round 6

June 24 2010, PRACTICE:13:55-(local)/June 4 20:55-(JST)
MotoGP TT ASSEN
第6戦 オランダGP

セットアップに集中して、ドヴィツィオーゾ5番手、ペドロサ6番手で初日を終える

イギリスGPからの連戦となったオランダGP初日のフリー走行は、終日、青空が広がった。最高気温も27℃まで上昇、絶好のコンディションの中で行われた。今年はバックストレートのシケインが改修された。昨年までは、このポイントで止まりきれずコースアウトする選手が多かったが、タイトだったコーナーの進入角度を緩くすることで改善した。この改修は選手たちに好評で、初日から接戦が繰り広げられた。

トップタイムをマークしたのはホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)で、トップから1秒差以内に9台という接戦となった。Honda勢は、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)5番手、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)6番手、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)9番手と、3選手が1秒差以内につけ、マルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)10番手、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)11番手。前戦イギリスGPで転倒負傷した青山博一(Interwetten Honda MotoGP)の代役として出場した秋吉耕佑は16番手だった。

Honda勢トップのドヴィツィオーゾは、今大会もまずまずのスタートを切った。この日は、ハードタイヤを装着して積極的にラップを刻んだ。ベストタイムでは5番手だったが、アベレージではトップグループと同等の好タイムをマーク。予選では今季初のフロントローに気合を入れる。ドヴィツィオーゾは、5戦を終えて4回の表彰台に登壇し、総合2位。今大会は今季初優勝に闘志を燃やしている。

前戦イギリスGPで8位と不本意なリザルトに終わったペドロサは、今大会、新しいサスセットに挑んだ。しかし、思うようにセッティングが進まず、ピットインの回数も多く、6番手だった。しかし、2日目に向けて改良点があきらかになったことで、2日目のフリーと予選で大きく前進する意気込み。イタリアGPで優勝を果たすも、イギリスGPで8位に終わった悪い流れにストップをかけて、今季2勝目を狙う意気込みだ。

  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • マルコ・メランドリマルコ・メランドリ
  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • 秋吉耕佑秋吉耕佑

前戦イギリスGPで今季ベストリザルトの7位でフィニッシュしたシモンチェリは、トップから1秒差以内の9番手とまずまずのスタートを切った。この日はリアのトラクションを改善するために多くの時間を割いた。イギリスGPを上回るリザルトを得るため、2日目のフリーと予選でさらに上位を狙うシモンチェリの走りに注目したい。

メランドリは、フロントのセッティングが決まらず、ブレーキングで何度もオーバーランを喫した。セッション終盤には、この問題を解消するも、タイムアップは2日目に持ち越し、10番手で初日を終えた。

デ・ピュニエは、好調なスタートを切った。この日は、ポジションこそ11番手だったが、ハードタイヤを装着してレースセットに取り組んだ。セッション終盤に大きなタイムアップを果たすことはできなかったが、決勝に向けてのセッティングに集中した成果を決勝で発揮する意気込み。2日目の予選では、2戦連続フロントローを狙う。

青山の代役として出場の秋吉は、初めてのコースに慣れるために、周回数を刻んだ。この日は、青山のセッティングの状態で走行したが、2日目は自分の好みに変更してセッションをこなす予定。急きょ、代役出場が決まった秋吉は、やや時差ボケの残る体調だったが、2日目の走行では、レギュラーライダーたちとのタイム差を一気に縮める走りに期待したい。

Moto2クラスは、アンドレア・イアンノーネ(Fimmco Speed up)がトップタイムをマーク。そして、1秒差以内に7台が続いた。総合首位のトニー・エリアス(Gresini Racing Moto2)が2番手、富沢祥也(Technomag-CIP)4番手、ジュール・クルーゼル(Forward Racing)5番手と、ランキング上位の選手が上位に名前を連ねた。その後方では相変わらずの大接戦となっており、2日目の予選は厳しい戦いになりそうだ。

コメント

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 5番手)「初日のセッションとしては、悪くないスタートだった。まだまだセットアップを進め、タイムを改善していかなければならない。今日の課題は、コーナーの入り口とクリッピングポイントでフロントが動きすぎるので、これを解消していかなければならない。明日のフリーと予選でいいペースを刻めるようにしたい。今日はハードタイヤのタイムがベストタイムなので、明日はソフトを履いたときにどこまでタイムを上がられるか楽しみだ。新しいシケインはよかった」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 6番手)「シケインが改修された新しいサーキットで、新しいサスペンションのセットアップにトライした。それを思えば、今日の6番手はそれほど悪くはなかった。ただ、今日のセットアップは、全体的にソフトすぎてタイムにつながらなかった。特にT1で大きくロスしていた。思ったようにいかない初日だったが、今週は天気が安定しているとのことなので、明日のフリーと予選でしっかりとセットアップをつめたい。新しいシケインは5速270km/hは出ているけれどよかった。明日はセットアップを進めたい」

秋吉耕佑(MotoGP 16番手)「初めてのサーキットなので、青山君のセッティングでスタートして、コースに慣れるために周回した。コースはそれほど変わった部分もなく、それほど難しくはなかった。今日はとにかく、コースに慣れ、バイクに慣れるだけで終わった。青山君のセッティングは、自分の方が体重が重いこともあって、全体的にソフトに感じた。明日は自分のセッティングにして少しずつペースを上げていきたい。今回は突然出場することになったが、青山君が復帰したときにすぐにいいレースができるようにマシンのセットアップを引き継いでいきたい」

山路敏幸|Repsol Honda Team 監督「シルバーストーンの延長線上でスタートし、今日はアッセンに合わせたサスセッティングを行った。マシンバランスをよくするために、サスのスプリング、減衰などセットアップに時間を割いた。両選手ともに大きな問題もなく着実に前進したが、思ったような順位ではなかった。まだまだ、やらなくてはいけないことがあるので、明日のフリーと予選でさらに集中してセットアップを進めていきたい。今週は天候がよさそうなので、決勝に向けてメニューを消化できるはず。万全な状態でグリッドに並べるようにしたい」

富沢祥也(Moto2 4番手)「シルバーストーンとほとんど同じ状態でスタートしたが、全体的に硬すぎたので、その調整に時間がかかった。そのため、序盤は思うようにペースを上げられなかったが、方向性は分かったので、明日は最初からペースを上げていきたい。セッティングが決まればタイムはもっと上がると思う。バックストレートの新しいシケインは、予想していたよりスピードが高くて難しかった。明日はフロントローに並べるようにがんばりたい」

高橋裕紀(Moto2 32番手)「コーナーの進入でマシンが暴れるので、なかなかペースを上げられなかった。その後、エンジンブレーキの調整をして進入は改善されたが、今年抱えている旋回性の問題は、このサーキットではより顕著で、タイムを出せなかった。今回はいろいろ対策パーツを入れて走ったのだが、あまり効果はなかった。この数戦は、自分たちが停滞している中で、周りがどんどん仕上がっているために差が開いている。今回も厳しいレースになりそうだ」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
199J.ロレンソヤマハ1:35.169
227C.ストーナードゥカティ+0.011
369N.ヘイデンドゥカティ+0.517
45C.エドワーズヤマハ+0.530
54アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+0.699
626ダニ・ペドロサHonda+0.753
741A.エスパルガロドゥカティ+0.758
811B.スピーズヤマハ+0.773
958マルコ・シモンチェリHonda+0.833
1033マルコ・メランドリHonda+1.100
1114ランディ・デ・ピュニエHonda+1.125
1240H.バルベラドゥカティ+1.566
1365L.カピロッシスズキ+1.617
1436M.カリオドゥカティ+2.092
1519A.バウティスタスズキ+2.215
16 64 秋吉耕佑 Honda +6.163

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
129アンドレア・イアンノーネSPEED UP1:39.573
224トニー・エリアスMORIWAKI+0.222
314ラタパーク・ウィライローBIMOTA+0.599
448富沢祥也SUTER+0.645
516ジュール・クルーゼルSUTER+0.734
671クラウディオ・コルティSUTER+0.848
76アレックス・デボンFTR+0.965
817カレル・アブラハムFTR+1.000
92ガボール・タルマクシSPEED UP+1.001
1040セルジオ・ガデアPONS KALEX+1.005
1144ロベルト・ロルフォSUTER+1.026
123シモーネ・コルシMOTOBI+1.033
1310フォンシ・ニエトMORIWAKI+1.033
1460フリアン・シモンSUTER+1.053
158アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+1.137
1675マティア・パシーニMOTOBI+1.277
1763マイク・ディ・ミリオSUTER+1.281
1877ドミニク・エージャーターSUTER+1.400
1912トーマス・ルティMORIWAKI+1.455
2052ルーカス・ペセックMORIWAKI+1.470
2168ヨニー・ヘルナンデスBQR-MOTO2+1.496
2265ステファン・ブラドルSUTER+1.607
2380アクセル・ポンスPONS KALEX+1.617
2445スコット・レディングSUTER+1.635
2515アレックス・デ・アンジェリスFORCE GP210+1.654
2625アレックス・バルドリーニI.C.P.+1.666
2741アルネ・トードSUTER+1.667
2835ラファエレ・デ・ロサTECH 3+1.713
299ケニー・ノイズPROMOHARRIS+1.838
3055ヘクトル・ファウベルSUTER+2.008
3119ザビエル・シメオンMORIWAKI+2.016
3272高橋裕紀TECH 3+2.100
3359ニッコロ・カネパFORCE GP210+2.199
3461ウラジミール・イワノフMORIWAKI+2.203
3553バレンティン・ドゥビーズADV+2.250
365ホアン・オリベPROMOHARRIS+2.883
3739ロベルティーノ・ピエトリSUTER+3.034
3821ウラジミール・レオーノフSUTER+3.075
3976ベルナト・マルチネスBIMOTA+3.347
4095マシェル・アル・ナイミBQR-MOTO2+3.687

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
140N.テロールアプリリア1:43.208
293M.マルケスデルビ+0.195
344P.エスパルガロデルビ+0.476
438B.スミスアプリリア+0.829
511S.コルテセデルビ+1.016
612E.ラバトアプリリア+1.152
77E.バスケスデルビ+1.505
835R.クルメンナッハアプリリア+1.571
999D.ウェッブアプリリア+1.993
1014J.ザルコアプリリア+2.036