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スーパーバイク
世界選手権
ITALY
[2002.05.12] |
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第5戦 イタリア(モンツァ) |
2002年 5月12日開催 |
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天候:曇り 気温:21℃ コースコンディション:ドライ 観客:82,000人(3日間)
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エドワーズ、両レースで表彰台をゲット!
今季9回目の表彰台でランキング2位を守る!
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スーパーバイク世界選手権第5戦イタリア大会は、予選2番手からスタートしたエドワーズが、第1レースで3位、第2レースで2位の大活躍。優勝は逃したが、素晴らしい走りで両レースで表彰台に立った。第1レースはT.ベイリス(D)、N.ホジソン(D)と、3台によるし烈な優勝争い。第2レースはこの3人に芳賀紀行(A)が加わって熱戦が繰り広げられた。シリーズの中でもハイスピードサーキットのひとつ。190kmを超える平均時速の中で激しいスリップストリームの応酬となるが、今回、エドワーズは惜しくも優勝を逃した。しかし、これでモンツァでは、5年連続10回目の表彰台という快挙を達成した。 |
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オーストラリア、南アフリカ、そして日本と、海を渡っての遠征シリーズが続いたスーパーバイク世界選手権シリーズ。5月を迎え、ヨーロッパラウンドが本格的にスタートを切ることになった。その初戦となるイタリアのモンツァは、これまでも、Honda勢には相性のいいサーキット。ハイスピードコースのために、エンジンパフォーマンスが勝敗の鍵を握る。と同時に、スリップストリームの応酬合戦。テクニックと経験が重要となるのだが、エドワーズは、過去4年、4大会8レースで優勝3回、2位5回という素晴らしい成績を残している。そして、前戦日本大会で今季初優勝。開幕戦の第2レースから7戦連続で表彰台という素晴らしい成績で、ポイントリーダーのT.ベイリス(D)との差を一気に縮めることに成功していただけに、予選初日から気合の入った走りを見せることになった。
初日はウエット。予選前日にかなり激しい雨が降り、選手たちを心配させたが、この日の天候は次第に回復方向。午前中は雨が降ったり止んだりというコンディションだった。
そして、レインタイヤで始まった1回目のフリー走行は、セッション終盤にはほとんどドライコンディションへ。レイン、インターミディ、スリックタイヤへと目まぐるしく変化する難しさだったが、このサーキットに自信を持つエドワーズは、終始、トップタイムを叩き出す。それに続いたのが、N.ホジソン(D)、T.ベイリス(D)で、ドゥカティ勢が地元大会で好調をアピールした。
午後の予選は、依然として雲の多い天候だったが、路面コンディションは完全にドライ。タイムも一気に上がり、予選の一発の走りを得意とするホジソン(D)がサーキットベストタイムを更新して暫定PP。僅差でエドワーズ。3位にベイリス(D)、4位にB.ボストロム(D)と、今大会もHondaとドゥカティ勢が予選からし烈な戦いを繰り広げることになった。
2日目も、朝から不安定な天候。午前中に行われた2回目の予選はウエットで始まり、セッション終盤に路面は乾いてきたが、初日のタイムを更新することは出来ず。エドワーズは2番手でスーパーポールに挑むことになった。
しかし、ウエットとなった2回目の予選セッションだけでは、エドワーズがトップタイム。昨年2レースを完全制覇、エドワーズとともにこのコースを得意とするベイリス(D)、そしてP.キリ(D)らのドゥカティ勢をウエットでも突き放し、万全の体制でスーパーポールと決勝に挑むことになった。
上位16台によって競われるスーパーポール。ラスト2番手に登場したエドワーズは、力強い走りで、それまでトップタイムだったベイリス(D)を区間タイムで凌ぐ快走。第2シケインでタイヤを滑らせタイムをロスすることになったが、1分48秒413の好タイムでトップに浮上。最後にアタックに挑んだホジソン(D)にベストタイムを更新されてPPこそ奪われたが、フロントロー2番手から決勝に挑むことになった。
決勝レースは、不安定だった2日間とはうってかわり、所々、青空がのぞくまずまずの天候の中で行われた。2日間の予選日は、ウエットとドライが目まぐるしく変わる天候。ドライコンディションのセッティングが、どの選手も完全ではないために、本番では波乱が予想された。
しかし、予選で上位につけた選手たちが、好スタートを切る。ホールショットを奪ったのは、PPスタートのホジソン(D)で、ベイリス(D)、そしてエドワーズと続いた。その後方には、2列目スタートの芳賀紀行(A)で、オープニングラップにして、この4台がトップグループを形成した。その周回に、エドワーズは、芳賀(A)にパスされて4番手に落ちるが、依然として団子状態。2周目になると、その中から芳賀(A)がマシントラブルでコース上から早々に姿を消し、優勝争いは3台に絞られた。
中盤になると、ホジソン(D)、ベイリス(D)、エドワーズが目まぐるしくポジションを入れ替える。6周目にはベイリス(D)がトップに浮上。8周目にはエドワーズが首位に立つ。それからも、長いストレートでのスリップの使い合いで、激しくポジションを入れ替えた。
そして10周目。第1シケインでエドワーズとベイリス(D)が止まり切れずオーバーラン。その間にホジソン(D)がややリードを広げるが、ベイリス(D)とエドワーズがファステストラップを連発してホジソンに接近。再び、3人の優勝争いとなり、後半、サーキットベストタイムをマークしたベイリス(D)が優勝、ホジソン(D)が2位を守り、エドワーズは惜しくも3位に終わった。
第2レースは、この3人に、芳賀(A)、キリ(D)、J.トセランド(D)が加わって6台のトップグループが出来上がる。しかし、その中からキリ(D)とトセランド(D)が転倒で姿を消し、優勝争いは4台に絞られる。終盤には、ベイリス(D)がレースの主導権を握り、第2レースも優勝。その2秒後方では、エドワーズ、芳賀(A)、ホジソン(D)の3人によるし烈な2位争いとなったが、エドワーズが抑えきって2位。2レース連続で表彰台に立った。
これで開幕戦の第2レースから5戦9レース連続で表彰台に立つ活躍。ポイントリーダーのベイリス(D)との差は38。1戦で逆転可能なポイント差だけに、2度目のタイトル獲得に向けて、前半戦を素晴らしい成績で乗り切った。
C.エドワーズ(3/2位)
このコースは大好きなサーキットだし、自分にとってはいつも、スペシャルな大会になる。今年も、この大会で勝つために2日間の予選を全力で走ったが、雨が降ったり止んだりでセッティングは完全ではなかった。しかし、それはみんな同じだし、いちからすべてやり直しになるウエットよりは良かった。今日のレースは、おそらく、ベイリスとホジソンの戦いになると思っていた。第1レースは予想通りの戦いになったし、絶対に勝つんだという気持ちで走ったが、シケインで失敗したり、ちょっとだけ、何かが足りなかった。第2レースも勝つために全力を尽くした。第1レースと違ったのは、芳賀、キリなどトップグループが膨れ上がったことだった。このレースもベイリスが少しだけ速かった。自分も芳賀もホジソンも同じように失敗して、それが結果として彼を逃がしてしまった。勝てなかったのはとても残念だが、去年、5戦を終えたときに自分は130点しか取れていなかったし、それに較べれば今年は186点獲得している。次のレースは、初めて走るシルバーストーンだが、ここと同じハイスピードサーキットなので楽しみにしている。
レース結果などの詳しい情報は、こちらでご覧いただけます。
SBK オフィシャルサイト |
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