロマーノ・フェナティ | ![]() | +3.953 |
5 | 33 | エネア・バスティアニーニ | ![]() | +3.999 |
6 | 58 | J.ゲバラ | KTM | +4.940 |
7 | 10 | D.フォッジャ | KTM | +4.735 |
8 | 17 | ジョン・マクフィー | ![]() | +5.071 |
9 | 44 | アーロン・カネット | ![]() | +5.218 |
10 | 39 | 真崎一輝 | ![]() | +6.462 |
11 | 24 | 鈴木竜生 | ![]() | +6.544 |
12 | 64 | B.ベンドスナイダー | KTM | +6.633 |
13 | 71 | 佐々木歩夢 | ![]() | +8.687 |
14 | 23 | N.アントネッリ | KTM | +16.100 |
15 | 65 | P.エッテル | KTM | +16.156 |
16 | 16 | A.ミニョ | KTM | +16.263 |
17 | 7 | アダム・ノロディン | ![]() | +16.398 |
18 | 84 | J.コーンフェール | プジョー | +33.128 |
19 | 95 | ジュール・ダニーロ | ![]() | +33.807 |
20 | 48 | L.ダラ・ポルタ | マヒンドラ | +34.360 |
21 | 41 | ナカリン・アティラプワパ | ![]() | +34.629 |
22 | 96 | M.パリャーニ | マヒンドラ | +34.403 |
23 | 75 | A.アレナス | マヒンドラ | +34.958 |
24 | 27 | 鳥羽海渡 | ![]() | +35.730 |
25 | 14 | トニ・アルボリーノ | ![]() | +39.331 |
26 | 6 | M.エレーラ | KTM | +46.209 |
27 | 11 | リビオ・ロイ | ![]() | +51.534 |
28 | 12 | M.ベッツェッカ | マヒンドラ | +1'17.109 |
29 | 4 | P.プルキネン | プジョー | +1Lap |
RT | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | ![]() | +17Laps |
RT | 19 | G.ロドリゴ | KTM | +22Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 36 | ホアン・ミル | ![]() | 341 |
2 | 5 | ロマーノ・フェナティ | ![]() | 248 |
3 | 44 | アーロン・カネット | ![]() | 199 |
4 | 88 | ホルヘ・マルティン | ![]() | 196 |
5 | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | ![]() | 153 |
6 | 33 | エネア・バスティアニーニ | ![]() | 141 |
7 | 17 | ジョン・マクフィー | ![]() | 131 |
8 | 42 | M.ラミレス | KTM | 123 |
9 | 16 | A.ミニョ | KTM | 118 |
10 | 65 | P.エッテル | KTM | 105 |
11 | 58 | J.ゲバラ | KTM | 88 |
12 | 8 | N.ブレガ | KTM | 81 |
13 | 11 | リビオ・ロイ | ![]() | 80 |
14 | 24 | 鈴木竜生 | ![]() | 71 |
15 | 64 | B.ベンドスナイダー | KTM | 65 |
16 | 19 | G.ロドリゴ | KTM | 54 |
17 | 7 | アダム・ノロディン | ![]() | 42 |
18 | 23 | N.アントネッリ | KTM | 38 |
19 | 40 | D.ビンダー | KTM | 35 |
20 | 71 | 佐々木歩夢 | ![]() | 32 |
21 | 95 | ジュール・ダニーロ | ![]() | 29 |
22 | 84 | J.コーンフェール | プジョー | 26 |
23 | 12 | M.ベッツェッカ | マヒンドラ | 20 |
24 | 10 | D.フォッジャ | KTM | 19 |
25 | 41 | ナカリン・アティラプワパ | ![]() | 16 |
26 | 75 | A.アレナス | マヒンドラ | 14 |
27 | 15 | J.マシア | KTM | 13 |
28 | 48 | L.ダラ・ポルタ | マヒンドラ | 9 |
29 | 96 | M.パリャーニ | マヒンドラ | 8 |
30 | 27 | 鳥羽海渡 | ![]() | 7 |
31 | 39 | 真崎一輝 | ![]() |
6 |
32 | 52 | D.ケント | KTM | 6 |
33 | 57 | A.ファブリ | マヒンドラ | 3 |
34 | 14 | トニ・アルボリーノ | ![]() | 2 |
35 | 6 | M.エレーラ | KTM | 1 |
36 | 77 | T.ジョージ | KTM | 0 |
37 | 69 | T.ブース・エイモス | KTM | 0 |
38 | 4 | P.プルキネン | プジョー | 0 |
39 | 70 | T.トパリス | KTM | 0 |
40 | 31 | R.フェルナンデス | マヒンドラ | 0 |
41 | 13 | M.コフラー | KTM | 0 |
42 | 37 | アーロン・ポランコ | ![]() | 0 |
43 | 18 | G.マルティネス・アブレゴ | KTM | 0 |
44 | 81 | A.ヴィウ | KTM | 0 |
順位 | コンストラクター | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | Honda | 445 |
2 | KTM | 248 |
3 | マヒンドラ | 43 |
4 | プジョー | 26 |