CEVにフル参戦中の山中琉聖(Junior Team Estrella Galicia 0,0)は、来季からロードレース世界選手権(MotoGP)のMoto3参戦を発表し、このラウンドにやってきました。國井勇輝(Asia Talent Team)は、MotoGPチェコGPで負傷した右手のケガで、今大会は欠場。最終戦バレンシアで復帰予定です。
今大会は2レース開催で、ポールポジションはカルロス・タタイ(KTM)。ビセンテ・ぺレス(MIR)が2番手、マリオ・アジ(Astra Honda Racing Team)は3番手につけ、フロントローに並びました。山中は8番手、埜口遥希(Asia Talent Team)は18番手、ビリー・バン・エールデ(Asia Talent Team)が22番手から決勝に挑みました。
ホールショットを奪ったはタタイで、ジェレミー・アルコバ(ハスクバーナ)、ぺレスが続きます。3周目にはアジが3番手に浮上し、トップ2台を追います。その後方に、ハビエル・アルティガス・ロペス(Leopard Impala Junior Team)が僅差で続きます。翌周にはロペスが前に出て、タタイ、アルコバ、ロペス、アジがトップ集団を形成しますが、アジがスリップダウン、転倒してしまいます。
トップ争いはタタイ、アルコバ、ロペスの3台に。その後方、10台の5番手争いを引っ張るのは山中。山中は集団を引っ張ります。
トップのタタイが逃げ、アルコバとロペスが2番手争い、5番手争いが4番手に追いつき、大きな集団となります。10周目には山中が4番手に浮上しますが、ペドロ・アコスタ(KTM)にかわされ、激しいバトルとなります。山中は再び4番手を奪いますが、僅差で続く7台の集団が激しいバトルを繰り広げます。ダニエル・オルガド(Junior Team Estrella Galicia 0,0)が4番手に浮上、それを山中が追って前に出ます。
レース終盤、タタイは独走態勢を築き、その後方でアルコバとロペスが2番手争いを続け、し烈な4番手争いも続きます。残り3ラップとなり、ロペスが2番手に浮上します。4番手は山中とすぐ後ろにつけるアコスタが集団を抜け、一騎打ちの戦いとなります。2人が2番手争いに追いつき、4台の攻防となります。アルコバが2番手集団の前に出て、アコスタ、山中、ロペスが激しいポジション争いをみせ最終ラップに突入。最終コーナーでラインが交差する激しさとなり、それを制したのはアルコバで、ロペス、アコスタ、山中の順でチェッカーを受けました。優勝はタタイ。アルコバが2位、3位にロぺス。山中は悔しい5位。埜口は8位でチェッカーを受けました。エールデは18位となりました。
タタイがホールショットを奪います。オープニングラップの通過順位はタタイ、アルコバ、ペレス、アジ、山中。2周目、山中は4番手に浮上し、トップ争いは大きな集団となります。山中はその集団の中で3番手にポジションを上げます。トップ争いはタタイ、アルコバ、山中となり、4番手のペレス、バリー・バルトゥス(KTM)、アジらがセカンド集団を生成し、10台以上のバトルが続きます。4周目、4番手にバルトゥスが浮上し、それにデニス・オンジュ(KTM)も追いつきます。
トップ争いでは、アルコバが前に出ますが、すぐにタタイがトップを奪い返すと、アルコバ、山中が追います。4番手争いはオンジュ、バルトゥス、アコスタ、ロペス、オルガドの5台に絞られます。その後方では、6台の9番手争いが激しいバトルをみせます。4番手争いからバルトゥスが転倒します。
終盤に来て、首位のタタイが逃げ始めます。5番手争いは、後続集団も追いついて9台のバトルとなり、それを引っ張るのはロペスで、埜口は7番手に浮上し、8番手にアジが続きます。
残り2ラップ、タタイは単独トップのまま。山中が2番手に浮上しますが、アルコバが前に出ます。最終ラップの攻防となり、山中は、最終コーナーで仕掛け、前に出ますが、アルコバとコントロールラインを並んで通過し、僅差で2位を勝ち取りました。3位はアルコバとなりました。4位オンジュ、5位にアコスタ、6位は埜口が追い上げて入りました。9位にアジ、エールデはリタイアとなりました。
山中琉聖(レース1 5位/レース2 2位)
「今回はサマーブレイクで自分の弱点を克服するためにトレーニングした成果を試すことができることを楽しみにしていました。バレンシア以来、表彰台に乗れていいないことで、焦りもありましたが、順調にセッションを進めることができました。予選ではペースがよかったのですが、最後新品タイヤを入れられなくて、1発のアタックができず、予選2では天候の影響でタイムを更新するのは難しく、順位はよくありませんでした。でもレースを想定して走ることができました。
レース1ではスタートを失敗してしまい、大きく順位を落としましたが、ラストラップに2番手のグループまで追いつくことができました。最後のブレーキングでは3番手まで上がれたのですが、1台にインに入られてしまい、少し押し出されるかたちで結果5位でした。
レース2では、スタートを成功させ、トップ3台でのバトルが中盤まで続きました。ですがトップのライダーがスパートかけたときにうまく反応できず、アルコバ選手とのバトルになり、最後はギリギリで2位になれました。スパートに反応できなく、追いつけなかったのが悔しいです。次のアルバセテは得意意識があるので、初日からしっかり準備してレースでは優勝できるようがんばります」
埜口遥希(レース1 8位/レース2 6位)
「フリー走行、予選と沈んでしまい、19番手(※決勝のスターティンググリッドは18番手)でした。しかしレースペースは悪くなかったので、序盤にどれだけ上げていけるかを考えていました。ここでは後半にタイヤが持たないと厳しいと考えていたので、中盤からグループの前に出られるように考え、8位と6位という結果で終えることができました。次戦は走ったことのないアルバセテですが、木曜日から今回学んだ走りをしっかりと実行し、予選グリッドを上げられるようにして、表彰台を狙いたいと思います」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 99 | C.タタイ | KTM | 16 | 28'44.696 |
2 | 52 | J.アルコバ | ハスクバーナ | 16 | +07.483 |
3 | 24 | ハビエル・アルティガス・ロペス | Honda | 16 | +07.524 |
4 | 37 | P.アコスタ | KTM | 16 | +07.591 |
5 | 6 | 山中琉聖 | Honda | 16 | +07.792 |
6 | 96 | ダニエル・オルガド | Honda | 16 | +08.871 |
8 | 32 | 埜口遥希 | Honda | 16 | +08.874 |
15 | 23 | ダビデ・ピッツォーリ | Honda | 16 | +15.582 |
16 | 30 | マックス・クック | Honda | 16 | +15.972 |
18 | 29 | ビリー・バン・エールデ | Honda | 16 | +18.081 |
20 | 88 | マッテオ・パタッカ | Honda | 16 | +23.372 |
22 | 65 | 有田光 | Honda | 16 | +23.676 |
23 | 76 | フリアン・ジラル | Honda | 16 | +24.792 |
24 | 31 | ビリー・バン・エールデ | Honda | 16 | +25.001 |
26 | 28 | マッテオ・ベルテッレ | Honda | 16 | +39.678 |
27 | 78 | イディル・マハディ | Honda | 16 | +39.743 |
28 | 36 | イザム・イクマル | Honda | 16 | +40.752 |
31 | 27 | アレックス・ディエス | Honda | 16 | +01'05.016 |
RT | 34 | マリオ・アジ | Honda | 4 | +12Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 99 | C.タタイ | KTM | 16 | 28'47.809 |
2 | 6 | 山中琉聖 | Honda | 16 | +02.741 |
3 | 52 | J.アルコバ | ハスクバーナ | 16 | +02.742 |
4 | 53 | D.オンジュ | KTM | 16 | +08.832 |
5 | 37 | P.アコスタ | KTM | 16 | +13.566 |
6 | 32 | 埜口遥希 | Honda | 16 | +14.308 |
9 | 34 | マリオ・アジ | Honda | 16 | +14.456 |
10 | 23 | ダビデ・ピッツォーリ | Honda | 16 | +15.101 |
11 | 24 | ハビエル・アルティガス・ロペス | Honda | 16 | +15.102 |
17 | 30 | マックス・クック | Honda | 16 | +22.244 |
18 | 36 | イザム・イクマル | Honda | 16 | +22.268 |
20 | 65 | 有田光 | Honda | 16 | +23.267 |
21 | 88 | マッテオ・パタッカ | Honda | 16 | +28.488 |
22 | 31 | スコット・オグデン | Honda | 16 | +28.939 |
23 | 28 | マッテオ・ベルテッレ | Honda | 16 | +31.484 |
25 | 76 | フリアン・ジラル | Honda | 16 | +31.654 |
27 | 78 | イディル・マハディ | Honda | 16 | +31.885 |
30 | 27 | アレックス・ディエス | Honda | 16 | +50.278 |
RT | 96 | ダニエル・オルガド | Honda | 15 | +1Lap |
RT | 29 | ビリー・バン・エールデ | Honda | 5 | +11Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 52 | J.アルコバ | ハスクバーナ | 154 | |
2 | 99 | C.タタイ | KTM | 117 | |
3 | 24 | ハビエル・アルティガス・ロペス | ![]() | 114 | |
4 | 7 | B.バルトゥス | KTM | 105 | |
5 | 6 | 山中琉聖 | ![]() | 89 | |
6 | 33 | 國井勇輝 | ![]() | 83 | |
7 | 96 | ダニエル・オルガド | ![]() | 67 | |
9 | 23 | ダビデ・ピッツォーリ | ![]() | 51 | |
14 | 32 | 埜口遥希 | ![]() | 31 | |
16 | 34 | マリオ・アジ | ![]() | 26 | |
22 | 76 | フリアン・ジラル | ![]() | 17 | |
23 | 28 | マッテオ・ベルテッレ | ![]() | 16 | |
26 | 30 | マックス・クック | ![]() | 10 | |
28 | 65 | 有田光 | ![]() | 2 |