round 7

July 3 2010, QUALIFYING:13:55-(local)/20:55-(JST)
MotoGP GRAN PREMI APEROL DE CATALUNYA
第7戦 カタルニアGP

デ・ピュニエが3戦連続フロントロー獲得の3番手
ペドロサとドヴィツィオーゾは2列目から決勝に挑む

2日連続で青空が広がったカタルニア・サーキット。37℃を記録した前日よりわずかに気温は下がったものの、それでも35℃まで上昇する猛暑となり、路面温度も2日連続で50℃を超えて、ライダーにもタイヤにも厳しいコンディション。厳しい条件となった予選では、セッションの大半をリードしたランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)が、イギリスGP、オランダGPに続いて3戦連続のフロントロー獲得となる3番手。僅差でダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)4番手、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)6番手と、Repsol Honda Teamの2人が2列目を確保。以下、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)9番手、マルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)14番手、秋吉耕佑(Interwetten Honda MotoGP)16番手だった。

3戦連続でフロントローに並んだデ・ピュニエは、今大会も好調な走りを見せた。初日のフリー走行では、決勝を想定したロングランをこなして7番手。2日目のフリー走行では、ロングランに加えてソフトタイヤで予選のシミュレーションを行い4番手に浮上。午後の予選ではセッションの大半でトップタイムをマーク。終盤、PPを獲得したホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)、2番手につけたケーシー・ストーナー(ドゥカティ)にベストタイムをブレイクされたが、3戦連続でフロントローを獲得した。今大会の3番手は、イギリスGPとイタリアGPの2番手には及ばなかったが、内容では前2戦をしのいでいる。決勝では今季初表彰台と初優勝を狙う。

  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • マルコ・メランドリマルコ・メランドリ
  • 秋吉耕佑秋吉耕佑

2年ぶりにカタルニアGP制覇を狙うペドロサは、4番手につけた。最後のアタックでミスをして2列目に終わったが、アベレージでは十分に優勝を狙えるラップを刻んだ。「昨年はケガをしていて期待に応えられなかった。今年はいいレースを見せたい」と意気込むペドロサは、よいスタートを切り、今季2勝目に気合を入れている。

6番手につけたドヴィツィオーゾは、今季最高の状態で決勝を迎える。予選では、ソフトタイヤを使わず、最後までハードタイヤでロングランを刻んだ。今年はソフトタイヤのアタックでミスをすることも多かったことから、今大会の予選ではハードタイヤで最後まで走りきり、2列目を確保した。今年は6戦を終えて4度の表彰台。そのすべてが追い上げのレースである。優勝争いができるアベレージを刻んだドヴィツィオーゾは、ペドロサとともに優勝候補に浮上した。

シモンチェリは、今大会でニューシャシーとニューフロントフォークを得て気合が入っている。「今日の予選はもっといけた」と手応えも見せる、リズムもある走りを実現。前戦オランダGPで果たせなかった5位以内を目標に今大会に挑む。

前戦オランダGPのフリー走行で左肩を脱きゅうしたメランドリは、痛みに耐えながら走行して14番手。決勝はつらく厳しい戦いになりそうだが、完走を目指す。負傷欠場の青山の代役として2戦目を迎える秋吉も、2戦連続のポイント獲得を目指す。

Moto2クラスは、アンドレア・イアンノーネ(Fimmco Speed up)が2戦連続、今季3回目のPPを獲得。イアンノーネから1秒差以内に15台、2秒差以内に39台という今季最高の接戦となった。その中で高橋裕紀(Tech 3 Racing)が0.267秒差の2番手で今季3回目のフロントローを獲得した。3番手には、総合3位のトーマス・ルティ(Interwetten Moriwaki Moto2)、4番手に総合1位のトニー・エリアス(Gresini Racing Moto2)が続いた。富沢祥也(Technomag-CIP)は、トップ争いを繰り広げたが、セッション終盤に転倒を喫して7番手、今季初参戦の手島雄介(JIR Moto2)は36番手だった。

コメント

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 3番手) 「路面温度が高く、タイヤのエッジグリップが少し心配だったが、セッション開始からトップタイムをマークすることができたし、最終的にフロントローに並べた。ソフトタイヤを入れてのアタックでは、電子制御のマッピングを変えて挑んだ。今日はPPを狙っていた。途中までは取れるかと思ったが、ケーシーとホルヘは、とても速かった。PPは取れなかったがフロントローに並べたことにとても満足している。決勝レースは、タイヤが消耗してから厳しい戦いになる。しかし、そういう状況を想定して2日間セットアップをしてきた。今年になって一番内容のいい予選だったし、決勝レースもそうなることを願っている」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 4番手) 「グリッドが2列目というのは完ぺきではないが、決勝に向けてのアベレージではトップとほとんど同じペースで走れているので、大きな問題ではない。今日も気温と路面温度が高かったので、決勝レースに向けて、どのタイヤがベストなのかをチェックした。決勝は1分43秒台で走らなければならないと思う。午後の予選よりも午前中のフリーの方がフィーリングはよかったので、ウオームアップでセットアップを進めたい。最後のアタックで何度かミスをしてしまい、フロントローに並べなかったのは残念だった。明日の決勝では、応援してくれるファンの期待に応えたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 6番手) 「2列目からのスタートになったが、今日のレースラップはとてもよくて、決勝に向けて準備は整った。今日は最後までハードタイヤを使っていたし、そういう意味ではポテンシャルを100%発揮した予選ではなかった。決勝に向けて、同じようなペースで走っているライダーはたくさんいる。明日もきっと暑くなると思うし、いかにタイヤを保たせられるかが勝負に影響すると思う。今日はソフトタイヤでセッションをスタートして、ハードに換えていった。それでもスライドは激しかったので、電子制御でコントロールしなくてはならない。ここは大好きなサーキット。明日のレースが本当に楽しみだ」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 9番手) 「今回から使っている新しいシャシーとフロントフォークの組み合わせがよくて、とてもハッピーだった。正直言って、今日の予選セッションは、もっと上のグリッドを得られたと思うが、明日は3列目から追い上げのレースができると信じている。今日は午前中よりも午後の方が暑くて、ペースをキープするのが難しかった。その後、ソフトタイヤを履いたら、とてもフィーリングがよかった。もう少しソフトでラップを刻みたかったが、時間が足りなかった。明日の朝にもう一度トライして、最終的にどのタイヤを使うか決めたい」

マルコ・メランドリ(MotoGP 14番手) 「昨日に比べて今日は一段と厳しかった。明日の決勝がどうなるのか不安はあるが、この体調で最後まで走りきれたら自分にとって大きな自信になると思う。高い気温と路面温度は、今のコンディションには厳しいが、とにかく完走を目標に全力を尽くしたい」

秋吉耕佑(MotoGP 16番手) 「昨日よりは前進することができたが、まだまだ、まとめきれない状態だ。いい部分も出てきているが、ネガティブな部分も出てきてしまった。今日は、リアのグリップは出せるようになったが、フロントが最後まで決まらなかった。明日のウオームアップでもう一度、セッティングにトライして、少しでもアベレージを上げられるようにしたい」

山路敏幸|Repsol Honda Team 監督 「この2日間、セットアップを進めてきたが、望んでいたようなマシンにはならなかった。路面温度が高く、それに対する車体のセッティングを詰めきれなかった。明日のウオームアップでも引き続きセットアップを進め、レースアベレージを上げていきたい。現状でもレースタイヤのアベレージは悪くないし、予選でフロントローに並べなかったが、いいスタートを切れば優勝争いができるはず。ダニもアンドレアもレースに強いライダーなので、決勝に期待している。明日は2人そろって表彰台に立ってほしい」

アンドレア・イアンノーネ(Moto2 ポールポジション) 「今日は気温が高く、路面温度も高く、タイヤに厳しい一日だった。正直、今日はタイヤのグリップに苦労していたし、PPを取れるとは思ってもいなかった。アタックしたときにいいタイムが出ただけのことで、アベレージは決して満足のいくものではなかった。明日は厳しい戦いになると思うが、最後まで全力を尽くしたい」

高橋裕紀(Moto2 2番手) 「今日はモディファイしたフレームを使った。開幕前のテストで使っていたプロトタイプに補強を入れたものだが、タイヤの接地感が変わらずに旋回性がやや向上した。しかし、チャターが増えてしまい、いい面も悪い面もあるという感じだった。今回は、スペイン、フランスに続いて3回目のフロントロー獲得だったが、相変わらず大きなライン取りで走らなければならず、レースは厳しいと思う。とにかく、いいスタートを切って、できるだけ上位を狙いたい」

富沢祥也(Moto2 7番手) 「昨日今日と順調にセットアップが進んだ。昨日はウオーターポンプのホースが抜けるトラブルがあったけれど、今日は、フリー、予選ともに自分の走りができたと思う。ただ、最後のアタックで前にペースの遅い選手がいて少し引っかかり、それを抜こうとしてフロントから転んでしまった。少し無理をしてしまった。明日は気温も路面温度も高く、タイヤに厳しいレースになると思う。昨日も今日も、T3、T4区間でいい走りができているので、明日はそれを生かしたい」

手島雄介(Moto2 36番手) 「今日はいろいろ試すことができた。今回乗っているマシンは、自分が作ってきたTSR6。テストで行ってきたことをここでも行ったのだが、思ったほどうまくいかなかった。36番手というポジションよりも、トップから2秒近く遅れているのが悔しい。サーキットにも雰囲気にも慣れた。自分の走りを出せていると思うし、スタッフとも楽しくやれている。今日のデータを確認して、明日のウオームアップでもう一度セッティングを確認して、少しでも前を走れるようにしたい」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
199J.ロレンソヤマハ1:42.046
227C.ストーナードゥカティ+0.364
314ランディ・デ・ピュニエHonda+0.466
426ダニ・ペドロサHonda+0.546
511B.スピーズヤマハ+0.664
64アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+0.820
765L.カピロッシスズキ+0.857
841A.エスパルガロドゥカティ+0.885
958マルコ・シモンチェリHonda+0.948
1019A.バウティスタスズキ+0.979
115C.エドワーズヤマハ+1.013
1269N.ヘイデンドゥカティ+1.022
1340H.バルベラドゥカティ+1.371
1433マルコ・メランドリHonda+1.575
1536M.カリオドゥカティ+1.639
1664秋吉耕佑Honda+3.531
178吉川和多留ヤマハ+3.713

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
129アンドレア・イアンノーネSPEED UP1:47.493
272高橋裕紀TECH 3+0.267
312トーマス・ルティMORIWAKI+0.480
424トニー・エリアスMORIWAKI+0.596
516ジュール・クルーゼルSUTER+0.640
631カルメロ・モラレスPONS KALEX+0.671
748富沢祥也SUTER+0.699
814ラタパーク・ウィライローBIMOTA+0.731
99ケニー・ノイズPROMOHARRIS+0.798
1044ロベルト・ロルフォSUTER+0.873
1160フリアン・シモンSUTER+0.880
1217カレル・アブラハムFTR+0.945
133シモーネ・コルシMOTOBI+0.954
1445スコット・レディングSUTER+0.987
1555ヘクトル・ファウベルSUTER+0.998
1677ドミニク・エージャーターSUTER+1.002
1710フォンシ・ニエトMORIWAKI+1.070
1840セルジオ・ガデアPONS KALEX+1.078
1941アルネ・トードSUTER+1.094
206アレックス・デボンFTR+1.120
2163マイク・ディ・ミリオSUTER+1.127
2235ラファエレ・デ・ロサTECH 3+1.128
2368ヨニー・ヘルナンデスBQR-MOTO2+1.147
2452ルーカス・ペセックMORIWAKI+1.184
2518ジョルディ・トレースPROMOHARRIS+1.252
2625アレックス・バルドリーニI.C.P.+1.310
274リチャード・カルダスSUTER+1.314
287ダニ・リバスPROMOHARRIS+1.395
298アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+1.435
3015アレックス・デ・アンジェリスFORCE GP210+1.449
3161ウラジミール・イワノフMORIWAKI+1.543
322ガボール・タルマクシSPEED UP+1.554
3359ニッコロ・カネパFORCE GP210+1.638
3419ザビエル・シメオンMORIWAKI+1.676
3576ベルナト・マルチネスBIMOTA+1.695
3611手島雄介MOTOBI+1.716
3771クラウディオ・コルティSUTER+1.779
385ホアン・オリベPROMOHARRIS+1.821
3953バレンティン・ドゥビーズADV+1.946
4095マシェル・アル・ナイミBQR-MOTO2+2.230
4121ウラジミール・レオーノフSUTER+2.657
4239ロベルティーノ・ピエトリSUTER +2.690

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193M.マルケスデルビ1:50.543
244P.エスパルガロデルビ+0.266
338B.スミスアプリリア+0.476
440N.テロールアプリリア+0.523
511S.コルテセデルビ+1.003
671小山知良アプリリア+1.281
712E.ラバトアプリリア+1.347
87E.バスケスデルビ+1.408
95A.マスボーアプリリア+1.773
1014J.ザルコアプリリア+1.935