#15 Modulo NSX(武藤/牧野)が2位で今季初表彰台を獲得
2016 オートバックス SUPER GT第7戦「BURIRAM SUPER GT RACE」の決勝レースが10月9日(日)、タイ・ブリーラム県にあるチャーン・インターナショナル・サーキットで行われました。
決勝日は朝から晴天となり、タイのモータースポーツファンがサーキットに大勢詰めかけました。スタートの午後3時時点で気温31度、路面温度40度とドライバー、タイヤ、マシンにとって厳しい条件のなか、GT500クラス15台、GT300クラス25台の計40台のマシンが熱い歓声を受け、66周のレースが始まりました。
フロントローの2番グリッドからスタートした#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは、武藤英紀選手がスタートドライバーを努め、1分26秒台の好ペースを刻みながら3位のポジションで35周目にピットインをすると、引き継いだルーキーの牧野任祐選手も同様のペースで快走を続け、52周目にはポジションを挽回し2位でチェッカ−フラッグを受けました。
2015年よりシリーズ参戦を開始した#15 ドラゴ・モデューロ・ホンダレーシングにとって初の表彰台獲得、牧野選手にとってはGT500初レースでの表彰台獲得となりました。
他のHonda勢は、#64 Epson NSX CONCEPT-GTが5位、オープニングラップで接触によるスピンを喫した#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTがその後追い上げを見せ6位、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTが8位、エンジン交換の10秒のペナルティストップを受けた#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTが10位で、全車が入賞を果たしました。
2016年SUPER GTシリーズの最終ラウンドとなる「MOTEGI GT GRAND FINAL」は、11月12日(土)に第3戦オートポリスの代替レースとなる「SUPER GT Round3 GT250kmレース」、翌13日(日)に最終戦「SUPER GT Round8 GT250kmレース」の計2レースが、栃木県芳賀郡茂木町にあるツインリンクもてぎで開催されます。
武藤英紀選手
♯15 ドラゴ・モデューロ・ホンダ・レーシング
今日の結果は本当に嬉しいです。
序盤のペースが上がらなかったり、GT300クラスの車両に引っかかってしまって苦しいこともありましたが、タイヤを大事に労わることを意識して、良い形で牧野選手につなげられました。
表彰台獲得はチームにとっても初めてですし、自分にとっても移籍後初になります。マシンのポテンシャルとしては、表彰台に乗れるようなレースが何度かあった中で、悔しいレースが続いていたので、早く結果を出さなければという思いがありました。
2位とは言え、ここで表彰台に乗ることができて本当に良かったです。
今回からチームに加わった牧野選手にとっても、最高の週末になったと思います。
牧野任祐選手
♯15 ドラゴ・モデューロ・ホンダ・レーシング
ひとまず無事に終わってホッとした部分はありますが、昨日の予選も今日の決勝も結果については満足していません。
交代した直後はGT300クラスのマシンに引っかかってしまいタイムをロスしました。レース後半に修正はできましたが、次のレースでも課題になってくると思います。
今回の2位は悔しいですが、ここで経験を積めたので、最終戦もてぎでしっかりと結果を出せるように全力を尽くします。
ベルトラン・バゲット選手
♯64 エプソン・ナカジマ・レーシング
今日はとても良いレースをすることができました。
良いスタートを決められて、オープニングラップで順位を上げることができました。ただ、その後は自分たちよりラップタイムの遅いマシンを抜くことができず、多くの時間をロスしてしまったため、少し早めにピットインすることを決めました。
中嶋選手が良い位置で復帰し、最終的に5位という順位を得られたことは、チームにとって非常に良い結果になりました。
これまでのシーズンはなかなかうまくいかないことが多く苦しい日々が続きましたが、今日はライバルたちとのバトルを楽しむことができました。
中嶋大祐選手
♯64 エプソン・ナカジマ・レーシング
これまではライバル達と互角に戦えないレースが続いていた中、今日は最後まで戦ったうえに5位という結果を得られたことはとても嬉しいです。一緒に苦労を重ねてきたチームや関係者に感謝したいです。
レース中のペースは良かったのですが、GT300クラスを抜く際にトラフィックに苦しんだり、接触があって後続に抜かれたりする不運もありました。ただ、その不運にめげないだけの走りができたと思います。ライバルたちとバトルなども含めて、レースを楽しむことが出来ました。
SUPER FORMULAで良い結果を出せていることが、SUPER GTでの良い流れにつながっており、自信を取り戻すことが出来ています。最終戦も精一杯頑張ります。
小暮卓史選手
♯17 ケーヒン・リアル・レーシング
スタートが良くて5番手くらいまで上がっていたので、1周目の接触で順位を落としてしまったことは、本当に悔しいです。
決勝はずっと良いペースで走ることができていたので、もっと良いグリッドからスタートしたかったです。
マシンは全体的にレベルが上がりグリップ感が掴みやすくなったので、速く走ることができました。マシンの状態は良い方向に向かっているので、最終戦はシーズンの締めくくりとしてベストを尽くします。
塚越広大選手
♯17 ケーヒン・リアル・レーシング
1周目のアクシデントで最下位になってしまいましたが、小暮さんが大きく挽回をしてくれました。ピット作業でもチームスタッフの頑張りでポジションを上げることができましたし、僕自身も追い上げる走りができました。
ただ、本来いるべき場所はもっと上だと思いますので、予選日から良い流れを引き寄せなければいけなかったです。
最終戦もてぎラウンドは地元でのレースですし、2連勝して終わることを目標にチームスタッフと一緒になって全力で戦いたいと思います。
松本雅彦
Honda GTプロジェクトリーダー
15号車が2位表彰台を獲得できて良かったです。
牧野選手はバックマーカーの処理など課題がありましたが、デビュー戦としては100点満点と言って良いと思います。武藤選手も予選でのフラットスポットが残るタイヤでスタートしたためにレース序盤は苦労していましたが、最後まで粘り強く走ってくれました。64号車はコースとタイヤの相性が良く、今季一番の戦いを見せてくれました。
17号車と100号車は、予選で上手く行かなかったことが決勝に響いてしまったので、やはり初日から速さをモノにできるように準備をしなければいけないと痛感しています。
最終戦は今年1年の集大成として、しっかり結果を残すレースにしたいです。
順位 | No. | マシン | ドライバー | 周回数 | タイム/差 |
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1 | 19 | WedsSport ADVAN RC F | 関口雄飛/国本雄資 | 66 | 1:37'58.745 |
2 | 15 | ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT | 武藤英紀/牧野任祐 | 66 | 2.917 |
3 | 6 | WAKO’S 4CR RC F | 大嶋和也/A.カルダレッリ | 66 | 17.583 |
4 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R | 安田裕信/J.P.デ・オリベイラ | 66 | 24.166 |
5 | 64 | Epson NSX CONCEPT-GT | 中嶋大祐/ベルトラン・バゲット | 66 | 26.506 |
6 | 17 | KEIHIN NSX CONCEPT-GT | 塚越広大/小暮卓史 | 66 | 26.703 |
8 | 8 | ARTA NSX CONCEPT-GT | 松浦孝亮/野尻智紀 | 66 | 42.193 |
10 | 100 | RAYBRIG NSX CONCEPT-GT | 山本尚貴/伊沢拓也 | 66 | 45.182 |
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