round 13

October 16 2011, RACE
FIM Superbike World Championship Portugal
第13戦 ポルトガル

レイ、両レースで3位。最終戦を表彰台で終える

2011年の最終戦ポルトガル大会は、ポルティマオのアルガルベ・インターナショナル・サーキットで開催され、3日連続で好天に恵まれました。決勝日も気温は30℃まで上昇、青空の下で、最終戦にふさわしい熱戦が繰り広げられました。前戦フランス大会から2戦連続ポールポジションを獲得、レース1、2戦ともにトップグループで戦ったジョナサン・レイ(Castrol Honda World Superbike Team)は、両レースで3位表彰台に立ち、来季に向けて、いい形でシーズンを終えることになりました。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • カール・マガリッジカール・マガリッジ
  • ジェームス・エリソンジェームス・エリソン
  • ジェームス・エリソンジェームス・エリソン
  • フローリアン・マリーノフローリアン・マリーノ
  • ミゲル・プライアミゲル・プライア
  • ファビアン・フォーレファビアン・フォーレ

第1レースは、優勝したカルロス・チェカ(ドゥカティ)と、2位になったシルバン・ギュントーリ(ドゥカティ)とトップグループを形成しました。終盤、この2人から後れて単独3番手となりますが、そのまま3位をキープして表彰台を獲得しました。第2レースは、優勝したマルコ・メランドリ(ヤマハ)と、2位に入ったユージェーヌ・ラバティ(ヤマハ)、そしてチェカとともにトップグループを形成。終盤はラバティと何度も順位を入れ替えますが、最終的にレイは3位でフィニッシュしました。両レースとも優勝は逃したものの、2レースともに表彰台に立ち、2012年に向けて、いい形でシーズンを終えることになりました。

今年のレイは、ケガに泣かされたシーズンでした。シーズン中盤戦に4戦・8レースを欠場しましたが、復帰してからの後半の4戦では、2度のPPを含むフロントロー3回、優勝1回、3位表彰台を2回。リタイアしたレースでも優勝争いに加わる活躍で、来季のタイトル獲得を期待させました。

今大会、ケガのために欠場したルーベン・チャウス(Castrol Honda World Superbike Team)の代役として出場のカール・マガリッジは、久しぶりのコースと、初めて経験するWSB仕様のCBR1000RRに慣れる3日間となり、第1レースで18位、第2レースが17位で、両レースで完走するも、ポイント獲得は果たせませんでした。

スーパースポーツは、すでにチャンピオンを決めているチャズ・デイビス(ヤマハ)とデイビッド・サロン(カワサキ)、ジェームス・エリソン(Bogdanka PTR Honda)の3人の、し烈な優勝争いとなり、デイビス、サロン、エリソンの順でフィニッシュしました。エリソンは、シーズン2度目の表彰台獲得。今季は英国スーパーバイク選手権(BSB)にスーパーバイクで参戦するなど、両カテゴリーで活躍しました。

その後方では、今季3度目のフロントロー、4番手から決勝に挑んだフローリアン・マリーノ(Hannspree Ten Kate Honda)が5位。ミゲル・プライア(Parkalgar Honda)が、今季ベストタイの8位。総合3位でシーズンを終えたファビアン・フォーレ(Hannspree Ten Kate Honda)は、ペースが上がらず12位。ルーキーながら今季大活躍のサム・ロース(Parkalgar Honda)は、転倒リタイアに終わりますが、総合6位でシーズンを終えました。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 3位/3位 総合9位)「第1レースは、とてもいいスタートが切れました。しかし、シルバンがすばらしいペースで追い上げてきて、そのうちカルロスも追いついてきました。それからの彼らの走りはすばらしくて、ついていけなくなりました。第2レースは、マルコとユージェーヌとの戦いになり、私が速いパートと彼らの速いパートがはっきりしていて、なかなか前に出ることができませんでした。両方のレースで優勝することはできませんでしたが、優勝争いに加われたことはとてもよかったと思います。今年は長いシーズンでした。よかったり、だめだったり……。しかし体調も気分もいい状態でシーズンを終えられてよかったと感じます。今シーズン、一緒に戦ってくれたチームやパートナーのサポート、すべての人に感謝したいです。今から2012年のスタートが楽しみです」

カール・マガリッジ(スーパーバイク 18位/17位 ノーポイント)「今週末はとても大変でした。金曜日はコースを覚えようとしました。そのあとは、自分の思っているような状態にマシンが仕上がらなかったこともあって、なかなかタイムを上げることができませんでした。ウオームアップで最後の調整をしたかったんですが、それもうまくいきませんでした。だから、第1レースは我慢の走りになりました。しかし第2レースは感触がよくなって、グリップが上がり、コーナリングもよくなったんです。電子制御の部分で、もう少しセットアップを進めたかったんですが、久しぶりのスーパーバイクを経験できて、本当にうれしい機会でした。久しぶりにWSBに戻ってきて、みんなと仕事ができて楽しかったです」

ジェームス・エリソン(スーパースポーツ 3位 総合7位)「すばらしいレースでした。優勝争いができましたし、本当に楽しかった。サム(ロース)と2位争いをしながら、少しずつ前のチャズ(デイビス)に追いつくことができました。しかし終盤にかけて、グリップがなくなり、厳しいレースになっていきました。最終ラップは、サロンに先に行かせたんですが、それでリズムが狂い、抜くチャンスを失ってしまいました。最終ラップの作戦に失敗したのは残念ですが、こうしてシーズン最後のレースで表彰台に上がれて、うれしいです。ファステストラップを出せたこともうれしい。自分の力を証明することができたと思っています」

フローリアン・マリーノ(スーパースポーツ 5位 総合8位)「大変なレースになりました。グリップが悪くて、苦しくなりました。でもそれはみんな同じだから、仕方ありません。今日は、マシンのセットアップにも問題があって、ブレーキを放すとマシンが曲がらず、真っすぐに行こうとするので、つらいレースになりました。最後は転倒しないように走るのがやっとでした。トップグループから離されたのは残念でしたが、5位でフィニッシュできてよかったです」

ミゲル・プライア(スーパースポーツ 8位 総合13位)「ウオームアップでセットアップを決められていたら、もっといいレースにできたと思っています。最初の5〜6周はよかったですし、できる限りポジションを上げられました。しかし今日は、サスが動きすぎていたようで、それに慣れるのに時間がかかってしまったんです。後半は、みんながペースを落としましたが、そのときにペースをキープすることができたので、8位になれました。最終戦で自己ベストでフィニッシュすることができて、よかったです。ファンの声援が力になりました。僕のチームやレースを見に来てくれたファンに感謝したいです。すばらしい、シーズン最後のレースになりました」

ファビアン・フォーレ(スーパースポーツ 12位 総合3位)「今大会は、今シーズンで最も大変な週末の1つとなった感じです。正直、こんなにグリップに苦しむとは思いもしませんでした。スタートが悪く、そのまま最後まで悪い状態のペースとなりました。セットアップが決められていたなら、もう少しいいレースができたかもしれません。チャンピオンシップで2位になれなかったことも、残念です。しかし最も重要なことは、チャンピオンになることなので、来年は絶対に! と思っています。とにかく、今年一緒に過ごせたチームに感謝したいです。すばらしい関係を築けたと思っています。もう1年、一緒に過ごせたらうれしいです」

サム・ロース(スーパースポーツ リタイア 総合6位)「突然、フロントから転んでしまいました。優勝争いができると思っていたので、残念でした。今朝のウオームアップで、ファステストを出せました。感触はよかったです。チャズと僕はトップグループから抜け出していましたし、できることなら優勝して、シーズンを終えたかったです。それができると思っていました。それだけに本当に残念でした」

決勝

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1C.チェカドゥカティ2238:13.293
2S.ギュントーリドゥカティ22+2.860
3ジョナサン・レイHonda22+8.481
4M.ビアッジアプリリア22+11.963
5J.ラスコルツカワサキ22+13.333
6M.メランドリヤマハ22+18.960
     
18カール・マガリッジHonda22+1:06.213

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1M.メランドリヤマハ2238:11.326
2E.ラバティヤマハ22+1.075
3ジョナサン・レイHonda22+1.363
4C.チェカドゥカティ22+2.648
5S.ギュントーリドゥカティ22+3.355
6L.キャミアアプリリア22+4.709
     
17カール・マガリッジHonda22+57.941

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1C.デイビスヤマハ2035:31.062
2D.サロンカワサキ20+1.253
3ジェームス・エリソンHonda20+1.415
4L.スカッサヤマハ20+5.522
5フローリアン・マリーノHonda20+21.658
6R.タンブリーニヤマハ20+24.490
     
8ミゲル・プライアHonda20+32.271
10バラージュ・ネメスHonda20+32.680
12ファビアン・フォーレHonda20+35.109
13アレクサンダー・ルンドHonda20+51.652
14ジノ・レイHonda20+54.002
15パウェル・スコペックHonda20+54.400
16バスティン・シェゾーHonda20+57.653
20ジャンルカ・ビジエロHonda20+1:14.703
22トーマス・カイアーニHonda20+1:38.076
23コンスタンティン・ピザレフHonda20+1:51.837
RTサム・ロースHonda11+9Laps
RTロビン・ハームスHonda4+16Laps
RTイムレ・トースHonda0-
ポイントスタンディング

ライダー(スーパーバイク)

順位 ライダー マシン ポイント
1C.チェカドゥカティ505
2M.メランドリヤマハ395
3M.ビアッジアプリリア303
4E.ラバティヤマハ303
5L.ハスラムBMW224
6S.ギュントーリドゥカティ210
 
9ジョナサン・レイHonda170
17ルーベン・チャウスHonda49
32ヴィクトル・キスパタキHonda1
33アレクサンダー・ロウズHonda1
34ファブリッツォ・ライHonda1

マニュファクチャラー(スーパーバイク)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1ドゥカティ529
2ヤマハ450
3アプリリア422
4BMW275
5カワサキ228
6Honda194
7スズキ169

ライダー(スーパースポーツ)

順位 ライダー マシン ポイント
1 C.デイビスヤマハ206
2 D.サロンカワサキ156
3 ファビアン・フォーレHonda148
4 B.パークスカワサキ136
5 L.スカッサヤマハ134
6 サム・ロースHonda129
 
7 ジェームス・エリソンHonda99
8 フローリアン・マリーノHonda89
11 ジノ・レイHonda69
12 ロビン・ハームスHonda59
13 ミゲル・プライアHonda51
15 バラージュ・ネメスHonda42
16 アレクサンダー・ルンドHonda29
19 イムレ・トースHonda13
20 ウラジミール・イワノフHonda12
21 パウェル・スコペックHonda12
22 イラリオ・ディオニジHonda11
23 オンドレイ・ジュゼクHonda9
26 バスティン・シェゾーHonda6
29 パトリック・ボスタレクHonda3
30 アレッシオ・ベリーニHonda3
32 ローマン・スタムHonda2
34 ロベルト・ムレシャンHonda1

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1ヤマハ251
2Honda230
3カワサキ197
4トライアンフ36