ROUND 15
日本GP
ツインリンクもてぎ
2017.10.14(土)・予選
Moto2クラスは、すべての選手が、レインタイヤからスリックタイヤへとチェンジするセッションとなり、ホームGP制覇に闘志を燃やす中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)が、今季初ポールポジション(PP)を獲得しました。日本GPでは初のPP獲得に満面の笑み。念願の日本GP制覇に向けて大きく前進しました。
2番手には、ケガから復調のアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)。セッション終盤の中上とのPP争いは、スタンドを埋めたファンを大いに喜ばせました。3番手にはチャビ・ビエルゲ(Tech 3 Racing)で初のフロントロー獲得となりました。以下、マティア・パシーニ(Italtrans Racing Team)、ミゲル・オリベイラ(Red Bull KTM Ajo)、ハフィズ・シャーリン(Petronas Raceline Malaysia)と続きました。
総合2位のトーマス・ルティ(CarXpert Interwetten)は13番手、総合首位のフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0, 0 Marc VDS)は15番手。タイトル争いをする両選手は、微妙なコンディションの中で慎重な走りとなりました。
フリー走行で10番手とウエットコンディションで好調な走りを見せた長島哲太(Teluru SAG Team)は、予選では転倒を喫し29番手。決勝では追い上げのレースに挑みます。
ワイルドカードで出場の水野涼(MuSASHi RT HARC-PRO.)は23番手、榎戸育寛(Teluru MOTOBUM Racing Team)は25番手。地元ファンの期待に応え、難しいコンディションの中でまずまずの走りを見せました。
中上貴晶(Moto3 ポールポジション)
「予選は路面状況が変わる難しいコンディションでした。序盤はレインタイヤでタイムアップしようと集中していましたが、ドライへと変化して行くので、タイヤをスリックへと変えて走り出しました。コーナーにはウエットパッチが残っている状態でしたが、今年初のポールポジションを取ることが出来、完ぺきな予選になりました。明日はドライのセットの方が出ているのでドライコンディションを望んでいます。今年最高のリザルトを目指したい」
アレックス・マルケス(Moto2 2番手)
「この週末は天気が悪く、簡単にはいかない状況だったので、日本でフロントローに立つことができてとてもうれしいです。予選の最初にバックストレートでテクニカルトラブルが発生してしまい、非常に怖い思いをしたので出だしはよくはありませんでした。チームがマシンをすぐになおしてくれたおかげで冷静に落ち着いて走れました。チームには本当に感謝しなくてはなりません。セッションの最後にタイム出しのために6周だけスリックタイヤを履いたのですが、ポールポジション獲得に向けて戦えるまでに回復していたので非常に満足しています。自分自身も十分によくやったと思いますが、最終ラップですばらしいラップを刻んだタカ(中上選手)には、おめでとうと言いたいです。明日はまたウエットになりそうですし、長いレースになると思います。表彰台に再び上がるためには、最大限集中していかなくてはならないと思います」
チャビ・ビエルゲ(Moto2 3番手)
「この結果をとてもうれしく思います。週末を通して常にタフなコンディションだったので、今日の予選では、最初のラップで路面が完全なウエットではなかったもののレインタイヤを履きました。ですがその後、1~2箇所のコーナーではまだウエットでしたが、逆にスリックタイヤでの走行にしました。このときのコンディションは少し助けとなり、うれしいことにこのグリッドを獲得することができました。毎レースともチームとともに一生懸命作業をしているので、今日ついにフロントローを獲得することができ、本当にハッピーです」
フランコ・モルビデッリ(Moto2 15番手)
「今日は正直、間違いをしてしまいました。サインボードでスリックタイヤに履き替えるように指示が出ていたのが見えず、ウエットタイヤでずっと過ごしてしまいました。このため、スリックタイヤでのリズムをつかむのに十分な時間がなく、速さが出せませんでした。幸運なことに、タイトル争いをしているライバルもトップ10に入らなかったので、おもしろいレース展開にはなると思います。明日は着実にポイントを獲得していかなくてはなりませんが、天気がどのような状態になっても対応できるよう準備をしていきます」
水野涼(Moto2 23番手)
「予選はウエットからドライへと変わる路面で、自分自身が変更しきれなくてタイムアップしきれませんでしたが、終盤にドライで走ることができてよかったです。やっと、自分のグランプリが始まったような気がします。ドライなら、いいレースができると思います。ウエットでは、問題山積みですが、なんとかポイント圏内を目標に走りたいです」
榎戸育寛(Moto2 25番手)
「ウエットからドライへと路面が変わっていく中で、ライディングをアジャストできませんでした。マシンセッティングもドライのセットも出ていると思っていたのですが、そのセットで走ったフィーリングが納得できないというか、しっくりこない。決勝の天気がどなるのかわからないので、雨でも晴れでも対応できるように、一度、頭をリセットして向き合いたいと思います。決勝朝のウォームアップランを大事に走って答えを出したいです」
長島哲太(Moto2 29番手)
「レース中のラップタイムはトップライダーと変わらないのに、予選グリッドが悪く、常に追い上げのレースになってしまいます。なので予選順位を上げることが課題でした。今回は予選までの流れがよく、ウエットでもドライでもタイムが出せる状況が作れました。しかし、予選はウエットからドライへとコンディションが変わっていく中で、タイムアップしようとしたら転倒してしまいました。残り時間を考えて冷静に走っていたはずなのに………。もう少し、待つべきだったと反省しています。また、追い上げのレースになりますが、あきらめずに上位を目指します」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 30 | 中上貴晶 | KALEX | 1'53.776 |
2 | 73 | アレックス・マルケス | KALEX | +0.128 |
3 | 97 | チャビ・ビエルゲ | TECH 3 | +0.270 |
4 | 54 | マティア・パシーニ | KALEX | +0.363 |
5 | 44 | ミゲル・オリベイラ | KTM | +0.513 |
6 | 55 | ハフィズ・シャーリン | KALEX | +0.586 |
7 | 11 | サンドロ・コルテセ | SUTER | +0.633 |
8 | 23 | マルセル・シュローター | SUTER | +1.405 |
9 | 19 | ザビエル・シメオン | KALEX | +1.444 |
10 | 37 | アウグスト・フェルナンデス | SPEED UP | +1.447 |
11 | 77 | ドミニク・エガーター | SUTER | +1.461 |
12 | 42 | フランセスコ・バグナイア | KALEX | +1.834 |
13 | 12 | トーマス・ルティ | KALEX | +1.908 |
14 | 5 | アンドレア・ロカテリ | KALEX | +2.199 |
15 | 21 | フランコ・モルビデリ | KALEX | +2.212 |
16 | 49 | アクセル・ポンス | KALEX | +2.271 |
17 | 40 | ファビオ・クアルタラロ | KALEX | +2.353 |
18 | 27 | イケル・レクオナ | KALEX | +2.480 |
19 | 87 | レミー・ガードナー | TECH 3 | +2.490 |
20 | 62 | ステファノ・マンシィ | KALEX | +2.520 |
21 | 10 | ルカ・マリーニ | KALEX | +2.524 |
22 | 32 | アイザック・ビニャーレス | KALEX | +2.861 |
23 | 34 | 水野涼 | KALEX | +2.953 |
24 | 41 | ブラッド・ビンダー | KTM | +3.083 |
25 | 33 | 榎戸育寛 | KALEX | +3.109 |
26 | 9 | ホルヘ・ナバロ | KALEX | +3.164 |
27 | 2 | イェスコ・ラフィン | KALEX | +3.581 |
28 | 24 | シモーネ・コルシ | SPEED UP | +3.998 |
29 | 45 | 長島哲太 | KALEX | +4.170 |
30 | 7 | ロレンソ・バルダッサーリ | KALEX | +5.185 |
31 | 6 | タラン・マッケンジー | SUTER | +5.506 |
32 | 57 | エドガー・ポンス | KALEX | +5.683 |
33 | 89 | カイルール・イダム・パウィ | KALEX | +6.323 |