• BACK TO 8tai TOP
Honda Team 2010

第2回・公開合同テスト レポート

July 8, 2010
高橋巧(左)、清成龍一(右)
  • 高橋巧(左)、清成龍一(右)
  • 秋吉耕佑
  • 秋吉耕佑
  • 秋吉耕佑
2010年7月7日(水)、8日(木)

高橋が2番手タイム、ペアの清成が帰国しテスト初参加
秋吉は3番手、伊藤/玉田組も順調な仕上がりを見せる

会場:三重県鈴鹿サーキット
天候:晴れ/雨(7日)、快晴(8日)
気温:33℃(8日)

真夏の祭典「鈴鹿8時間耐久ロードレース」(鈴鹿8耐)に向けての合同テストが7月7日、8日の2日間で行われた。今回は、鈴鹿8耐のテストに加えて全日本参戦組のテストも行われており、ピットは前回よりにぎやか。7日は9:00、11:30〜、14:40〜と3回に分けて走行が行われ、8日も9:00〜10:30、14:10〜15:40の走行枠が設けられた。

優勝候補のチームも参加して、各チーム、本番に向けての気合は十分。療養中の青山博一に代わってMotoGPに参戦した秋吉耕佑(F.C.C.TSR Honda)が、7月4日のレースを終えて帰国、休む間もなくテスト参加した。ペアライダーのジョナサン・レイは、スーパーバイク世界選手権に参戦中のため、今回のテストも不参加。秋吉はひとりでテストを重ねた。

また、英国スーパーバイク選手権(BSB)に参戦中の清成龍一が帰国。BSBでは、3連勝に続いて4日のノックヒル戦でも2位に入り、総合3位に急浮上、3度目のタイトルを狙う清成が、初の顔合わせとなる高橋巧(MuSASHi RT HARC-PRO.)とテストに挑んだ。

伊藤真一/玉田誠(Keihin Kohara Racing Team)、亀谷長純/ウェイン・マクスウェル(Honda DREAM RT 桜井ホンダ)は2度目のテスト。岩田悟とのペアでTEAM PLUS ONEからの参戦を決めた手島雄介は、世界選手権Moto2クラスへの参戦のため不参加。岩田が単独でテストをこなした。

1日目の午前中は晴天に恵まれ、気温も30℃近くまで上昇したが、午後になると雲が出始め、雨を落とし始めた。パラパラと降ったりやんだりの天候で、微妙な路面コンデション。各チーム、空の状況と路面を見ながら、コースインのタイミングを計っていた。

秋吉は、慎重にコースに出てセッティングを確認しながら走行。この日のトップタイムとなる2分8秒前半を記録、2番手には酒井大作(スズキ)で僅差の2分8秒台。8秒台に入ったのは、この2人だけと存在感を示した。伊藤/玉田は落ち着いたムードで淡々とメニューをこなし、2人とも2分9秒台に入れた。高橋も安定した走りで9秒台。高橋のセットアップ仕様のマシンに乗り込んだ清成は、慎重に58ラップを周回して感触を確かめた。清成のために、先輩であり、監督を務めたことのある岡田忠之が駆けつけてサポート、アドバイスを繰り返した。清成のタイムは2分10秒台となった。亀谷/ウェインはともに2分9秒台に入れ、順調な仕上がりを印象づけた。

玉田誠(左)、伊藤真一(右)
  • 玉田誠(左)、伊藤真一(右)
  • 伊藤真一
  • 玉田誠
  • ウェイン・マクスウェル(左)、亀谷長純(右)

2日目は晴天に恵まれて朝から気温がぐんぐん上昇し33℃、路面温度も55℃まで上がった。秋吉は、チームメートのレイが参加するのは14、15日に予定されている最終テストのみであることから、レイの仕様を想定したマシンでの確認作業を続けた。思うように進まず苦戦するも、大まかに確認をしてテスト終了。次のテストに向けての準備に明け暮れた。

清成は、BSBで乗るスーパーバイクとJSB1000のマシンの違い、また、BSBではピレリ、鈴鹿ではブリヂストンと履くタイヤが違うため、その感触を確かめるように走行を繰り返した。基本は高橋のセットアップで乗りながら、清成の好みにセットアップし、それを高橋が試すというやり方。2人のセットアップを見つけようと積極的な走行を繰り返した。

伊藤/玉田は、1台のマシンを交互に乗り、最終確認に向けて順調にテスト項目をこなした。そして、2人ともが9秒台を記録する仕上り。次回の最終テストでの煮詰めでポテンシャルアップを図るべく、有意義なテストを終了した。亀谷/ウェインはそれぞれのマシンで、きっちりとロングランをこなし、最終段階として1台のマシンを確認。順調にテスト項目を消化した。

2日目のトップタイムは酒井で、唯一の2分8秒台。2番手に高橋で2分9秒1、3番手に秋吉で2分9秒2、4番手は伊藤、玉田でともに2分9秒3と並んだ。6番手は亀谷で2分9秒4、7番手に青木宣篤(スズキ)で2分10秒1、8番手にウェインで2分10秒6、9番手に清成で2分11秒1となった。

※以上、タイムは非公式計測による

コメント

伊藤真一|Keihin Kohara Racing Team 「1台のマシンを乗り換えてセットアップの確認をしましたが、違和感なく進んでいます。ライダーのマッチングはいいなと思えますし、お互いの意見が一致しています。問題点もズレがないので、そこをクリアしていけば、さらにお互いが速く走れるということでしょう。タイヤの確認作業もできましたし、ロングランとまではいきませんが15〜16ラップくらいまでは引っぱって、9秒から10秒では走れそうなので大丈夫でしょう。最終テストではさらにセットアップを詰めて、2人とも8秒に入れたいですね」

玉田誠|Keihin Kohara Racing Team 「まだ、やりたいことはたくさんありますが、これまでの流れはいいと思います。お互いのコメントが一緒ですし、マシンに求めていることが同じだというのは安心感があります。ヨシムラが速いですが、気にはしていないです。こちらはこちらで着々と進んでいるので大丈夫ですよ。ロングランはできませんでしたが、最終テストでできますし、一発のタイムより、2人合わせたアベレージが鈴鹿8耐では重要です。同じように走れる自信があるので、心配なのは天候だけですね」

清成龍一|MuSASHi RT HARC-PRO. 「2年ぶりの鈴鹿ですしJSB1000ですから、最初は慎重に確認作業を行いました。岡田さんが応援に来てくれたことで初めてのチームですが違和感なくスタートが切れたと思います。自分は器用なライダーではないので、タイヤの特性などに慣れるのに時間がかかることは覚悟していました。最終的にずいぶんと慣れることができたと思います。まだまだな部分ばかりですが、今回のテストが最後なので、後は、レースウィークに調子を上げていきます。BSBでいいレースをして、調子をさらに上げてきます。絶対にこのままでは引きさがりませんから。目指すのは優勝だけです」

高橋巧|MuSASHi RT HARC-PRO. 「いろいろ試して試行錯誤を繰り返し、最後には最初のセットアップに戻りました。どうも、納得できるセッティングまでいきつけませんでした。やっぱり、自分にセットアップ能力がないから、清成さんがタイムを出しづらいのかなぁと落ち込みます。でも、自分は本番に強いですし、決勝にはちゃんと間に合うと思っているので、大丈夫です。清成さんとマシンの好みは一緒ですし、絶対に速いライダーだし、8耐も優勝経験がある頼もしい先輩です。学べることがたくさんあるから、8耐を楽しみにしています」

亀谷長純|Honda DREAM RT 桜井ホンダ 「順調だと思います。ロングランもできたし、タイヤの絞り込みもできました。あとは、本番に向けて調整していくだけです。ウェインともいい関係を築けていると思います。体力も心配ないですね。テスト中もつらいと思うことがなかったです。昨年は3位に入っているので、最低でも表彰台を目標にしっかりと走りたいです」

ウェイン・マクスウェル|Honda DREAM RT 桜井ホンダ 「本当に暑いですね。8耐は特別なレースだということを、テストをすることで実感しました。亀谷選手には、たくさんサポートしてもらっています。彼がひとりで走ったら、きっと、上位にいくと思います。僕が足を引っぱらないようにがんばります。オーストラリアに戻って、しっかりトレーニングをして体力作りをして、できる限り上位を狙います」

  • PAGE TOP