CEV第3戦は、スペインのへレス・サーキットで行われました。今回のレースにはAsia Talent Teamのビリー・バン・エールデ、松山琢磨の他、British Talent Teamから、マックス・クック、スコット・オグデンも参加。さらにAP HONDAからタットチャコーン・ブーシュリ、Astra Honda Racing Teamからマリオ・アジが参戦しました。

予選でポールポジションを獲得したのはダニエル・ムズ(KTM)。エールデは8番手。松山が10番手タイムを記録しました。オーデンが13番手、クック22番手、ブーシュリが34番手。アジは37番手となります。エールデがケガのため決勝参戦を断念したことで、8番手以降はグリッドが繰り上げとなりました。

決勝日の気温は23℃、路面温度は27℃となり、比較的過ごしやすい気候の中でスタートが切られました。ムズがホールショットを奪い、1コーナーをトップで通過、2番手にはペドロ・アコスタ(KTM)が続きます。好スタートを切った松山は3番手につけます。オープニングラップを制したのはアコスタ、2番手にムズ、3番手にはハビエル・アルティガス・ロペス(Leopard Impala Junior Team)が浮上します。

アコスタがレースをリードしますが、ロペスが2番手に上がり、2周目には首位に立ちます。トップ争いの後方で多重クラッシュが発生しますがレースは続行され、3周目にはアコスタが首位に返り咲きます。真崎一輝(ハスクバーナ)はトラブルでリタイアとなり、セカンドグループにいた松山とオグデンが接触転倒してしまいます。2人はピットに戻り、リタイアとなりました。

4周目にはオルガド・ミラル(KTM)がトップに立ち、それをアコスタ、ロペスらが追います。5周目にはロペスが前に出てトップ集団を引っ張ります。4台のトップグループにセカンドグループが追いつき、7台のトップ争いへと膨れ上がります。さらに後続も追いつき、10周目にはトップ集団は10台となり、各コーナーで激しくポジションを入れ替えながら周回を重ねました。

この集団を引っ張るのはアコスタ。12周目にはデビッド・サルバドール(KTM)が浮上します。アコスタは2番手以降を引き離しリードを広げます。2番手争いは激しさを増し、何度も順位を入れ替えました。ロペスは逃げるアコスタに迫り、ミラルも追いつきます。15周目、ミラルがトップを奪います。アコスタは首位を狙ってコーナーに飛び込みますが、ロペスが仕掛け、ミラルも並びトップ3のラインが交差します。前に出たのはミラル。アコスタが並びますが、その間を縫って前に出たのはロペス。2番手争いでバランスを崩したアコスタが転倒リタイアとなります。ロペスはリードを保ち、そのまま優勝のチェッカーを受け、今季2勝目を飾りました。