初めてでも、よく分かるトライアル日本GP

Repsol Montesa Hondaのライダーはどんな人?

日本人唯一の世界チャンピオン 藤波貴久の豪快な走り

現在ランキング4位、今年もトップ争いを続けている藤波選手の魅力は?

「藤波選手は日本の地形で育っていますので、世界で戦うために必要な現代のテクニックをトレーニングで実現しながらも、オーソドックスなスタイルを持っていますが、とにかくアクセルを開けてバイクを進ませていくすごさというのが藤波選手の特徴です。すごくギャップのあるところでもバイクを押さえつけていく体力も筋力もあります。特に日本GPの設定では直線的に走らせるセクションも多いので、藤波選手が勝つ可能性も高いと思います」

Fuji Gas=全開野郎のニックネームがあるほどで、スペインでは非常に人気が高いそうですね?

「世界チャンピオンはテクニックだけあってもなかなか取れないものですが、藤波選手はとても人柄がいい。本当にバイクが好きで、とにかくバイクに乗って走っていたいタイプだと思います。しかも、スペインではトライアルが盛んですし、ヨーロッパ全体でもモータースポーツの人気はサッカーに次ぐレベルにありますので、選手の人気は日本では想像もできないくらい高いのです。ましてや世界チャンピオンともなればなおさらで、これは藤波選手に聞いた話ですが『デパートでサイン会を開いたら、下の階まで行列が続いた』そうです」

藤波貴久選手 藤波貴久選手

1980年三重県生まれ。10歳で自転車トライアルの世界チャンピオン(10歳以下クラス)を獲得したあと、バイクトライアルを開始。95年には史上最年少15歳で全日本チャンピオン。96年から世界選手権に挑戦し、2004年には日本人初の世界チャンピオンとなる。その後も常にチャンピオン争いに加わってきた世界のトップライダーだ。その豪快な“開けっぷり”にファンが多い