第4戦アラゴン大会が、8月28日から8月30日までの3日間、スペインのモーターランド・アラゴンで開催されます。モーターランド・アラゴンは、バルセロナから約200kmに位置するアルカニス郊外にあり、2011年に初めて開催されました。今年で10回目の大会となります。今年は新型コロナウイルスの影響で大幅にレース日程が変わり、9月4日から6日には、モーターランド・アラゴンで2週連続開催となる第5戦のテルエル大会が行われます。
8月はスペイン・ヘレスで第2戦、ポルトガル・アルガルベで第3戦が30℃を超える暑さの中で開催されました。アラゴン大会も金曜日のフリー走行は30℃を超える暑さでしたが、予選(スーパーポール)と決勝レース1が行われた土曜日は、青空が広がるも最高気温は23℃までしか上がらず、ハイペースの戦いが予想されました。
決勝レース1は、5.077kmのコースを18周で行われました。予選7番手から決勝に挑んだアルバロ・バウティスタ(Team HRC)は、オープニングラップ12番手と出遅れますが、4周目に10番手、5周目、6周目と着実にポジションを上げて8番手へ。9周目には6番手へとさらにポジションを上げて4位争いのマイケル・ファン・デル・マーク(ヤマハ)とミケーレ・リナルディ(ドゥカティ)に追いつきますが、13周目の5コーナーで転倒を喫し、リタイアとなりました。
今季デビューしたマシンのCBR1000RR-R FIREBLADE SP。事前テストでセットアップの方向性を見極めたバウティスタは、今大会も順調にセットアップを進め、決勝では優勝争いのグループよりも速いペースでラップを刻みました。日曜日のSPレースと決勝レース2に大きな期待が膨らみます。
チームメートのレオン・ハスラム(Team HRC)は、予選6番手から好スタートを切りますが、小さな問題を抱え、ペースが上がらず13番手までポジションを落とす苦しい戦いとなりました。その後、ペースをばん回し、最終的に10位でチェッカーを受けますが、全体的に、フリー走行、予選で発揮したスピードを再現できず、悔しいレースとなりました。日曜日のSPレースと決勝レース2での巻き返しに期待がかかります。
今季初のフル参戦となる高橋巧(MIE Racing Althea Honda Team)は、予選22番手から15位でフィニッシュ。今季初のポイント獲得を果たしました。フリー走行ではブレーキングに課題を抱えましたが、決勝に向けて調子を上げることに成功し、中盤に1分53秒台というまずまずのラップをこなし15位でフィニッシュしました。チームメートのロレンツォ・ガベリーニ(MIE Racing Althea Honda Team)は初めて経験するモーターランド・アラゴンを周回するごとに攻略し、予選23番手、決勝は17位で完走しました。日曜日のSPレースと決勝レース2は、MIE Racing Althea Honda Teamの2人が追い上げのレースに挑みます。
レオン・ハスラム(10位)
「いいスタートを切ることができました。しかし、1周目から小さな問題があり、3、4秒タイムをロスしました。ライディングスタイルを変えたら悪くないラップタイムを刻むことができ、最後に1台を抜くことができました。今日のレースは、問題があったので、ピットに戻るべきか考えましたが、走り続けることでいくつか学習することができたので、かなり満足しています。終盤のタイムはそれほど悪くはありません。これから、問題点を直し、明日のレースに向けて準備をします」
高橋巧(15位)
「今日は少しうれしいです。セットアップと自分のライディングの両方で少し前進できたからです。ほかのレースよりもいいスタートを切ることができました。でも1周目にミスをしてしまい、ポジションを落してしまいました。もっと力強い走りをして、プッシュしなければなりません。明日はさらに前進できるように全力を尽くします」
ロレンツォ・ガベリーニ(17位)
「正直、今日はあまりいい日ではありませんでした。もっと速く走り、ほかのライダーとバトルをしたかったので、少しフラストレーションがたまっています。ライディングポジションを少し調整しなければなりません。チームはセットアップに関してベストを尽くしてくれました。レース序盤では少なくとも高橋とメランドリについていくことができました。しかしタイヤが消耗し始めてからは、とにかく完走しようと苦労しました」
アルバロ・バウティスタ(リタイア)
「力強いレースをしていたので、転倒してしまい残念です。序盤はリズムをつかむのに苦戦しました。なぜなら、現状では速く走るためにコーナーでかなり無理をしなければならないからです。ほかのライダーたちとバトルをしているときは、そのような状況だったので大変でした。スペースができれば、もっと速いペースで走ることができるし、転倒するまでは4番手のライダーを追い上げていました。一生懸命プッシュしているときは、このような転倒が起きることもあります。今日は、これまでのラウンドに比べて、スーパーポールのスピードが改善されました。序盤でいい走りをするためのアイディアがいくつかあるので、明日が楽しみです」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
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1 | 45 | S.レディング | ドゥカティ | 18 | 33'23.739 |
2 | 7 | C.デイビス | ドゥカティ | 18 | +0.304 |
3 | 1 | J.レイ | カワサキ | 18 | +2.123 |
4 | 21 | M.リナルディ | ドゥカティ | 18 | +7.453 |
5 | 60 | M.ファン・デル・マーク | ヤマハ | 18 | +8.365 |
6 | 54 | T.ラツカトリィオグル | ヤマハ | 18 | +18.851 |
10 | 91 | レオン・ハスラム | Honda | 18 | +29.283 |
15 | 13 | 高橋巧 | Honda | 18 | +57.737 |
17 | 63 | ロレンツォ・ガベリーニ | Honda | 18 | +1'22.202 |
RT | 19 | アルバロ・バウティスタ | Honda | 12 | +6Laps |