round 02

April 28 2012 MotoGP Gran Premio bwin de Espana 第2戦 スペインGP
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ペドロサ、今季初めてフロントローの2番手。
ストーナーはセッティングが決まらず、2列目5番手から決勝に挑む

2012年4月28日(土)・予選  会場:ヘレス・サーキット  天候:雨のち晴れ
気温:16℃  コースコンディション:ウエットのちドライ

第2戦スペインGPの予選は、ヘレス・サーキットで、3年ぶりの優勝と2年ぶりのポールポジションを狙うダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)と、2年連続PPに闘志を燃やすケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)のHonda勢、さらにニッキー・ヘイデン(ドゥカティ)、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)、カル・クラッチロー(ヤマハ)の5人による、し烈なアタック合戦となり、ロレンソがPPを獲得。わずかの差でペドロサが2番手、ヘイデンが3番手と続き、この3選手がフロントローを獲得しました。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • アルバロ・バウティスタ(#19)アルバロ・バウティスタ(#19)
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル

フロントローは逃したものの、クラッチロー、ストーナーと僅差で続き、そしてベン・スピーズ(ヤマハ)の3選手が2列目から決勝に挑みます。その他のHonda勢は、アルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)が8番手、ステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)9番手、CRTマシンのミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)が15番手から決勝に挑みます。

今大会2日目、雨が降り続いた午前中は、3クラスともにウエットコンディションでフリー走行が行われ、天気が回復に向かった午後の予選は、Moto3クラスがウエットからドライ、MotoGPとMoto2クラスは金曜日、土曜日の2日間のセッションで初めてドライコンディションとなりました。

ウエットからドライへ。しかし、気温は16℃までしか上昇せず、風も強いという難しいコンディションとなりました。全体的に厳しい条件下でしたが、その中でペドロサが地元ファンにすばらしい走りを披露しました。ウエットコンディションとなった午前中のフリー走行では、昨日に続いてセッションのトップタイムをマーク。ドライコンディションになった午後の予選でもPP争いとなり、ウエットでもドライでも優勝を狙える状態にRC213Vを仕上げました。最高峰クラスにチャレンジしてからの6年にわたり、ペドロサは1度の優勝を含めて、6年連続で表彰台に立っています。今年は08年以来の優勝を勝ち取って、地元ファンの期待に応える意気込みです。

ペドロサとともにPPが期待されたストーナーは、午前中のフリー走行で3番手、午後の予選では上位5選手による激しいアタック合戦に加わりましたが、セッティングが決まらなかったことでタイムを伸ばせず、5番手から決勝に挑みます。今大会はウエット、ドライともにトップタイムをマークすることができなかったストーナーですが、依然としてライディングは好調で、本番になればペドロサとともに優勝の期待が膨らみます。

地元大会に闘志を燃やすバウティスタは、ウエットコンディションのフリー走行で転倒を喫し、セッション15番手と順位を落としますが、予選では8番手に浮上しました。転倒の後、ちょっと慎重になったというバウティスタですが、地元大会だけに3列目から追い上げのレースに闘志を燃やしています。ルーキーのブラドルは、金曜日、土曜日と難しいコンディションの中で着実に走って9番手。CRTマシンのピロは、予選で転倒を喫し15番手という結果でした。

Moto2クラスも、MotoGPクラスと同様に、厳しい条件となりました。2日間、3回のフリー走行がウエットコンディション。午後の予選だけがドライコンディションとなり、地元での勝利に闘志を燃やすマルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)が今季初PP。2番手に中上貴晶(Italtrans Racing Team)で、キャリア初のフロントロー獲得となりました。以下、10番手まで1秒差以内という大接戦。今大会も厳しいレースが予想されます。

今大会、ウエットコンディションで思うようにセットアップを進められなかった中上ですが、ドライコンディションとなった予選では、見違えるような走りを披露しました。3月の合同テストで「いい状態を見つけていた」という中上は、走り出しから好調で、マルケスとし烈なPP争いを繰り広げました。対照的に高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)は、ウエットもドライもセッティングが決まらず、22番手。厳しいグリッドから決勝に挑むことになります。

Moto3クラスの予選は、ウエットからドライになる難しいコンディションとなり、アレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)が初PPを獲得。さらにチームメートのミゲル・オリベイラが3番手で、Honda勢2台がフロントロー獲得。開幕戦カタールGPを制しているマーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)が9番手。開幕戦カタールGPで2位になり初日トップのロマノ・フェナティ(Team Italia FMI)は、目まぐるしく変化するコンディションに翻ろうされて10番手となりましたが、トップ10に8台のHonda勢が名前を連ねており、Honda勢の開幕2連勝の期待がふくらみます。藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)は22番手という結果でした。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手) 「とてもいい予選セッションでした。どれだけプッシュできるかという判断がとても難しかったです。濡れている場所があって、ミスをしやすかったのですが、ベストを尽くせたと思います。フリー走行はウエットコンディションで、レインタイヤでたくさん周回した後だったので、スリックを使うとまるで別のマシンのようでした。でも、いいラップタイムを出すために時間を無駄にできませんでした。だから今日の自分のタイムには、とても驚いています。そしてフロントローを獲得できたので、とてもうれしいです。3月のテストもいい走りができました。この2日間も、ドライでもウエットでも、うまく走ることができました。明日はどんなコンディションになるか分かりませんが、地元ファンの前でいいレースをしたいです」

ケーシー・ストーナー(MotoGP 5番手) 「予選はあまりうまくいきませんでした。この2日間、コンディションはよくなかったんです。ハーフウエットからフルウエットまで、本当にいろいろでした。だからマシンのセットアップをちゃんと見つけられませんでした。フロントローに並びたかったので、少し残念です。でも、このようなコンディションでは、あまりプッシュしたくなかったのが本音です。あっちこっちで転倒していましたし、水たまりもあって、非常に滑りやすかったのです。とは言っても、路面コンディションのせいにはできません。セッティングが十分ではありませんでした。だから今夜、やらなければいけない仕事があります。明日の天気もどうなるか分かりません。どんな天候になっても、ベストを尽くしたいと思っています」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 8番手) 「今日もまた難しい一日でした。午前中は昨日の問題を解決することに取り組みました。でも、少ししか前進しませんでした。新しいセッティングを試すと、第1コーナーでマシンに振動が出ました。それで、フロントから転倒してしまったんです。午後は水たまりがあったし、雨がまた降る恐れもありました。しかし、スリックタイヤで走ることができました。午前中に転倒しているので、必要以上のリスクを負いたくありませんでした。それを思えば、3列目は悪くありません。いいスタートができれば、いいレースができると思います」

ステファン・ブラドル(MotoGP 9番手) 「とてもいいセッションだったのですが、最後のラップの最終コーナーで小さなミスをしてしまいました。そのせいで0.5秒タイムを落とし、2列目からは1列下がってしまいました。路面コンディションが変化して、難しい予選でした。最初は水たまりがたくさんあったけれど、コースに出るたびに路面が乾き、ラップタイムもよくなりました。今日はドライでもウエットでも、うまくいっています。2列目になれたかもしれないと思うと残念ですが、決勝は大丈夫です」

ミケーレ・ピロ(MotoGP 15番手) 「転倒してしまい、残念でした。そのため、セッティングの決まっていないセカンドマシンを使わなければなりませんでした。路面コンディションもよくありませんでしたし、セカンドマシンでも転倒しそうになりました。なんとか転ばないで済みましたが、腕を痛めてしまいました。そのせいでタイムを更新できませんでした。雨が続いて、計画していたように仕事をすることができなかった状態です。フラストレーションがたまりました。それでもみんな、一生懸命がんばってくれています。そのおかげで、少しだけど前進することができました」

中本修平 | HRCチーム代表 「昨日は、両セッションともに中途半端なコンディションでした。今日はウエットとドライで走りましたが、ダニは両コンディションともに順調でした。PPは取れなかったものの、明日はいいレースをしてくれると期待しています。ケーシーはチャタリングの課題は依然として抱えている状態ですが、予選ではエンジン制御を失敗して、思ったようにタイムを出すことができませんでした。しかし、原因ははっきりしていますし、決勝に向けて心配はしていません。でも、ホルヘ(ロレンソ)が相変わらず調子がいいので、厳しい戦いになることは間違いありません。明日はダニ、ケーシーともに優勝争いをしてくれるはずです。ドライでもウエットでも、全力で挑みたいところです」

マルク・マルケス(Moto2 ポールポジション) 「このカテゴリーでは、落ち着いて取り組まなければならないということを、昨年のシーズンに学びました。ここまでところ、そう悪くありません。雨はいつも難しいですが、これだけコンディションが変わりやすいと、余計に難しいです。午前中のウエットコンディションは、快適でした。ウエットでの決勝レースを想定するなら、悪くありません。ドライになった予選では、落ち着いてスタートしました。強い風が吹いていましたし、路面にバンプもあって、かなり慎重に走りました。こうしてポールポジションを獲得できて、うれしいです。明日に向けて最も大事なことは、集中してリラックスすることです。モチベーションは100%です」

中上貴晶(Moto2 2番手) 「ドライコンディションになったので、3月の合同テストでのセットにして、走りました。最初からいい感じでしたが、ところどころウエットパッチが残っていたので、なるべくコース上にいるようにして、タイムを上げていきました。ドライだったら、いい走りができる自信はありましたが、まさかポールポジション争いができるとは思いませんでした。でも、終わってみて、0.080秒差だったのを知って、悔しい気持ちになりました。グランプリに来て、初めてのフロントローです。決勝では初表彰台を狙っていきたいです」

高橋裕紀(Moto2 22番手) 「昨日はウエットコンディションで走って、ベースのセッティングが出ていないことを感じました。今日もいろいろ試したのですが、ウエットだったフリー走行はもちろんのこと、ドライになった午後の予選でも、フィーリングは同じでした。データでは、サスペンションは動いているのだけれど、ストロークしている感じがなくて、乗りにくい状態でした。限界がすぐに来る感じで、ストロークのフィーリングも伝わってきません。それが旋回性にも影響しています。ウエットでもドライでも、フィーリングが一緒なので、その問題を早く解決したいです」

アレックス・リンス(Moto3 ポールポジション) 「クレイジーな一発のアタックでした。どのタイプのタイヤを使えばいいのか、よく分からなかったんです。でもスタッフが、アスファルトの感じとコンディションを見て、スリックを僕に勧めてくれました。結果的にそれは正しかったので、スタッフとスポンサーに感謝したいです。このサーキットは大好きなサーキットの1つです。だから、明日はレースを楽しみたいですね」

ミゲル・オリベイラ(Moto3 3番手) 「今日は一日中、いい感触でした。午前中のウエットでは、もう少しでファステストだったんです。でも午後のコンディションは、とても難しいものでした。最後にスリックで周回して、3番手になりました。チームはすばらしい仕事をしてくれました。おかげでフロントローに並べました。ウエットのレースはとても長くて、集中力が大変に必要です。どんなミスも許されません。いいスタートをして、落ち着いていきたいです」

藤井謙汰(Moto3 22番手) 「セッションはレインタイヤでスタートしました。レインタイヤで走っているときは順調にタイムを上げられたんですが、終盤、路面が乾いてきたときに、このままレインでいこうか、スリックでいこうかと迷ってしまったんです。最終的に新しいレインを入れたのですが、スリックの方がよかったのかもしれません。午前中のフリーでは、速い選手に抜かれて、ついていこうと思ったら転んでしまいました。今回は、ところどころでいいポイントを見つけることができました。それをまとめられなかったということです。決勝は、1つでも順位を上げたいです」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
199J.ロレンソヤマハ1:39.532
226ダニ・ペドロサHonda+0.135
369N.ヘイデンドゥカティ+1.031
435C.クラッチローヤマハ+1.038
51ケーシー・ストーナーHonda+1.045
611B.スピーズヤマハ+1.558
74A.ドヴィツィオーゾヤマハ+1.648
819アルバロ・バウティスタHonda+1.915
96ステファン・ブラドルHonda+2.018
1014R.デ・ピュニエART+2.168
1117K.アブラハムドゥカティ+2.192
128H.バルベラドゥカティ+2.339
1346V.ロッシドゥカティ+3.429
1441A.エスパルガロART+3.603
1551M.ピロFTR+3.831
1654M.パシーニART+4.776
1768Y.ヘルナンデスBQR +4.935
189D.ペトルッチIODA+5.113
1922I.シルバBQR +5.185
2077J.エリソンART+6.192
215C.エドワーズSUTER+6.668

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193マルク・マルケスSUTER1:43.005
230中上貴晶KALEX+0.080
340ポル・エスパルガロKALEX+0.268
412トーマス・ルティSUTER+0.305
536ミカ・カリオKALEX+0.362
671クラウディオ・コルティKALEX+0.391
780エステベ・ラバトKALEX+0.646
863マイク・ディ・ミリオSPEED UP+0.773
94ランディ・クルメンナッハKALEX+0.853
105ヨハン・ザルコMOTOBI+0.954
1115アレックス・デ・アンジェリスSUTER+1.047
1245スコット・レディングKALEX+1.139
1329アンドレア・イアンノーネSPEED UP+1.199
1476マックス・ノイキルヒナーKALEX+1.207
1577ドミニク・エージャーターSUTER+1.218
1624トニ・エリアスSUTER+1.249
1719ザビエル・シメオンTECH 3+1.303
183シモーネ・コルシFTR+1.349
1938ブラッドリー・スミスTECH 3+1.401
2088リカルド・カルダスAJR+1.527
2144ロベルト・ロルフォSUTER+1.635
2272高橋裕紀SUTER+1.714
238ジノ・レイMORIWAKI+2.090
2447アンヘル・ロドリゲスFTR+2.304
2560フリアン・シモンFTR+2.533
2649アクセル・ポンスKALEX+2.602
277アレクサンダー・ルンド MZ-RE Honda +2.829
2818ニコラス・テロールSUTER+2.956
2995アンソニー・ウエストMORIWAKI+3.112
3014ラタパーク・ウィライローMORIWAKI+3.206
3182エレナ・ロセールMORIWAKI+4.279
3210マルコ・コランドレアFTR+4.299

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
142アレックス・リンスSUTER Honda1:57.507
211S.コルテセKTM+0.012
344ミゲル・オリベイラSUTER Honda+0.468
410アレクシ・マスボーHonda+0.794
584ヤコブ・コーンフェールFTR Honda+0.931
68ジャック・ミラーHonda+1.286
732アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.404
861A.シシスKTM+1.516
925マーベリック・ビニャーレスFTR Honda+1.594
105ロマノ・フェナティFTR Honda+1.648
117エフレン・バスケスFTR Honda+1.691
1296ルイス・ロッシFTR Honda+1.943
1312アレックス・マルケスSUTER Honda+1.993
1426エイドリアン・マーティンFTR Honda+2.222
1552D.ケントKTM+2.352
1655H.ファウベルKALEX KTM+2.418
1727ニッコロ・アントネッリFTR Honda+2.502
1828 ジョセップ・ロドリゲス FTR Honda+2.805
1939L.サロンKALEX KTM+2.884
2023A.モンカヨKALEX KTM+3.646
2199D.ウェッブMAHINDRA+3.684
2251藤井謙汰TSR Honda+3.774
2321イバン・モレノFTR Honda+3.812
2419アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+3.857
2577M.シュローターMAHINDRA+3.943
2641B.バインダーKALEX KTM+3.970
2731N.アジョKTM+4.195
2863Z.カイルディンKTM+4.245
2953ジャスパー・イウェマFGR Honda+4.992
309 T.フィンスターブッシュ MZ FTR+5.230
3115S.グロツキーORAL+5.534
323L.モルチャーノIODA+5.548
3330G.ペドネORAL+5.616
-89アラン・ティーチャーTSR Honda-