round 7

July 2 2010, PRACTICE:13:55-(local)/June 4 20:55-(JST)
MotoGP GRAN PREMI APEROL DE CATALUNYA
第7戦 カタルニアGP

2年ぶりのホームGP制覇に向けて
ペドロサ3番手とまずまずのスタートを切る

3連戦のレースとなったカタルニアGP1日目は、最高気温が37℃まで上昇する猛暑となり、路面温度はMotoGPクラスで53℃、Moto2クラスでは55℃を記録。選手にもタイヤにも厳しいコンディションとなった。

その中で2年ぶりのカタルニアGP制覇を狙うダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は順調にセットアップを進めて3番手、チームメートのアンドレア・ドヴィツィオーゾが4番手。ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)7番手、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)10番手とトップ10に4台のHonda勢が名を連ねた。

以下、前戦オランダGPのフリー走行で左肩を脱きゅうし、今大会復帰のマルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)が14番手、負傷欠場の青山博一(Interwetten Honda MotoGP)の代役として2週連続で出場した秋吉耕佑は16番手だった。

3連戦の初戦イギリスGPで8位と低迷したが、続くオランダGPで2位表彰台獲得と上り調子でカタルニアGPを迎えたペドロサが、地元ファンの大きな声援の中で好調なスタートを切った。ベストタイムこそ、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)、ケーシー・ストーナー(ドゥカティ)に譲ったが、初日のセッションでタイヤのテストも終了、セッションを有効に使った。

この日は気温、路面温度ともに今季最高となり、ライダーにもタイヤにも厳しい条件となったが、125cc、250cc、MotoGPクラスと、このサーキットで3クラス制覇を成し遂げているペドロサは、2年ぶりの優勝に向けて手応えある一日を過ごした。2日目は地元ファンの声援の中でPPを、決勝では地元ファンの期待に応えて、今季2勝目を狙う意気込みだ。

前戦オランダGPで5位と表彰台を逃しているドヴィツィオーゾも、順調なスタートを切った。今年は6戦を終えて4回の表彰台ながら、初日のセッションでは出遅れることが多かった。しかし、今大会は初日から順調にセットアップが進み、2日目のフリーと予選は決勝に向けて最終調整をする段階に突入した。今季は依然として優勝のないドヴィツィオーゾ。好調なスタートを切ったことで、「次のステップを刻みたい」という目標が、一気に現実味を増した。

過去2戦連続でフロントローに並び、今季初表彰台を狙うデ・ピュニエが、今大会も初日からロングランをこなして7番手につけた。今年はベースのセッティングもよく、初日からロングランをこなす仕上がりのよさを見せている。カタルニア・サーキットは、デ・ピュニエが、3連戦の中ではもっとも得意とするサーキット。予選では3連戦のフロントロー、決勝では今季初の表彰台の期待が膨らんでいる。

シモンチェリは10番手で初日を終えた。この数戦、リアのグリップ不足に苦悩しているシモンチェリだが、この日は路面温度が高かったこともあって、コーナー出口のトラクション不足に悩まされた。それでも初日に10番手につける走りは、調子が上がっている証拠。前戦オランダGPで果たせなかった5位以内という目標に向けて、2日目はさらにポジションを上げる意気込みだ。

前戦オランダGPで左肩を脱きゅうして欠場したチームメートのメランドリが、シモンチェリとほぼ同等のタイムで14番手につけた。この日は、痛みをこらえての熱走となったが、37℃の猛暑に体力を消耗させた。しかし、この日の走行で、決勝に出られるかどうかという周囲の不安を吹き飛ばしていた。

青山の代役として2戦目を迎える秋吉は、セッティングが決まらず16番手。車体もエンジンの制御も決まらず、2日目に課題を残した。

Moto2クラスは、地元グランプリ初制覇に闘志を燃やすトニー・エリアス(Gresini Racing Moto2)がトップタイム。以下、1秒差以内に18台。2秒差以内に35台という大接戦となった。この日は最高気温が37℃。Moto2クラスのセッションがもっとも暑く、選手にもタイヤにも厳しい条件となった。このコンディションの中で富沢祥也(Technomag-CIP)が3番手、高橋裕紀(Tech 3 Racing)15番手とまずまずのスタート。急きょ、出場が決まった手島雄介(JIR Moto2)も、ぶっつけ本番の走りで37番手。2日目のポジションアップに期待をつないだ。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • 秋吉耕佑秋吉耕佑
コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 3番手)「バイクのセットアップはいつも簡単ではないけれど、初日としては悪くない内容だった。今日はハードタイヤからスタートして、最後にソフトを使った。通常はこの反対なのだが、順調にセットアップを進めることができた。今日はとても暑くて、路面温度も高かった。こういう状態はタイヤのグリップに影響するし、明日はリアのグリップを改善しなければならない。今日はアッセンの決勝レースの状態でスタートしたが、特に大きな問題はなかった。明日も決勝に向けてセットアップを進めたい。今年は地元ファンの声援に応えたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 4番手)「電子制御の調整は残っているが、今日は順調にメニューを消化することができた。バイクの状態はよく、今日の結果には満足している。今日はとても暑かった。こういう天候でレースを戦うには、フィジカル的にも厳しいものが要求される。今日はとても暑くて、タイヤのスライドが激しかった。しかし、これは暑いときのこのサーキットの特徴なので、それほど心配はしていない。今日のようなコンディションになれば、RC212Vは暑さに強いので、アドバンテージになる。初日としてはアベレージもよかったが、明日はもっと速いタイムを刻めるようにしたい」

秋吉耕佑(MotoGP 16番手)「03年に走ったことがあるし、前回のアッセンよりいいスタートを切れると思っていたのだが、アッセン同様、厳しいスタートになってしまった。今日はエンジンブレーキのセッティング、電子制御など、最後までコースに合わせられなかった。明日に向けてやらなくてはいけないことがたくさんある。明日はとても重要な一日になる」

山路敏幸|Repsol Honda Team 監督「今日は通常のサスのセッティングを中心に、ギアや電子制御の確認を行った。2日目の予選に向けてさらにバランスを取る必要がある。明日も引き続き、サス、ギア、電子制御のセットアップを進めたい。今日は気温が37℃、路面温度も53℃と予想よりかなり暑くなったので、リアタイヤのグリップがやや不足している印象だった。トップのロレンソ、2番手のストーナーにわずかに後れているが、セッティングをつめていけば十分に優勝争いができるはずだ。今日は想定していたよりラップタイムが遅かった。暑すぎてコンディションが悪かったせいもあるが、それはみんな同じ条件。明日はさらに上位を狙いたい」

富沢祥也(Moto2 3番手)「セッション開始から調子よく走れていたのだが、途中、ウオーターポンプのホースが外れて20分ほど時間をロスした。それでも3番手につけられた。明日はフリー、予選としっかりと走って、フロントローをキープしたい。車体のセッティングはだいたい決まったが、もう少しフロントの安定感が欲しい。今日は路面温度が55℃まで上がったこともあって、前後ドリフトすることが何回もあった」

高橋裕紀(Moto2 15番手)「1月にテストをしていることもあって、セッション開始からポンポンとタイムは出たけれど、それからなかなかタイムを縮めることができなかった。セッティングをいろいろ変えたのだが、思ったほどタイムは伸びなかった。旋回性が悪いという基本的な課題は変わらず、明日は、モディファイしたフレームを使ってみる。それがよければ決勝もそれでいきたい」

手島雄介(Moto2 37番手)「急きょ出場することが決まり、バタバタの状態で走ることになった。バルセロナに来るのは初めてで、今日の朝、初めてサーキットを見た。下見もなく心の準備もない状態で出場することになったけれど、レースを始めたころの新鮮な気分を味わえた。今日は何もかもが初めての経験だったので、セッティングも変えずコースを覚えることに専念した。時差ボケなど感じる余裕もなかったが、今日はゆっくり休んで土曜日に備えたい」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
199J.ロレンソヤマハ1:43.259
227C.ストーナードゥカティ+0.153
326ダニ・ペドロサHonda+0.372
44アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+0.466
511B.スピーズヤマハ+0.595
641A.エスパルガロドゥカティ+0.877
714ランディ・デ・ピュニエHonda+0.937
869N.ヘイデンドゥカティ+1.181
95C.エドワーズヤマハ+1.292
1058マルコ・シモンチェリHonda+1.375
1165L.カピロッシスズキ+1.382
1219A.バウティスタスズキ+1.433
1336M.カリオドゥカティ+1.486
1433マルコ・メランドリHonda+1.547
1540H.バルベラドゥカティ+1.745
16 64 秋吉耕佑 Honda +4.498
17 8 吉川和多留ヤマハ +4.756

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
124トニー・エリアスMORIWAKI1:48.425
240セルジオ・ガデアPONS KALEX+0.107
348富沢祥也SUTER+0.197
412トーマス・ルティMORIWAKI+0.205
529アンドレア・イアンノーネSPEED UP+0.318
62ガボール・タルマクシSPEED UP+0.423
768ヨニー・ヘルナンデスBQR-MOTO2+0.424
860フリアン・シモンSUTER+0.429
916ジュール・クルーゼルSUTER+0.442
1045スコット・レディングSUTER+0.534
1125アレックス・バルドリーニI.C.P.+0.608
1244ロベルト・ロルフォSUTER+0.774
1315アレックス・デ・アンジェリスFORCE GP210+0.787
1417カレル・アブラハムFTR+0.791
1572高橋裕紀TECH 3+0.940
169ケニー・ノイズPROMOHARRIS+0.947
1759ニッコロ・カネパFORCE GP210+0.966
1863マイク・ディ・ミリオSUTER+0.990
1914ラタパーク・ウィライローBIMOTA+1.157
2071クラウディオ・コルティSUTER+1.159
2131カルメロ・モラレス PONS KALEX+1.193
223シモーネ・コルシMOTOBI+1.204
2335ラファエレ・デ・ロサTECH 3+1.343
2452ルーカス・ペセックMORIWAKI+1.441
2555ヘクトル・ファウベルSUTER+1.497
2677ドミニク・エージャーターSUTER+1.561
2719ザビエル・シメオンMORIWAKI+1.616
2876ベルナト・マルチネスBIMOTA+1.656
294リチャード・カルダスSUTER+1.739
3018ジョルディ・トレースPROMOHARRIS+1.772
316アレックス・デボンFTR+1.853
3261ウラジミール・イワノフMORIWAKI+1.872
337ダニ・リバスPROMOHARRIS+1.902
348アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+1.907
3553バレンティン・ドゥビーズADV+1.947
3610フォンシ・ニエトMORIWAKI+2.004
3711手島雄介TSR+2.074
3821ウラジミール・レオーノフSUTER+2.170
3941アルネ・トードSUTER+2.194
405ホアン・オリベPROMOHARRIS+2.196
4139ロベルティーノ・ピエトリSUTER+2.957
4295マシェル・アル・ナイミBQR-MOTO2+3.171

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193M.マルケスデルビ1:51.219
238B.スミスアプリリア+0.246
340N.テロールアプリリア+0.764
444P.エスパルガロデルビ+0.783
57E.バスケスデルビ+2.052
694J.フォルガーアプリリア+2.231
711S.コルテセデルビ+2.279
814J.ザルコアプリリア+2.294
935R.クルメンナッハアプリリア+2.315
1012E.ラバトアプリリア+2.403