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レース
中国 第3戦 5月1日
中国GP
グランプリ情報 1日目 予選 決勝 フォトギャラリー
リザルト
グランプリ情報
Rd. Date
01 4/10 スペインGP
02 4/17 ポルトガルGP
03 5/1 中国GP
04 5/15 フランスGP
05 6/5 イタリアGP
06 6/12 カタルニアGP
07 6/25 オランダGP
08 7/10 アメリカGP
09 7/24 イギリスGP
10 7/31 ドイツGP
11 8/28 チェコGP
12 9/18 日本GP
13 9/25 マレーシアGP
14 10/1 カタールGP
15 10/16 オーストラリアGP
16 10/23 トルコGP
17 11/6 バレンシアGP
第3戦 中国GP
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ジベルノー今季初PP。メランドリ2番手と中国GP初制覇に向け、Honda勢が絶好のグリット獲得
4月30日(土)・予選
サーキット:上海国際サーキット 天候:曇り/小雨 気温:27℃ コースコンディション:ドライ

 中国GP予選2日目は、雲の多い一日となり、時折り、小雨のぱらつく天候となった。路面コンディションは、朝方の雨のために125ccクラスのフリー走行のみがウェットとなったが、以後の走行はすべてドライコンディションで行われた。そのために、3クラスともに大幅にタイムが短縮される、レベルの高い予選となった。

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 その厳しい戦いの中で、中国GPの予選を制したのはセテ・ジベルノー選手(Team Movistar Honda MotoGP)で、今季初PPを獲得。2番手はマルコ・メランドリ選手(Team Movistar Honda MotoGP)で、開幕戦から好調なTeam Movistar Honda MotoGPの2人が、3位以下を圧倒する素晴らしい走りを見せた。3番手にはロリス・カピロッシ選手(ドゥカティ)。ここまでがフロントロー。2列目4番手にはジョン・ホプキンス選手(スズキ)。5番手には、初日のフリー走行でトップタイムのニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)。6番手のバレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)が2列目から本番に挑む。

 以下、前戦ポルトガルで今季初優勝のアレックス・バロス選手(Camel Honda)は、小雨のぱらつく天候を読み切れず、早めの予選用タイヤでのアタックが裏目に出て11番手。トロイ・ベイリス選手(Camel Honda)は12番手。マックス・ビアッジ選手(Repsol Honda Team)は14番手と、実力ある選手たちばかりだが、不安定な天候に翻弄されることになった。Hondaエンジンを使用するモリワキMD211VFでスポット参戦の宇川徹選手は18番手。前戦ポルトガルGPの予選で、右手を負傷した玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda Team)の代役であるユルゲン・ファンデン・グールベルグ選手は、予選用タイヤでのアタックを行わず19番手だった。

 初日、ヘイデン選手が2分2秒台のベストタイムをマークして始まった中国GPの予選。2日目はついに、2分の壁をあっさりと破る快速ラップが飛び出した。その壁を最初に破ったのは、開幕戦から好調なメランドリ選手。Honda移籍デビュー戦となった開幕戦スペインGPで3位表彰台、第2戦ポルトガルで4位。昨年までの不調が嘘のように、Honda RC211Vのパフォーマンスを強烈にアピールしてきたHondaルーキーだが、初開催となった上海国際サーキットでも勢いは衰えず、真っ先に1分59秒台に突入。周囲を驚かせた。これでMotoGPクラス初PPに王手をかけた格好となったが、すかさず、ジベルノー選手がメランドリ選手をわずか0.163秒上回る快走を見せて今季初PPを獲得した。

 ジベルノー選手はここまでの2戦、予選では連続2位。決勝では、両レースともにトップを走った。開幕戦スペインGPでは、優勝にあと一歩に迫りながらロッシ選手との接触事故で無念の2位。ポルトガルGPではトップを快走しながら、降り始めた雨の中で転倒と悔し涙をのんで来た。それだけにこの日のPP獲得は、これまでの不運を払拭する快走となった。そして、「これまでの頑張りが、必ず結果につながる」と、手ごたえある走りに笑みがこぼれた。そのジベルノー選手に初PPを奪われた格好のメランドリ選手だが、内容ではジベルノー選手を上回るものだった。まさに、チームメート同士の戦いは互角。3位以下に0.6秒もの大差をつけた2人が、初開催となった中国GPの優勝候補の筆頭に上げられることになった。

 2列目5番手につけたヘイデン選手も、十分に優勝を狙える走りを見せた。予選ではクリアラップが取れず不完全燃焼のアタックとなったが、レースセットの安定した走りは、表彰台は勿論、初優勝の期待が膨らむものだった。バロス選手はフリー走行で痛恨の転倒を喫した。その影響で、小雨がぱらつく予選では早めのアタックを敢行。結果的にそれが裏目に出て11番手に沈んだが、好調な走りは変わらず、バロス選手も優勝候補の一角に挙げられる。12番手のベイリス選手、14番手のビアッジ選手も、本番には強いだけに、決勝のばん回に大きな期待が膨らむ。

 250ccクラスは、ケーシー・ストーナー選手(アプリリア)がPPを獲得。ダニエル・ペドロサ選手(Team Telefonica Movistar Honda 250cc)、アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Team Scot)、ホルへ・ロレンゾ選手(Team Fortuna Honda)、青山博一選手(Team Telefonica Movistar Honda 250cc)、ヘクトール・バルベラ選手(Team Fortuna Honda)とHonda勢がずらりと上位に並んだ。PPこそ一発の走りでストーナー選手に奪われたが、内容ではHonda勢も劣らず良かっただけに、2年連続チャンピオンを目指すペドロサ選手を筆頭に、Honda勢が熱い戦いを繰り広げることになりそうだ。初日、転倒を喫して19番手に沈んでいた高橋裕紀選手は、2日目の予選で10番手にポジションを上げることに成功した。HondaのワークスマシンRS250RWで参戦する6選手すべてが、トップ10から決勝に挑むことになった。

 初日、ウェットで行われた125ccクラスは、2日目は完全なドライコンディション。そのために大幅にタイムが短縮された。PPはミカ・カリオ選手(KTM)。Honda勢はトーマス・ルシ選手4番手、ファブリツィオ・ライ選手6番手。日本勢は、小山知良選手が8番手、葛原稔永選手9番手と、ともに今季最高位グリットから決勝に挑むことになった。

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コメント

セテ・ジベルノー選手(MotoGP 1位)
「ここのサーキットは何もデータがなかったが、こうして競争力を持って、戦いに望むことが出来て嬉しい。難しいサーキットだと思うが、今回もまた高いレベルで仕事をすることが出来た。最終的にマシンのセットアップを大きく前進させることができた。Hondaとミシュラン、そして精一杯努力してくれたチームのおかげだ。まだレース結果には結びついていないが、ここまでは間違いなく良い仕事をしてきた。この苦労はきっと報われるはず。いいレースにしたい」

マルコ・メランドリ選手(MotoGP 2位)
「金曜日に初めて走った時から、このサーキットは楽しいと感じた。独特なレイアウトだが、マシンのベースセッティングも良かった。今日はそれを前進させるだけだった。予選では、チームメイトのジベルノー選手と楽しいバトルをすることができた。最終的に2位になれたことは、素晴らしいことだと思う。やっとフロントローに戻って来ることが出来た。明日は天候に大きく左右されるレースとなるが、どんなコンディションでも、優勝を狙いたい」

ニッキー・ヘイデン選手(MotoGP 5位)
「決して楽なグランプリとは言えない。特に不安定な天候が全てを難しくしている。今日の予選も、雨が降ったり止んだりで、路面状況がどんどん変わった。一番の問題はフロントの安定が足りないこと。そのためにいいラインをキープ出来なかった。フロントローに並びたかったが、予選用タイヤでは期待していたほどのパフォーマンスを得ることができなかった。でも、5番手というグリッドはそれほど悪くない。いずれにしても、決勝は楽しみだ」

アレックス・バロス選手(MotoGP 11位)
「今日はずっと天気が不安定だった。予選の途中に雨が降り出したので、予選タイヤのアタックを早めにした。しかし、思ったよりもコンディションは悪くならず、終盤で予選用タイヤを使ったライダーには勝てなかった。本来なら、5位か6位にはなれたと思うし、残念な結果だった。しかし、明日は晴れてくれれば、2分01秒台前半、もしくはもっと速く走ることができると思う。ただ、タイヤには厳しいレースになると思う。もし雨になったら、タイヤの選択に悩まないだけ楽かも知れない。いずれにしても、いいレースにしたい」

トロイ・ベイリス選手(MotoGP 12位)
「もう少し、いいリザルトで予選を終えたかったが、今日のようなコンディションでは難しかった。明日はどうなるか見当もつかない。ウオームアップで幾つか試したいことがあるが、決勝レースはウエットになるのかドライなのか、誰にもわからない。ただ、良いレースをしたいと思っている。どんな状況でも、最大限の結果を出せるように努力するつもりだ」

マックス・ビアッジ選手(MotoGP 14位)
「トップと1.792秒差。14番手からのスタートになってしまった。前回のレースで3位になったのに、どうしてこんな結果になるの? と思ってしまう。ここは、どこのコースよりもコーナリングが重要だが、マシンの問題はそこにある。ヘレスと同じ状況が起きている。コーナー1つ1つで0.1秒以上ロスしている。エストリルでは良いレースが出来たにも関わらず、スペインで苦労した同じ問題が、中国でも起こっている。エストリルではロッシ選手と数メートル差で表彰台に上がることができたし、走り方を忘れたわけではない。14番手というグリットは厳しいけれど、本来いるべきポジションを目指して頑張るしかない」

ユルゲン・ファンデン・グールベルグ選手(MotoGP 19位)
「今日はRC211Vをかなり乗りこなせるようになったと思うが、不安定な天候のおかげで、このマシンのポテンシャルを上手く引き出すことができなかった。予選用タイヤを使えば、もう少しタイムを上げることはできたと思うが、今日の目的は周回を重ねることだった。ライダーとしては出来る限り上位を狙うのが使命だが、今日はチームと相談して、あえてグリットは狙わないことにした。しかし、チャンピオンシップポイントを獲得するために、良いセッティングのマシンに仕上げることができた。僕のために頑張ってくれているKONICA MINOLTA Honda Teamに感謝したい。このような対応は予想も出来なかった。彼らは本当にプロフェッショナルらしく仕事ができる方々だと思う」

田中誠 Repsol Honda Team監督
「初めてのサーキットということで、どういう予選になるか想像もつかなかった。しかしHonda勢としては、全体的にうまくマシンのセットアップを進めることが出来たと思う。2日間、不安定な天候となったが、決勝も天候によって、レース展開は大きく変わると思う。出来ることならドライコンディションでレースをやりたい。ヘイデン選手は、まずまずの状態に仕上がっていると思う。予選はちゃんとアタックが出来ず5番手だったが、決勝に向けて心配はしていない。ビアッジ選手は、不安定な天候も影響したのか、2日間を通じてマシンのセットアップを詰め切れなかった。しかし、本番になれば力を出してくる選手なので、かならず上位に顔を出してくるはずだ。Honda勢の中では、メランドリ、ジベルノー両選手が最もいい走りをしていた。内容ではメランドリ選手が一番だった。明日のレースも、勿論、Honda勢は優勝を狙って行く」

ダニエル・ペドロサ選手(250cc 2位)
「路面状況が昨日に比べて大幅に良くなった。2回のドライセッションを通じて、マシンセッティングもいろいろ改善することができた。後はタイヤを選ぶだけだ。明日は雨だと賭けのようなレースになるので、晴れてくれることを望んでいる。PPは獲得できなかったが、ここはフロントローからスタートすることが大事になる。コース序盤は狭くてトリッキーなので、決勝レースでは良いスタートを切って、トラブルに巻き込まれないようにしたい」

青山博一選手(250cc 5位)
「フロントローを狙いたかったが、最後のアタックでひっかかってしまった。それが残念だった。でも、バイクのフィーリングは悪くない。まだ自分にも余裕はある。明日はきっと、ペドロサ選手がレースを引っ張ると思うので、何としてもついて行き、いいポジションでフィニッシュしたい。今回はHonda勢にアドバンテージがある。Honda勢の優勝争いになると思うが、僕のバイクも表彰台を狙える状態に仕上がっている。いいレースをしたい」

高橋裕紀選手(250cc 10位)
「午前中のフリー走行で、うまくバイクのセットアップを決められず、予選に持ち越してしまった。予選では、最後の方でやっといい状態に仕上がった。そのために満足のいくアタックは出来なかったが、ギリギリでいいセットアップになった。明日はいいスタートを切って、トップグループについていければチャンスはある。昨日の予選順位で、もし決勝がドライになったら厳しかったと思うが、3列目ならドライでもウェットでもいい。とにかく全力で最後まで走り切りたい」

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予選リザルト
MotoGP
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 15 セテ・ジベルノー Honda M 1:59.710
2 33 マルコ・メランドリ Honda M +0.163
3 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +0.770
4 21 J.ホプキンス スズキ B +0.956
5 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +1.037
6 46 V.ロッシ ヤマハ M +1.111
7 7 C.チェカ ドゥカティ B +1.192
8 24 T.エリアス ヤマハ M +1.371
9 10 K.ロバーツ スズキ B +1.375
10 56 中野真矢 カワサキ B +1.388
11 4 アレックス・バロス Honda M +1.407
12 12 トロイ・ベイリス Honda M +1.618
13 5 C.エドワーズ ヤマハ M +1.691
14 3 マックス・ビアッジ Honda M +1.792
15 19 O.ジャック カワサキ B +2.362
16 11 R.シャウス ヤマハ M +3.159
17 44 R.ロルフォ ドゥカティ D +4.176
18 72 宇川徹 モリワキ M +4.513
19 16 J.グールベルグ Honda M +4.884
20 27 F.バッタイーニ バラタ D +5.758
21 77 J.エリソン バラタ D +6.786
250cc
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 27 C.ストーナー アプリリア 2:06.196
2 1 ダニエル・ペドロサ Honda +0.018
3 34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda +0.277
4 48 ホルへ・ロレンゾ Honda +0.348
5 73 青山博一 Honda +0.419
6 80 ヘクトール・バルベラ Honda +1.241
7 7 R.デ・ピュニエ アプリリア +1.457
8 19 S.ポルト アプリリア +1.469
9 24 S.コルシ アプリリア +1.513
10 55 高橋裕紀 Honda +1.693
125cc
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 36 M.カリオ KTM 2:13.535
2 58 M.シモンセリ アプリリア +0.096
3 14 G.タルマクシ KTM +0.758
4 12 T.ルシ Honda +0.806
5 60 J.シモン KTM +0.995
6 32 F.ライ Honda +1.238
7 52 L.ペセック デルビ +1.419
8 71 小山知良 Honda +1.550
9 9 葛原稔久 Honda +1.595
10 55 H.ファウベル アプリリア +1.954
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