Round07フランスフランス

2020年10月3日(土)・決勝 レース1

マニクール・サーキット
天候:雨
気温:12℃
コースコンディション:ウエット

第7戦 フランス

バウティスタ雨に苦戦して12位。高橋巧17位。
ハスラムは転倒リタイア。

第7戦フランス大会が、10月2日(金)~10月4日(日)の3日間、フランスのマニクールで開催されています。マニクールは、パリから約250km南にあり、2003年に初めてスーパーバイク世界選手権が開催されました。以来、フランス大会の舞台として定着し、今年で18年目を迎えます。今年は新型コロナウイルスの感染拡大で大幅にレースカレンダーが変更されましたが、フランス大会は、例年とほぼ同じ時期の開催となりました。

マニクールは、1周が4.411km。高速コーナーとロングストレートを、ヘアピンとシケインでつなぐ独特なレイアウトになっています。例年、この時期のマニクールは、天候に恵まれることが多いのですが、この数年は不安定な天候が続いています。今年も金曜日、土曜日と断続的に雨が降り続く不安定な天候となり、フリー走行、スーパーポール(予選)とすべてのセッションがウエットとなる厳しい条件となりました。

CBR1000RR-R FIREBLADE SPで初めてマニクールを走るTeam HRCのアルバロ・バウティスタとレオン・ハスラムの両選手は、「カタルニアのウエットコンディションではいい走りができた」とフリー走行に挑みます。ハスラムは6番手とまずまずでしたが、バウティスタは「リアのグリップ不足に苦しんだ」と18番手。そして迎えたスーパーポールでは、ハスラム11番手、バウティスタ17番手と、カタルニア大会に比べて格段に低い気温と路面温度にセッティングを合わせ切れず、2人とも厳しいグリッドからの決勝となりました。

スーパーポールでCBR1000RR-R FIREBLADE SPのパフォーマンスを十分に引き出すことはできなかったバウティスタは、決勝でも厳しい走りを強いられます。リアのグリップを失わないように着実にペースを上げていく戦略とし、序盤は1分52秒台のペースでしたが、終盤にかけて1分50秒台へと上げることに成功しました。オープニングラップ14番手から粘り強い走りで着実にポジションを上げていったバウティスタは、終盤はシルバン・バリエ(ドゥカティ)の追撃を振り切って12位でフィニッシュしました。

チームメートのハスラムは、11番グリッドからオープニングラップ10番手につけると、セカンドグループの中で厳しいバトルを繰り広げます。そして終盤は、スコット・レディング(ドゥカティ)、トプラック・ラツカトリィオグル(ヤマハ)とし烈な5位争いを繰り広げ、最終ラップにはグループのトップに立ちますが、痛恨の転倒を喫しリタイアに終わりました。バウティスタに比べると、ウエットコンディションでCBR1000RR-R FIREBLADE SPのパフォーマンスを引き出すことに成功したハスラムは、表彰台争いのグループと変わらない1分49秒台で連続ラップをこなしベストラップは1分48秒台をマーク。日曜日のSPレースと決勝レース2に向けて手応えある走りとなりました。

マニクールを走るのが初めてとなる高橋巧(MIE Racing Honda Team)は、連日のウエットコンディションに苦戦、コース攻略も思うように果たせず予選は21番手でした。決勝は最後尾からのスタートとなり、オーバーランとグラベルで転倒もしましたが、再スタートを切って17位でフィニッシュしました。冷たい雨と低い路面温度にグリップをうまく引き出せず、高橋にとっては今季最も厳しいレースとなりました。

コメント

アルバロ・バウティスタ(12位)アルバロ・バウティスタ
「今日も終日ウエットでした。FP3のあと違うセッティングにトライしました。予選に向けてフィーリングを改善するためでしたが、残念ながらあまりうまくいきませんでした。マシンからいいフィードバックがあったのですが全体的に柔らか過ぎました。そのため、レース1は昨日のセッティングに戻したのですが、フィーリングは昨日と似た感じになり、特にリアはフィーリングがありませんでした。そのためリアタイヤから転倒というリスクを抱えながらプッシュしなければなりませんでした。そういう状況の中で毎周0.1秒縮められるようにがんばり、全体的にペースは金曜日よりよくなりました。もちろんそれでは十分ではないし、目標にも遠すぎます。しかし、明日に向けて問題を解決するためのデータをたくさん集めることができました」

高橋巧(17位)高橋巧
「レース1はFP3やスーパーポールよりもかなりいいフィーリングがあったと思います。はらんでしまったり、転倒した理由は、プッシュしすぎたのが原因かもしれません。今日、最も改善しなければならなかったのはグリップです。まだ必要なところまで改善できてはいませんが、明日のレースに向けてポジティブです。最終セクターも改善しなければなりません。これらをすべてうまくまとめることができれば、明日は一歩前進できると思います」

レオン・ハスラム(リタイア)レオン・ハスラム
「難しいレースでした。スタートがあまりうまくいかず、いくつか問題があったにもかかわらず、それからはとてもいいリズムを刻むことができました。ペースに関しては最速ライダーの一人だったと思います。6番手まで追い上げることができました。今日は序盤からコーナーの進入でリアのグリップに苦戦しました。今日の転倒は基本的にそれが原因でした。最終ラップにトプラック(ヤマハ)と5位争いをしているときでした。少し限界を超えた走りをしていました。トップ5に入ることができたらよかったと思います。とても残念ですが、ポジティブな部分もあるので、明日の2つのレースにつなげたいです」

リザルト

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
11J.レイカワサキ2138'13.222
276L. バズヤマハ21+3.342
322A.ローズカワサキ21+9.707
47C.デイビスドゥカティ21+14.045
545S.レディングドゥカティ21+16.427
654T.ラツカトリィオグルヤマハ21+16.976
1219アルバロ・バウティスタHonda21+46.009
1713高橋巧Honda20+1Lap
RT91レオン・ハスラムHonda20+1Lap

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