round 6

June 25 2010, QUALIFYING:13:55-(local)/20:55-(JST)
MotoGP TT ASSEN
第6戦 オランダGP

デ・ピュニエ2戦連続フロントロー獲得の2番手
ドヴィツィオーゾ6番手、ペドロサは7番手から追い上げのレースに挑む

2日連続で快晴に恵まれた第6戦オランダGP。絶好のコンディションの中で行われた予選は、予想通りの接戦となり、トップから1秒差以内に9台という厳しいアタック合戦となった。Honda勢は、前戦イギリスGPで今季初のフロントローとなる2番グリッドを獲得したランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)が快調にラップを刻み、今大会も2番手を獲得。アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)は6番手、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は7番手、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)は8番手と続いた。前戦イギリスGPで転倒負傷した青山博一(Interwetten Honda MotoGP)の代役、秋吉耕佑は、初日より大幅にタイムを短縮して15番手。初日10番手のマルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)は、2日目のフリー走行で転倒して左肩を脱きゅう、予選をキャンセルした。

2戦連続フロントローを獲得したデ・ピュニエは、快晴に恵まれた2日間3回のセッションを完ぺきにこなした。初日はハードタイヤを履いてロングランをこなし、11番手。2日目のフリー走行では6番手までタイムを短縮。午後の予選では、ソフトタイヤのパフォーマンスを最大限に生かし、2番手につけた。今年は開幕戦から好調で、前戦イギリスGPでは3年ぶりのフロントロー獲得となる2番手につけた。デ・ピュニエが3年前にフロントローを獲得したのはアッセンでのオランダGP。得意とするサーキットで今季初表彰台を狙う。

ドヴィツィオーゾも着実にセットアップを進めた。初日5番手。2日目のフリー走行では7番手。大接戦の中でセットアップに集中し、予選では6番手につけて2戦連続2列目を確保した。5戦を終えて4回の表彰台。オランダGPで今季5回目の表彰台と、今季初優勝を狙う。

前戦イギリスGPで8位に終わったペドロサは、今大会、サスペンションのセッティングが決まらず7番手だった。しかし、決勝を想定したロングランを行ったフリー走行では3番手と順調な仕上がり。予選を終えて100%の状態にはできなかったが、ウオームアップで最後の調整に挑む。

前戦イギリスGPで予選9番手、決勝7位と、予選、決勝ともにベストリザルトをマークしたシモンチェリが、今大会ベストグリッドをさらに更新し、予選8番手につけた。前戦イギリスGPよりマシンが仕上がり、手応えをアピールするシモンチェリ。決勝では5位以内を目標にすると気合を入れる。

  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • 秋吉耕佑秋吉耕佑
  • マルコ・メランドリマルコ・メランドリ

負傷した青山の代役として出場した秋吉は、初めてのコースを着実に攻略。青山のマシンを徐々に自分のセッティングに変更しつつ、タイムを上げた。急きょ決まった代役参戦。ウインターテストで一緒に走っているレギュラーライダーたちとの差を縮め、完走を目標に決勝に挑む。

初日10番手とまずまずのスタートを切ったメランドリは、2日目のフリー走行で転倒を喫し、左肩を負傷、アッセン市内の病院で検査と治療を受けている。今大会の出場は厳しい状況となっている。

Moto2クラスは、第4戦イタリアGPで優勝したアンドレア・イアンノーネ(Fimmco Speed up)が今季2回目のPPを獲得。そのイアンノーネから1秒差以内に15台という接戦となった。2番手にラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT Singha SAG)。4番手に総合2位の富沢祥也(Technomag-CIP)、総合3位のトーマス・ルティ(Interwetten Moriwaki Moto2)が5番手、総合1位のトニー・エリアス(Gresini Racing Moto2)が6番手だった。シーズンも6戦目。タイトルを争う選手たちの顔ぶれが固まってきているだけに、重要な戦いになりそうだ。

コメント

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 2番手)「2戦連続でフロントローに並べた。マシンのセットアップは全体的にいい方向に進んでいる。Hondaライダーでベストタイム。プライベートチームでもトップにいる。これは決して運だけではないし、本当にうれしい。チームはすばらしい仕事をしてくれたし、マシンはとてもよかった。午後の予選は特にサスのセッティングが決まり、完ぺきな状態だった。レースタイヤのアベレージでもトップ5に入れるようにセットアップを進めてきた。明日の決勝は、ペースが落ちる終盤に向けて、エンジンの調整をしたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 6番手)「明日は2列目からいいスタートを切って、トップグループに加われるようにしたい。トップから0.5秒差というのは、それほど大きな差ではないし、実際にロレンソの後ろを走ったときに同じペースで走ることができた。昨日から抱えているフロントの問題は依然として解消していないので、明日の決勝までにフロントのフィーリングを改善したい。高速セクションのT3、T4でタイムをロスしている。この問題が解決しなければ厳しいレースになる。明日の決勝までにこの問題を解決したい」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 7番手)「フリーでは、フロントのセッティングをハードにしてセッションに挑んだ。しかし、ブレーキングで思いきりよく走れず、特にT1区間でタイムをロスしている。今日のタイムと、7番手2列目というリザルトは大きな問題ではないが、フィーリングを改善できなかったのが残念。明日の決勝までに改善しなければならない。明日の決勝は、ソフトを使うかハードを使うか、まだ決めていない。明日のウオームアップは、さらにいいセッティングを見つけるためにベストを尽くしたい」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 8番手)「昨日から今日にかけて、ちょっとした問題を抱えていたが、今日はそれを解決できてうれしい。これまで以上にいいフィーリングになって、気持ちよく楽に乗ることができた。安定したラップタイムで周回を刻めた。全体的にとてもよい状態になっている。明日はトップ5に入れるように全力を尽くしたい」

秋吉耕佑(MotoGP 15番手)「昨日から今日にかけて4秒近くタイムを短縮した。コーナリングスピードはレギュラー組とそれほど変わらないのだが、ストレートの加速、コーナーの進入でタイムをロスしている。基本的に青山君のセットアップで走り始め、今日の予選の段階では、かなり、自分のセッティングの方向になっている。まだまだ合わせなくてはいけない部分はあるが、かなり自分の好みになってきた。この2日間で速い部分、遅い部分がはっきりとしてきたので、遅い部分でタイムを縮めていきたい」

マルコ・メランドリ(MotoGP ノータイム)「今回はマシンのフィーリングがよくて順調なスタートを切ることができた。しかし、バックストレートのシケインでコースアウトを喫し、そのままだとほかのマシンとぶつかりそうだったので、それを避けようと進路を変えたときに、芝生からアスファルトに変わる部分でタイヤがグリップ、マシンから投げ出されるように転んでしまった。この転倒で左の肩を脱きゅうした。忘れたい一日になったけれど、次のバルセロナではいいレースをできるようにしたい。本当に残念だった」

山路敏幸|Repsol Honda Team監督「我々にとって今日の結果は、決してよいとは言えない。両選手ともにもう少しサスのセットアップを進めなくてはいけない状態だ。今回の課題は、マシンがちょっと動きすぎる点で、そのために攻めの走りができないところにある。しかし、ハードタイヤのアベレージでは、トップとそれほど差はないし、いいスタートが切れれば、いいレースができると期待している。今日はランディがフロントローに並んでくれた。Hondaとしては、彼のがんばりに助けてもらったという感じだ。明日は、ランディともども、Repsol Honda Teamの両選手が表彰台に立てるように全力を尽くしたい」

アンドレア・イアンノーネ(Moto2 ポールポジション)「昨日、今日と順調にラップを刻めたが、決勝はまた違うストーリーが待ち受けているし、明日も全力を尽くすだけだ。決勝に向けて、もう少し改善しなくてはいけない部分があるので、引き続き決勝までセットアップを続けたい。明日は、いいレースをしたい」

富沢祥也(Moto2 4番手)「午前中のフリー走行でステアリングダンパーが破損、コーナーの立ち上がりで振れが止まらず転んでしまった。そのためにほとんど周回できないまま予選を迎えたが、マシンの状態が完ぺきではなく、100%の走りができなかった。しかし、フロントローに並べてよかった。決勝に向けてマシンは細かいところの調整でかなり改善されるし、すごく楽しみ。3戦連続で表彰台に立てていないので、今回はいいスタートを切って表彰台に立ちたい」

高橋裕紀(Moto2 13番手)「昨日から今日にかけてセッティングを変えた。最終的に第2戦スペインGPの状態まで戻ることになり、その結果、この数戦抱えていた跳ねの問題などはかなり軽減された。しかし、基本的に抱える課題は変わらないし、コーナーの旋回性があればもう少し楽に走ることができると思う。今回もきっと接戦になるし、きっと我慢のレースになると思う。最後まで走ってポイントを獲得したい」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
199J.ロレンソヤマハ1:34.515
214ランディ・デ・ピュニエHonda+0.282
327C.ストーナードゥカティ+0.288
411B.スピーズヤマハ+0.411
569N.ヘイデンドゥカティ+0.484
64アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+0.500
726ダニ・ペドロサHonda+0.647
858マルコ・シモンチェリHonda+0.768
95C.エドワーズヤマハ+0.878
1041A.エスパルガロドゥカティ+1.078
1165L.カピロッシスズキ+1.149
1219A.バウティスタスズキ+1.829
1336M.カリオドゥカティ+1.987
14 40 H.バルベラ ドゥカティ +2.054
15 64 秋吉耕佑 Honda +3.683
- 33 マルコ・メランドリ Honda -

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
129アンドレア・イアンノーネSPEED UP1:39.092
214ラタパーク・ウィライローBIMOTA+0.215
36アレックス・デボンFTR+0.492
448富沢祥也SUTER+0.572
512トーマス・ルティMORIWAKI+0.579
624トニー・エリアスMORIWAKI+0.619
760フリアン・シモンSUTER+0.663
810フォンシ・ニエトMORIWAKI+0.685
971クラウディオ・コルティSUTER+0.706
1016ジュール・クルーゼルSUTER+0.737
1152ルーカス・ペセックMORIWAKI+0.764
1217カレル・アブラハムFTR+0.898
1372高橋裕紀TECH 3+0.933
1444ロベルト・ロルフォSUTER+0.951
1575マティア・パシーニMOTOBI+0.993
1665ステファン・ブラドルSUTER+1.133
1763マイク・ディ・ミリオSUTER+1.140
188アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+1.154
193シモーネ・コルシMOTOBI+1.170
2045スコット・レディングSUTER+1.221
2141アルネ・トードSUTER+1.321
2268ヨニー・ヘルナンデスBQR-MOTO2+1.335
232ガボール・タルマクシSPEED UP+1.383
2453バレンティン・ドゥビーズADV+1.486
2540セルジオ・ガデアPONS KALEX+1.567
2615アレックス・デ・アンジェリスFORCE GP210+1.568
2735ラファエレ・デ・ロサTECH 3+1.584
2825アレックス・バルドリーニI.C.P.+1.616
2961ウラジミール・イワノフMORIWAKI+1.624
3019ザビエル・シメオンMORIWAKI+1.670
3159ニッコロ・カネパFORCE GP210+1.796
3280アクセル・ポンスPONS KALEX+1.876
3377ドミニク・エージャーターSUTER+1.914
349ケニー・ノイズPROMOHARRIS+2.126
3555ヘクトル・ファウベルSUTER+2.224
3639ロベルティーノ・ピエトリSUTER+2.276
375ホアン・オリベPROMOHARRIS+2.861
3821ウラジミール・レオーノフSUTER+2.875
3976ベルナト・マルチネスBIMOTA+3.551
4095マシェル・アル・ナイミBQR-MOTO2+3.980

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193M.マルケスデルビ1:42.191
238B.スミスアプリリア+0.584
340N.テロールアプリリア+0.674
444P.エスパルガロデルビ+1.108
511S.コルテセデルビ+1.289
653J.イウェマアプリリア+1.479
77E.バスケスデルビ+1.561
812E.ラバトアプリリア+1.743
923A.モンカヨアプリリア+1.915
1015S.グロツキーアプリリア +2.033