■マルコ・メランドリ選手(MotoGP
優勝)
「僕にとって完璧な週末だった。2戦連続優勝を達成、チャンピオンシップでも2位になることが出来た。今回は、チャンピオンシップポイントでアドバンテージがあったので、レースでは欲張らないようにするつもりだった。しかし、良いスタートが切れたし、第1コーナーでトップに立てた。後ろにニッキー(ヘイデン選手)がいたので、リスクを犯さずに自分のリズムを維持することに専念した。前に行かせようと思った瞬間もあったが、抜き返せなくなるかもしれないと思い、前を走ることにした。最後の数周は彼とのギャップを広げようと最大限努力し、優勝することができた。まるで夢のようだ」
■ニッキー・ヘイデン選手(MotoGP 2位)
「とても良いレースだった! ここでは2年連続で転倒しているし、序盤は緊張した。緊張が解けてからは、気持ちよく走ることができた。いつでもメランドリ選手を抜けるように間隔を維持していたが、彼はとても安定した走りをしていて、残念ながら抜くチャンスがなかった。最終コーナーではイン側から抜くつもりだったが、メランドリ選手がコーナリングをしている途中で、アウトから抜こうとかとも思った。優勝したかったし、抜けずに終わり、非常に残念だった。しかし、このような形でシーズンを終えたことは嬉しい。Hondaとミシュラン、スポンサー、そして一緒に戦ってくれた皆に感謝したい。来年はもっと強くなって帰ってくるつもりだ」
■アレックス・バロス選手(MotoGP 5位)
「結果には満足していないが、カピロッシ選手とビアッジ選手とのバトルを制したので、とても嬉しい。カピロッシ選手のマシンはパワーがあるし、抜きどころが一つしかなく厳しかった。2周ほどカピロッシ選手が後ろから抜き返そうとしてきたが、なんとか締め出すことができた。2人ともバトルを楽しめたと思う。リズム良く走ることができたが、トップの3人ほどではなかったね。チェカ選手とバトルできたかもしれないが、ビアッジ選手を抜いた時点ではすでに遅かった」
■マックス・ビアッジ選手(MotoGP 6位)
「このような形でシーズンが終わってしまい、とても残念だ。決勝用タイヤでの走行は、昨日まで順調だったが、ウオームアップでは上手くいかなかった。転倒してしまって、指と右足が少し痛かった。それよりも、マシンがダメージを負ってしまった。チームの努力のおかげで、短い時間で組みなおすことができたが、フィーリングが全く違うマシンになってしまった。レースではフロントがジャンプして、コーナーへの進入が遅かった。昨年はトップと0.4秒差で2位を獲得することができたが、今年はいつも通り全力で走ったにもかかわらず、21秒も差をつけられてしまった。この結果を受け入れるのは難しい」
■玉田誠選手(MotoGP 9位)
「いいスタートが切れればと思っていたが、さすがに4列目からは厳しかった。それでも中盤まではポジションを上げて、1分34秒台でラップを刻めた。決して速いペースではなかったが、予選のいい状態で走ることが出来た。しかし、後半、フロントタイヤが切れ込み始めてからは、ペースを落とした。最後は35秒台で、もうお手上げだった。今年は、本当に悔しいシーズンだった。来年は、この悔しさをバネに頑張りたい」
■清成龍一選手(MotoGP 12位)
「2年前の11位というリザルトを更新したかったが、それを果たせず、残念だった。今回は、スーパーバイクから乗り換えたが、あらためて、MotoGPマシンの難しさを感じた。特にリアタイヤの使い方がヘタで、立ち上がりで離されてしまった。しかし、来年のスーパーバイクに向けて、いい勉強になった。今回の経験を次のレースで生かしたい」
■セテ・ジベルノー選手(MotoGP リタイア)
「努力すればするほど、今年は報われないものだった。今週はフリー走行、予選、ウオームアップと全てが順調だったが、今朝エンジンからオイルが少し漏れていることをHRCが発見し、エンジンを替えた。ウオームアップラップでマシンが振動していることに気が付いたが、新しいエンジンだから平気だと思った。レースでは周回を重ねる度に振動が激しくなり、ついに壊れてしまった。シーズンをこのような形で終えたことは残念だが、決して最悪の事態ではない。全てのグランプリで競争力を持って戦うことができたし、どんな状況でも諦めなかったことは、きっと将来に繋がるだろう」
■田中誠 Repsol Honda Team監督
「今日もマルコ(メランドリ選手)とニッキー(ヘイデン選手)が素晴らしい走りを見せてくれて、面白いレースになった。正直、マルコが逃げるのではないかと思ったシーンもあるが、ニッキーが最後まで頑張ってくれた。開幕前は、こうして若い選手が勝てるようなシーズンにしたいというのが理想だったが、それが現実となって嬉しい。シーズン終盤戦は、ロッシ選手を含めて、この3人が常に優勝争いをしてきたが、来年に向けて勢いのあるレースだった。来年も、こうした若い力をどんどん伸ばしていきたい。125ccクラスもルシ選手がチャンピオンになり、250ccのペドロサ選手も最終戦を飾ってくれた。バレンシアは観客も多く、喜んでくれるレースになったと思う」
■ダニエル・ペドロサ選手(250cc 優勝)
「なんとか集団から抜け出せたが、今日はリアが滑っていたので決して簡単なレースではなかった。昨年の方がレースペースは速かったが、最後の数周は転倒しないように走った。今日の結果には満足しているし、もちろんシーズン全体も満足のいくものだった。昨年よりも表彰台に上る回数は少なかったが、優勝回数は多かった。また、Hondaがコンストラクターチャンピオンを獲得することに貢献できたことも重要だ。チームのみんな、メカニック、そしてサポートしてくれた全ての人たちに、今シーズンの勝利を捧げたい。来季からは新しいスタートをすることになる。これまでとは全く違うのでとても厳しい年になるが、新しい方法でレースに取り組む必要がある」
■青山博一選手(250cc 6位)
「悔しいレースだった。今回はカタールと一緒で、エンジンが伸びず、苦しいレースになった。その中でも精いっぱいの走りが出来たと思う。このチームで走るのは最後だったので、最後まで走りたかった。この悔しさを来年につなげたい。今年は、決して満足のいくシーズンではなかったが、優勝することもできたし、昨年に比べればはるかにいいシーズンだった。Honda、スポンサー、チームとスタッフ、お世話になったすべての人に感謝したい」
■高橋裕紀選手(250cc 7位)
「ポジション的には悔しいが、今日のレースは、ステップアップできたような気がする。この数戦、コーナーで抜いてストレートで抜き返されるというレースが多かったが、今回も、厳しいレースだった。序盤はトップグループについていけたが、徐々に離されていった。レースの組み立てがまだまだ出来ていない部分もあって、その辺がうまくなれば、さらに上のランクで戦えると思う。今年は表彰台に立てなくて悔しかったが、来年につながるシーズンになったと思う」 |