快晴に恵まれた最終戦バレンシアGP2日目は、3回目のフリー走行と予選が行われ、セテ・ジベルノー選手(Team Movistar Honda MotoGP)が素晴らしい走りで2戦連続、今季5回目のPPを獲得した。2戦連続優勝を狙うマルコ・メランドリ選手(Team Movistar Honda MotoGP)が2番手。ニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)が3番手で今季6回目のフロントローを獲得した。
以下、マックス・ビアッジ選手(Repsol Honda Team)5番手、アレックス・バロス選手(Camel Honda)8番手。玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda Team)10番手。負傷欠場のトロイ・ベイリス選手(Camel Honda)の代役として出場の清成龍一選手が16番手だった。
2日目は、朝から青空が広がる絶好のコンディション。気温は前日よりやや低い19℃だったが、好タイムが続出、レベルの高い予選となった。その中でHonda勢は、今季3回目のフロントローを独占するだけでなく、トップ10に5台という素晴らしい内容の予選となった。
トップタイムをマークしたジベルノー選手は、フリー走行でトップタイムをマーク、午後の予選でもただひとり1分31秒台をマークする好走で今季5回目のPPを獲得。スタンドを埋めた地元ファンを喜ばせた。ジベルノー選手はレース用セットでもコンスタントに好ラップを刻み、優勝候補の筆頭に浮上した。
そのジベルノー選手から、わずか0.237秒差でチームメイトのメランドリ選手が続いた。初日のフリー走行でトップタイムを刻み、予選セッションでは、レース用ラップ、予選用タイヤでのアタックでも素晴らしい走りを披露、前戦トルコGPからの2連勝に期待を膨らませた。
3番手にはヘイデン選手がつけた。これでカタールGPから4戦連続でフロントローから決勝に挑むことになった。初日はセッティングが思うように決まらず厳しい表情だったが、この日は順調にマシンのセットアップを進めることに成功した。
こうして、フロントローに並んだHondaの3選手。前戦トルコGPと同じ顔ぶれが、同じ順位で並んだ。トルコGP決勝でも、フロントローに並んだ3選手が素晴らしい走りを披露してファンを喜ばせただけに、今大会もその快走に期待が膨らむ。
5番手にはビアッジ選手。セッションをこなすごとにどんどんマシンの状態が良くなったというだけに、決勝に向けて自信を見せた。後半戦は、思うようにセッティングが決まらず苦しいレースが続いていた。今大会は調子を取り戻し、今季初優勝に気合満点の様子だった。
8番手のバロス選手も、明るい表情だった。予選用タイヤのアタックでは8番手に終わったが、レース用セットでは、十分に優勝争いに加われるラップタイムを刻んだ。2002年には優勝を経験しているサーキットだけに、フロントローに並んだ3選手、そしてビアッジとともに、優勝候補の一角に名前を連ねた。
昨日29歳の誕生日を迎えた玉田選手は10番手。2日間3回におよんだフリー走行では、順調にタイムを更新して7番手につけた。予選ではさらにポジションアップを狙ったが、予選用タイヤのアタックで思うようにタイムを伸ばせず、ポジションを落とした。しかし、レース用のセットでは、この数戦の中では、まずまずの仕上がり。「現状で安定したラップを刻むのは厳しいが、ウオームアップでもう一度セッティングにトライしたい。スタートが良ければ、いいレースができる」と語るだけに、本番の快走に期待をつないだ。
ベイリス選手の代役として2年ぶりにMotoGPクラスに出場の清成選手は、フリー走行で10番手につけて、予選の走りに注目が集まった。しかし、予選用タイヤのアタックに慣れていないために、思うようにタイムを伸ばせず16番手に終わった。レース用セットでは、1分34秒台でラップを刻み、セッションをこなすごとにMotoGPマシンに慣れていることを感じさせただけに、決勝での走りに期待が集まる。
250ccクラスは、すでに2年連続チャンピオンを決め、地元バレンシアで凱旋レースに臨むダニエル・ペドロサ選手(Team Telefonica Movistar Honda 250cc)が、今季5回目のPPを獲得。地元ファンの期待に、見事応えた。2番手にはヘクトール・バルベラ選手(Team Fortuna Honda)で今季最高位から決勝に挑む。そして4番手にホルへ・ロレンゾ選手(Team Fortuna Honda)。地元スペインでのレースに闘志を燃やすHonda勢3選手がフロントローに並ぶことになった。5番手にアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Team Scot)。初日4番手の青山博一選手(Team Telefonica Movistar Honda 250cc)は6番手。8番手に高橋裕紀選手(Team Scot)と、今大会、6人のHonda勢がトップ10入り。表彰台独占の期待が膨らんだ。
125ccクラスは、セルジオ・ガデア選手(アプリリア)がPPを獲得。14位以内なら自力チャンピオンが決まるタイトル王手のトーマス・ルシ選手(Honda)は4番手。絶好のポジションから決勝に挑むことになった。初日8番手の小山知良(Honda)は、ひとつポジションを落として9番手も、依然として好調。3戦連続表彰台に闘志を燃やしている。
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