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レース
バレンシア 第17戦 11月6日
バレンシアGP
グランプリ情報 1日目 予選 決勝 フォトギャラリー
リザルト
グランプリ情報
Rd. Date
01 4/10 スペインGP
02 4/17 ポルトガルGP
03 5/1 中国GP
04 5/15 フランスGP
05 6/5 イタリアGP
06 6/12 カタルニアGP
07 6/25 オランダGP
08 7/10 アメリカGP
09 7/24 イギリスGP
10 7/31 ドイツGP
11 8/28 チェコGP
12 9/18 日本GP
13 9/25 マレーシアGP
14 10/1 カタールGP
15 10/16 オーストラリアGP
16 10/23 トルコGP
17 11/6 バレンシアGP
第17戦 バレンシアGP
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メランドリ2連勝達成で最終戦を飾る。ヘイデン2位とHonda勢が大活躍
11月6日(日)・決勝
サーキット:バレンシア・サーキット 天候:晴れ 気温:21℃ コースコンディション:ドライ 観客:12万4520(3日間:22万2312人)

 最終戦バレンシアGP決勝は、雲ひとつない快晴の中で行われた。気温も21℃と絶好のコンディションとなり、12万人を超える大観衆の中で熱戦が繰り広げられた。MotoGPクラスは、予選2番手から好スタートを切ったマルコ・メランドリ選手(Team Movistar Honda MotoGP)が、前戦トルコGPに続いて2連勝を達成。2位にはニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)で、これで終盤戦、4戦連続の表彰台を獲得。Honda勢同士の素晴らしい戦いに、ファンも大喜びだった。

第17戦 バレンシアGP
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 3位にバレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)。4位にカルロス・チェカ選手(ドゥカティ)。以下、5位にアレックス・バロス選手(Camel Honda)、6位にマックス・ビアッジ選手(Repsol Honda Team)、9位に玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda Team)とトップ10にHonda勢が5台入った。2年ぶりにMotoGPクラスに参戦した清成龍一選手(Camel Honda)は12位でフィニッシュ。今季5回目のPPからスタートしたセテ・ジベルノー選手(Team Movistar Honda MotoGP)は、トラブルでリタイアに終わった。

 シーズン最後の戦いとなったバレンシアGPは、今年も12万を超える大観衆がスタンドを埋めた。そして最終戦に相応しい熱気の中で、前戦トルコGPで初優勝を達成、勢いに乗るメランドリ選手が、最終戦も優勝で飾った。予選2番手から好スタートを切ったメランドリ選手は、ホールショットを奪うと素晴らしいペースでラップを刻み、一度も首位を譲ることなく、30周のレースを制した。

 2位にはヘイデン選手。予選3番手からスタートを切ったヘイデン選手は、メランドリ選手をピタリとマーク。30周にわたり、メランドリ選手にプレッシャーをかけたが、わずかに届かず2位でフィニッシュした。しかし、4戦連続表彰台に立つ大活躍。メランドリ選手とともに、来季のさらなる活躍に期待が集まった。

 3位にロッシ選手。4位にチェカ選手。その後方では、バロス選手とビアッジ選手のHonda勢とロリス・カピロッシ選手(ドゥカティ)がし烈な5位争いを繰り広げ、バロス選手が5位、ビアッジ選手が6位だった。その後方では、コーリン・エドワーズ選手(ヤマハ)とバトルを繰り広げた玉田選手が9位でフィニッシュ。負傷欠場のトロイ・ベイリス選手の代役として出場した清成選手は、終盤、ジョン・ホプキンス選手(スズキ)、アレックス・ホフマン選手(カワサキ)をかわし、12位でチェッカーを受けた。

 今季5回目のPPから決勝に挑んだジベルノー選手は、好スタートから、メランドリ選手、ヘイデン選手を追ったが、4周目、トラブルが発生して惜しくもリタイアに終わった。

 最終戦を終えて、総合2位には、2勝を含む7回の表彰台に立った23歳のメランドリ選手。総合3位には、1回の優勝を含む6回の表彰台に立った24歳のヘイデン選手と、今季大きな成長を感じさせた若手が上位につけた。総合5位には4回の表彰台に立ったビアッジ選手。7位には4回の表彰台に立ったジベルノー選手。8位には優勝1回を含む2回の表彰台に立ったバロス選手で、トップ10にHonda勢が5人。玉田選手は表彰台1回で11位。シーズン終盤戦、ケガのために欠場したベイリス選手は15位だった。

 250ccクラスは、今季5回目のPPからスタートしたダニエル・ペドロサ選手(Team Telefonica Movistar Honda 250cc)が今季8勝目を飾った。序盤、トップに立ったのはヘクトール・バルベラ選手(Team Fortuna Honda)。中盤はホルへ・ロレンゾ選手(Team Fortuna Honda)が首位に立ったが、後半、トップに立ったペドロサ選手が、地元ファンに、2年連続チャンピオンの実力を見せつけた。2位にロレンゾ選手。3位にはケイシー・ストーナー選手(アプリリア)。以下、Honda勢は、5位バルベラ選手。6位青山博一選手(Team Telefonica Movistar Honda 250cc)、7位高橋裕紀選手(Team Scot)と続き、序盤、コースアウトを喫したアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Team Scot)は追い上げて、9位でフィニッシュ。Honda勢6台がトップ10内で最終戦を終えた。総合ポイントでも、2年連続チャンピオンになったペドロサ選手を筆頭に、ドヴィツィオーゾ選手3位、青山選手4位。ロレンゾ選手5位、バルベラ選手9位、高橋選手11位でシーズンを終えた。Hondaは今季、250ccクラスで19回目のコンストラクターズタイトルを獲得した。

 125ccクラスは、タイトル王手で最終戦を迎えたトーマス・ルシ選手(Honda)が、堅実な走りで9位でフィニッシュ。見事、チャンピオンを決めた。19歳のルシ選手は、スイス人としては20年ぶりの世界チャンピオンに輝いた。優勝したのはミカ・カリオ選手(KTM)。小山知良選手(Honda)は6位でゴールして、総合8位。ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した。

第17戦 バレンシアGP
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コメント

マルコ・メランドリ選手(MotoGP 優勝)
「僕にとって完璧な週末だった。2戦連続優勝を達成、チャンピオンシップでも2位になることが出来た。今回は、チャンピオンシップポイントでアドバンテージがあったので、レースでは欲張らないようにするつもりだった。しかし、良いスタートが切れたし、第1コーナーでトップに立てた。後ろにニッキー(ヘイデン選手)がいたので、リスクを犯さずに自分のリズムを維持することに専念した。前に行かせようと思った瞬間もあったが、抜き返せなくなるかもしれないと思い、前を走ることにした。最後の数周は彼とのギャップを広げようと最大限努力し、優勝することができた。まるで夢のようだ」

ニッキー・ヘイデン選手(MotoGP 2位)
「とても良いレースだった! ここでは2年連続で転倒しているし、序盤は緊張した。緊張が解けてからは、気持ちよく走ることができた。いつでもメランドリ選手を抜けるように間隔を維持していたが、彼はとても安定した走りをしていて、残念ながら抜くチャンスがなかった。最終コーナーではイン側から抜くつもりだったが、メランドリ選手がコーナリングをしている途中で、アウトから抜こうとかとも思った。優勝したかったし、抜けずに終わり、非常に残念だった。しかし、このような形でシーズンを終えたことは嬉しい。Hondaとミシュラン、スポンサー、そして一緒に戦ってくれた皆に感謝したい。来年はもっと強くなって帰ってくるつもりだ」

アレックス・バロス選手(MotoGP 5位)
「結果には満足していないが、カピロッシ選手とビアッジ選手とのバトルを制したので、とても嬉しい。カピロッシ選手のマシンはパワーがあるし、抜きどころが一つしかなく厳しかった。2周ほどカピロッシ選手が後ろから抜き返そうとしてきたが、なんとか締め出すことができた。2人ともバトルを楽しめたと思う。リズム良く走ることができたが、トップの3人ほどではなかったね。チェカ選手とバトルできたかもしれないが、ビアッジ選手を抜いた時点ではすでに遅かった」

マックス・ビアッジ選手(MotoGP 6位)
「このような形でシーズンが終わってしまい、とても残念だ。決勝用タイヤでの走行は、昨日まで順調だったが、ウオームアップでは上手くいかなかった。転倒してしまって、指と右足が少し痛かった。それよりも、マシンがダメージを負ってしまった。チームの努力のおかげで、短い時間で組みなおすことができたが、フィーリングが全く違うマシンになってしまった。レースではフロントがジャンプして、コーナーへの進入が遅かった。昨年はトップと0.4秒差で2位を獲得することができたが、今年はいつも通り全力で走ったにもかかわらず、21秒も差をつけられてしまった。この結果を受け入れるのは難しい」

玉田誠選手(MotoGP 9位)
「いいスタートが切れればと思っていたが、さすがに4列目からは厳しかった。それでも中盤まではポジションを上げて、1分34秒台でラップを刻めた。決して速いペースではなかったが、予選のいい状態で走ることが出来た。しかし、後半、フロントタイヤが切れ込み始めてからは、ペースを落とした。最後は35秒台で、もうお手上げだった。今年は、本当に悔しいシーズンだった。来年は、この悔しさをバネに頑張りたい」

清成龍一選手(MotoGP 12位)
「2年前の11位というリザルトを更新したかったが、それを果たせず、残念だった。今回は、スーパーバイクから乗り換えたが、あらためて、MotoGPマシンの難しさを感じた。特にリアタイヤの使い方がヘタで、立ち上がりで離されてしまった。しかし、来年のスーパーバイクに向けて、いい勉強になった。今回の経験を次のレースで生かしたい」

セテ・ジベルノー選手(MotoGP リタイア)
「努力すればするほど、今年は報われないものだった。今週はフリー走行、予選、ウオームアップと全てが順調だったが、今朝エンジンからオイルが少し漏れていることをHRCが発見し、エンジンを替えた。ウオームアップラップでマシンが振動していることに気が付いたが、新しいエンジンだから平気だと思った。レースでは周回を重ねる度に振動が激しくなり、ついに壊れてしまった。シーズンをこのような形で終えたことは残念だが、決して最悪の事態ではない。全てのグランプリで競争力を持って戦うことができたし、どんな状況でも諦めなかったことは、きっと将来に繋がるだろう」

田中誠 Repsol Honda Team監督
「今日もマルコ(メランドリ選手)とニッキー(ヘイデン選手)が素晴らしい走りを見せてくれて、面白いレースになった。正直、マルコが逃げるのではないかと思ったシーンもあるが、ニッキーが最後まで頑張ってくれた。開幕前は、こうして若い選手が勝てるようなシーズンにしたいというのが理想だったが、それが現実となって嬉しい。シーズン終盤戦は、ロッシ選手を含めて、この3人が常に優勝争いをしてきたが、来年に向けて勢いのあるレースだった。来年も、こうした若い力をどんどん伸ばしていきたい。125ccクラスもルシ選手がチャンピオンになり、250ccのペドロサ選手も最終戦を飾ってくれた。バレンシアは観客も多く、喜んでくれるレースになったと思う」

ダニエル・ペドロサ選手(250cc 優勝)
「なんとか集団から抜け出せたが、今日はリアが滑っていたので決して簡単なレースではなかった。昨年の方がレースペースは速かったが、最後の数周は転倒しないように走った。今日の結果には満足しているし、もちろんシーズン全体も満足のいくものだった。昨年よりも表彰台に上る回数は少なかったが、優勝回数は多かった。また、Hondaがコンストラクターチャンピオンを獲得することに貢献できたことも重要だ。チームのみんな、メカニック、そしてサポートしてくれた全ての人たちに、今シーズンの勝利を捧げたい。来季からは新しいスタートをすることになる。これまでとは全く違うのでとても厳しい年になるが、新しい方法でレースに取り組む必要がある」

青山博一選手(250cc 6位)
「悔しいレースだった。今回はカタールと一緒で、エンジンが伸びず、苦しいレースになった。その中でも精いっぱいの走りが出来たと思う。このチームで走るのは最後だったので、最後まで走りたかった。この悔しさを来年につなげたい。今年は、決して満足のいくシーズンではなかったが、優勝することもできたし、昨年に比べればはるかにいいシーズンだった。Honda、スポンサー、チームとスタッフ、お世話になったすべての人に感謝したい」

高橋裕紀選手(250cc 7位)
「ポジション的には悔しいが、今日のレースは、ステップアップできたような気がする。この数戦、コーナーで抜いてストレートで抜き返されるというレースが多かったが、今回も、厳しいレースだった。序盤はトップグループについていけたが、徐々に離されていった。レースの組み立てがまだまだ出来ていない部分もあって、その辺がうまくなれば、さらに上のランクで戦えると思う。今年は表彰台に立てなくて悔しかったが、来年につながるシーズンになったと思う」

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決勝リザルト&ポイントランキング
MotoGP
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 33 マルコ・メランドリ Honda M 46:58.152
2 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.097
3 46 V.ロッシ ヤマハ M +2.959
4 7 C.チェカ ドゥカティ M +18.718
5 4 アレックス・バロス Honda M +20.706
6 3 マックス・ビアッジ Honda M +21.254
7 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +23.142
8 5 C.エドワーズ ヤマハ M +25.678
9 6 玉田誠 Honda M +36.710
10 24 T.エリアス ヤマハ M +39.116
11 56 中野真矢 カワサキ B +41.136
12 54 清成龍一 Honda M +45.691
13 21 J.ホプキンス スズキ B +46.507
14 66 A.ホフマン カワサキ B +49.856
15 11 R.シャウス ヤマハ M +1:19.443
16 27 F.バッタイーニ バラタ D +1Lap
RT 80 Ku.ロバーツ プロトンKR M +14Laps
RT 77 J.エリソン バラタ D +15Laps
RT 9 青木宣篤 スズキ B +22Laps
RT 15 セテ・ジベルノー Honda M +27Laps
RT 44 R.ロルフォ ドゥカティ D -
250cc
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 1 ダニエル・ペドロサ Honda 43:33.395
2 48 ホルへ・ロレンゾ Honda +3.448
3 27 C.ストーナー アプリリア +14.372
4 5 A.デ・アンジェリス アプリリア +17.771
5 80 ヘクトール・バルベラ Honda +26.233
6 73 青山博一 Honda +31.244
7 55 高橋裕紀 Honda +35.518
8 7 R.デ・ピュニエ アプリリア +36.488
9 34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda +43.129
10 15 R.ロカテッリ アプリリア +43.960
125cc
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 36 M.カリオ KTM 40:26.640
2 14 G.タルマクシ KTM +0.237
3 75 M.パシーニ アプリリア +0.367
4 55 H.ファウベル アプリリア +12.401
5 58 M.シモンセリ アプリリア +17.009
6 71 小山知良 Honda +20.635
7 32 F.ライ Honda +20.670
8 60 J.シモン KTM +20.809
9 12 T.ルシ Honda +23.517
10 22 P.ニエト デルビ +32.805
ライダー:MotoGP
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 V.ロッシ ヤマハ 367
2 マルコ・メランドリ Honda 220
3 ニッキー・ヘイデン Honda 206
4 C.エドワーズ ヤマハ 179
5 マックス・ビアッジ Honda 173
6 L.カピロッシ ドゥカティ 157
7 セテ・ジベルノー Honda 150
8 アレックス・バロス Honda 147
9 C.チェカ ドゥカティ 138
10 中野真矢 カワサキ 98
11 玉田誠 Honda 91
15 トロイ・ベイリス Honda 54
20 ユルゲン・ファンデン・グールベルグ Honda 12
21 クリス・バーミューレン Honda 10
24 シェーン・バーン Honda 6
25 清成龍一 Honda 4
  コンストラクター:MotoGP
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 ヤマハ 381
2 Honda 341
3 ドゥカティ 202
4 カワサキ 126
5 スズキ 100
6 バラタ 13
7 プロトンKR 1
8 モリワキ 1
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ライダー:250cc
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 ダニエル・ペドロサ Honda 309
2 C.ストーナー アプリリア 254
3 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 189
4 青山博一 Honda 180
5 ホルへ・ロレンゾ Honda 167
6 S.ポルト アプリリア 152
7 A.デ・アンジェリス アプリリア 151
8 R.デ・ピュニエ アプリリア 138
9 ヘクトール・バルベラ Honda 120
10 S.ギュントーリ アプリリア 84
11 高橋裕紀 Honda 77
  コンストラクター:250cc
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 Honda 349
2 アプリリア 339
3 KTM 30
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ライダー:125cc
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 T.ルシ Honda 242
2 M.カリオ KTM 237
3 G.タルマクシ KTM 198
4 M.パシーニ アプリリア 183
5 M.シモンセリ アプリリア 177
6 F.ライ Honda 141
7 J.シモン KTM 123
8 小山知良 Honda 119
9 H.ファウベル アプリリア 113
10 M.ポジャーリ ジレラ 107
  コンストラクター:125cc
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 KTM 332
2 Honda 304
3 アプリリア 296
4 ジレラ 107
5 デルビ 73
6 マラグーティ 3
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