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勝利へまっしぐら、第4セクションの藤波
第8セクション、直角大ステアに挑む小川
表彰台に立つ優勝の藤波(中)と3位小川(右)
最終セクション、絶壁のヒルクライムを登らんとする藤波
全日本トライアル選手権
東北・スポーツランドSUGO
[2002.10.27]
JTRレースレポート 
第7戦/最終戦 東北大会(宮城県・スポーツランドSUGO)
2002年 10月27日開催  
天候:晴れ 気温:15℃ 観客:1,600人
藤波貴久、前戦の雪辱を果たし堂々の優勝!
小川友幸は2位に4点差で3位となり、タイトルを逃す

全日本シリーズ最終戦。藤波貴久(Honda)は前戦で敗退から一転、2位黒山健一(Beta)にダブルスコア近い大差をつけて有終の美を飾った。黒山と同点で最終戦のチャンピオン争いに挑んだ小川友幸(Honda)は、1ラップ目に失敗が多く、2ラップ、3ラップで追い上げたものの、黒山にわずか4点差で2位入賞を逃して3位。この大会で上位につけた黒山が、今シーズンのシリーズチャンピオンに決定した。

出場全戦優勝を目指して全日本後半戦を戦っていた藤波貴久(Honda)。前戦中部大会では、絶好調の黒山健一(Beta)に敗れ、全戦優勝の夢はついえていた。この最終戦は、その雪辱を果たす一戦となった。

しかしその勝負は、意外と簡単に決着した。1ラップ目の藤波は、けっして本調子を発揮できたとはいえず、小さな失敗がいくつもあったものの、一方の黒山は小川友幸(Honda)とのチャンピオン争いが気になって、中部で見せた切れのあるライディングが見られない。黒山らしくなくステアケースから落ちるなどの失敗をいくつか喫してしまって、1ラップ目10セクションを終わった時点では、藤波は5点のリードを築いていた。

藤波のリードは、2ラップ目に入ってさらに大きくなっていく。黒山は小川とのリードが広がらないことでさらに小川を意識し、走りはいよいよかたくなっていく。藤波は1ラップ目の失敗を検証し、2ラップ目以降のライディングに反映して、着実に減点を減らしていった。2ラップ目の時点で、藤波の勝利はほとんど確定的となっていた。

スポーツランドSUGOのロードレースコース・インフィールドに設営された10個のセクションは、今シーズンの試合の中でも、難度は高い方に属する。セクションは、そのほとんどが登って降りてというもので、木の根や滑る岩がライダーの行く手をはばむ。中でも強烈な斜度を登っていく第1セクションと第5セクションは、藤波以外は誰もクリーンを出すことができなかった。第1セクションだけで、藤波は黒山に対して10点のアドバンテージをとることになったほどだ。

黒山に対しての圧倒的優位を見て取った藤波は、2ラップ目以降、小川のサポート役を買って出て、小川のチャンピオン獲得の手助けをしながら勝利への道を突き進むことになった。小川は1ラップ目に失敗が多く、黒山との点差は7点。しかし黒山も2ラップ目以降、思うように点数をまとめられずに、小川にじりっじりっと点差を縮められていく。しかし小川も、手ごわいセクションの前に、その点差を一発逆転とすることができずにいた。7点差は2ラップ目に6点差となり、そして最後の3ラップ目。黒山が3点のところを2点で抜けるという細かい追い上げで黒山を脅かしたものの、とうとう届かず。その差4点で、この日の勝負が決まった。黒山が2位、そして小川が3位である。

シリーズポイント同点で最終戦を迎えた小川と黒山は、その順位に関係なく、どちらか上位につけたほうが、シリーズチャンピオンとなることになっていた。黒山2位、小川3位。タイトルは、黒山の頭上に輝いた。

後半4戦に出場した藤波は、1位3回、2位1回で、ランキング5位を獲得した。

全日本選手権では、藤波らが出場する国際A級スーパークラスのほか、国際A級、国際B級の2クラスがあるが、国際A級では田中裕人(チームミタニ)、国際B級では徳丸貴幸(チームアロンアルファ)と、いずれもHondaに乗るライダーがシリーズチャンピオンを決定した。

藤波 貴久(優勝)
中部大会の失敗があって、最終戦に向けてはいろいろと反省事項がありました。今日は、ライディングの仕上がりは、あまりいいとはいえなかったのですが、メンタル面では、前回の懸案をうまく対処できたのではないかと思います。途中から、黒山選手との点差が開いたのがわかったので、来シーズンに向けて、メンタル的なコンディションを整えるための実験をしながらトライをすることもできました。また、チャンピオン争いをしている小川選手のサポート役となり、走り方などを一緒に考えたりと、いろんなことをやったうえで、勝利を得ることができました。後半4戦、全部優勝が目標だったのですがそれができず、悔しい結果となりましたが、全部出ていたら藤波がチャンピオンとみんなに思ってもらえるような走りをしたいと思って走りました。応援、ありがとうございました。来年は、世界選手権でのさらに上位を狙って走りますので、どうぞまた応援してください。


小川 友幸(3位)
黒山選手とのチャンピオン争いの決着をつける一戦でしたが、あまり黒山選手のことは意識しないようにしました。黒山選手の減点も「どこどこで5点をとった」というような断片的な情報は受け取っていましたが、点数差とかは聞かないようにしていました。今日の結果はいいできとは言いがたいのですが、それは黒山選手とのチャンピオン争いの重圧などではないと思います。今日は、チャンピオンを逃した悔しさというより、自分の思い通りのは走りができなかったことに、より悔しい思いを感じています。


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