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リザルト
第3戦 ポルトガルGP 第3戦 ポルトガルGPview

ペドロサ、2戦連続フロントロー獲得となる2番手
ヘイデンも2戦連続の4番手から決勝に挑む

2008年4月12日(土)
予選
会場:エストリル・サーキット
天候:晴れ
気温:17℃
コースコンディション:ドライ

第3戦ポルトガルGP予選は終日、青空が広がる絶好のコンディションの下で行われた。最高気温は17℃。前日より気温も路面温度も上がり、タイムも大幅に更新された。PP(ポールポジション)を獲得したのはホルヘ・ロレンゾ(ヤマハ)。以下、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)、コーリン・エドワーズ(ヤマハ)と続き、この5人が激しくPPを争った。

わずか0.233秒差の2番手となったペドロサは、午後の予選で4回のアタックを敢行。1回目、2回目と着実にタイムを更新。3回目のアタックには失敗したが、4回目でさらにタイムを更新。1分35秒台の好タイムをマークしたが、わずかな差で今季初PPに届かなかった。しかし、決勝に向けて着実にセットアップを進め、準備は万全。2戦連続フロントローから、2戦連続優勝を目指す。

ヘイデンも順調にメニューをこなした。決勝に向けてセットアップを進めたフリー走行では、ペドロサとともに1分37秒から38秒台という好タイムを刻んだ。午後の予選ではペドロサ同様、4回のアタックを敢行。3回目までタイムを短縮するも、2年連続PPを狙った最後のアタックではクリアラップが取れず、タイムを更新できず4番手に終わった。惜しくもPPとフロントローを逃したヘイデンだが、ペドロサとともに好グリッドから優勝を狙う。

以下、7番手にアンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)、8番手にランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)と、トップ10に4人のHonda勢が名を連ねる。このコースを得意とするドヴィツィオーゾは、セットアップを重ねるごとに確実にタイムを上げ、決勝での好走を期待させた。また、8番手のデ・ピュニエはフリー走行でトップグループと遜色ない走りを見せたが、予選は転倒の影響で惜しくも8番手に終わった。

今大会の予選もミシュランタイヤ勢が優勢。トップ10にすべてのミシュラン勢が名を連ねた。Honda勢でブリヂストンタイヤを使う中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)は、BS勢4番手となる11番手。フリー走行では今大会でチョイスしたすべてのタイヤでテストを行うなど、エストリルの不安定な天候を想定して準備を進めた。予選タイヤのアタックは3回。今回は予選タイヤのグリップが思うように上がらず、本来は2周目にアタックするところを、3周目にアタックしたことで、完ぺきな走りができなかった。一方、体調を崩しているアレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)は、この日も38℃の高熱と戦う厳しい一日となり16番手。決勝は、後方グリッドから追い上げのレースに挑む。

250ccクラスは、暫定PPのマルコ・シモンセリ(ジレラ)がPPを獲得。初日11番手の高橋裕紀(JiR Team Scot 250)は、5番手にポジションを上げた。前日、転倒を喫したことで2号車を使用していた高橋は、予選セッションに修復した1号車で挑み、1.706秒タイムを更新。今季ベストグリッドとなる5番手から、2戦連続表彰台、今季初優勝を狙う。初日10番手のラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)は、初日から0.282秒タイムを更新するもポジションは17番手へダウン。しかし、今季ベストグリッドからシングルフィニッシュを目指す。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)

「予選の目標は、いつもフロントローに並ぶことだ。それを達成することができたので、今日の結果には満足している。このサーキットは、フロントローからスタートすることがとても重要だからね。レースに向けて、今日のペースはよかったが、もう少し車体のセッティングを改善したい。ここの天候は変わりやすいので、どのタイヤを使うかは明日にならないと分からない。とにかく、今回の予選も接戦だったので、明日は厳しいレースになると思う。いいスタートをきることが重要になる。決勝が楽しみだ」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 4番手)

「今日も順調だった。予選ではフロントローに並べる自信はあったが、それを果たせず残念だった。レースペースは悪くなかったが、もう少しペースを上げたい。スローコーナーの切り返しも、もう少しよくしないといけない。予選のアタックでは、スロー走行していたジェームス・トーズランド(ヤマハ)に引っかかってしまった。彼は謝りにきてくれたが、よくあることだからね。仕方がない。天候がどうなるか分からないけれど、表彰台に立てるレースがしたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 7番手)

「昨日から今日にかけて、セッティングは進んだ。ハンドリングはいいし、特に低速区間ではいい走りができた。ロングランでも安定したペースで周回できたが、決勝に向けてもう少しペースを上げたい。今日の目標は2列目までに並ぶことだったが、それを果たせず残念だった。トップグループとの差はあるけれど、いつも通り全力で戦うだけ。明日のレースが楽しみだ」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 8番手)

「フリー走行で転倒したことで、午後の予選に向けてスタッフに大変な思いをさせてしまった。全力を尽くしてくれたチームに感謝したい。レースタイヤは、フロントもリアもフィーリングがよく、まったく問題はなかった。予選用タイヤのアタックにも自信があった。しかし、午後の予選セッションでは、リアタイヤのスピニングが出るようになり、フリー走行と同じリズムで走ることができなかった。決勝の天候が分からないが、ウオームアップでもう一度セッティングを見直したい」

中野真矢(MotoGP 11番手)

「今回はレース用タイヤの選択がシビアなので、持っているタイヤすべてのテストを行った。今日のペースではセカンドグループの戦いになるが、すごい接戦なのでトップ6を目標にがんばりたい。予選用タイヤのアタックは3回。今日はタイヤのグリップが上がらず、2周目にアタックできず、3周目のアタックになった。それでタイヤのパフォーマンスを100%生かせなかった。前大会と同じ11番手だが、内容では前進できたと思う。次につなげられるレースにしたい」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 16番手)

「今日は38℃まで体温が下がった。しかし、クリニカ・モービルで治療を受け、何とか走ったという感じだ。バイクもリアのスライドに悩まされた。立ち上がりが遅く、ストレートのスピードにも影響が出て、バイクのパフォーマンスをフルに生かせなかった。ブレーキングはとても安定している。コーナーの進入ではまったく問題がなかった。明日もクリニカで点滴を打ってもらい、決勝に挑むことになりそうだ」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「今日のレースシミュレーションで、ダニ、ニッキーともに優勝争いができるまでバイクは仕上がったと感じている。予選でもPPを狙える状態だったと思うが、惜しくも獲得はできなかった。明日の決勝に向けて、大きな仕様変更はない。天候、路面状況などを見て決勝に挑みたい。今日の結果だけを見れば、ロレンゾ、ロッシの2人がいいペースで走行しており、強敵だ。しかし、ダニも安定したタイムで走れている。ニッキーには、彼のレースモードに期待したい。今回も楽しみなレース。期待に応えたい」

高橋裕紀(250cc 5番手)

「5番手までポジションを上げることができてホッとした。今日の結果はタイム的には不満だが、昨日転倒した1号車がいい状態に仕上がった。決勝は、いつも通り全力でいくだけ。タイヤのもちなど考えず、トップグループについていき、勝負したい」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 48 J.ロレンゾ ヤマハ M 1:35.715
2 2 ダニ・ペドロサ Honda M +0.233
3 46 V.ロッシ ヤマハ B +0.484
4 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.551
5 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.574
6 52 J.トーズランド ヤマハ M +1.075
7 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +1.283
8 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +1.508
9 1 C.ストーナー ドゥカティ B +1.538
10 21 J.ホプキンス カワサキ B +1.631
11 56 中野真矢 Honda B +1.949
12 65 L.カピロッシ スズキ B +2.071
13 7 C.バーミューレン スズキ B +2.128
14 24 T.エリアス ドゥカティ B +2.846
15 13 A.ウェスト カワサキ B +3.060
16 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +3.108
17 33 M.メランドリ ドゥカティ B +3.400
18 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +3.640

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 58 M.シモンセリ ジレラ 1:40.257
2 19 A.バウティスタ アプリリア +0.297
3 75 M.パシーニ アプリリア +0.396
4 36 M.カリオ KTM +0.515
5 72 高橋裕紀 Honda +0.806
6 4 青山博一 KTM +0.971
7 6 A.デボン アプリリア +1.023
8 12 T.ルティ アプリリア +1.099
9 21 H.バルベラ アプリリア +1.113
10 55 H.ファウベル アプリリア +1.213
17 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +2.215

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 24 S.コルシ アプリリア 1:45.367
2 51 S.ボンジー アプリリア +0.254
3 18 N.テロール アプリリア +0.255
4 99 D.ウェッブ アプリリア +0.415
5 33 S.ガデア アプリリア +0.441
6 6 J.オリベ デルビ +0.487
7 17 S.ブラドル アプリリア +0.659
8 63 M.ディ・ミリオ デルビ +0.777
9 1 G.タルマクシ アプリリア +0.791
10 45 S.レディング アプリリア +0.962

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