FIMトライアル世界選手権第3戦アンドラ大会の2日目が開催されました。各大会、土曜日、日曜日の2試合ずつが開催されているので、この日の日曜日が6試合目のトライアルとなります。土曜日に思わぬ苦戦を喫したトニー・ボウ(Repsol Honda Team)は、この日は見事な勝利を収めました。これで今シーズンは6戦4勝。チャンピオンシップポイントでも、ランキング2位に10点差をつけることになりました。チームメートの藤波貴久は、厳しい接戦を戦い抜き、今シーズン最上位の4位入賞を果たしました。

初日のアンドラは雨で過酷なものになりました。2日目、雨こそ降っていませんでしたが、1ラップ目は泥だらけで非常に滑りやすく難しいコンディションとなっていました。

この日のボウは、前日より積極的にセクションへ取り組みました。そのライディングも自信に満ちたもので、ほとんどのライダーが走破できないハイレベルのセクションで絶妙のテクニックを披露しました。まるでトニー・ボウのトライアルショーでした。この結果、2位となったアダム・ラガ(TRRS)に20点の差をつけて勝利を飾ったのでした。今シーズン6戦のうち、ボウが4勝、残る2勝がラガのものですが、現在のランキングポイントの差は10点。この10点差をもって、勝負は最終戦イタリアGPの2戦でタイトル争いの雌雄を決することになります。

一方、藤波貴久は、開幕以来なかなか本領を発揮できずにいましたが、今回はこれまでとは全く違う、すばらしい戦いぶりを披露しました。前日の1ラップ目は最下位のスコアでしたから、まさにゼロから一気にトップグループに返り咲く逆転劇を演じ、表彰台まであと2点の4位のポジションを獲得しました。この4位で、ランキングも6位にジャンプアップしています。

3週連続で開催された世界選手権ですが、次はいよいよ最終戦。舞台はイタリアGPですが、そこまでに2週間。ここまでの3戦より、1週間長いインターバルがあります。開催は10月10日～11日の週末、会場はイタリアのラッツァーテとなっています。