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May 24-25 2014, RACE All Japan Road Race Championship Twin Ring Motegi
ツインリンクもてぎ
2014年5月24日(土)、25日(日)・決勝 会場:ツインリンクもてぎ 天候:1日目/晴れ、2日目/晴れ
気温:1日目/24.8℃、2日目/26.5℃ 観客:1日目/4700人、2日目/6500人
MFJ全日本ロードレース選手権第3戦は、5月25日(日)に栃木県のツインリンクもてぎで開催されました。今大会は全クラス開催であり、さらにJ-GP3については、24日(土)にも決勝レースが行われる2レース制となりました。
JSB1000の予選はノックアウト方式で行われ、2010年に秋吉耕佑が記録したコースレコードタイムを更新した高橋巧(MuSASHi RT ハルクプロ)が、ポールポジション(PP)を獲得しました。2番手が中須賀克行(ヤマハ)、3番手が津田拓也(スズキ)でフロントロー。山口辰也(TOHO Racing with MORIWAKI)は6番手となりました。
こうしたオーダーでスタートした決勝レースで、高橋巧はスタートで遅れ、一方の山口は絶妙のスタートで3番手につけます。トップに立ったのは中須賀。追いついた柳川明(カワサキ)がトップを奪いますが、4コーナーで中須賀が再び前に出て、柳川、山口、津田、高橋巧、渡辺一樹(カワサキ)がトップ集団を形成します。3周目で津田がオーバーラン、トップ集団は5台となります。4ラップ目、高橋巧はV字コーナーで山口を捕らえて3番手に浮上、8周目には2番手となり、中須賀を追います。9ラップ目、津田が3番手にポジションを上げ、柳川、山口が追う展開に。トップ争いは、中須賀と高橋巧の2台に絞られました。3番手の座は津田、柳川、山口の間で争われました。14ラップ目のV字コーナーで、高橋巧は中須賀を捕らえて首位に立ちます。しかし、15ラップ目の5コーナーでは、中須賀が高橋巧のインに入りトップを奪還。16ラップ目でも、各コーナーで抜きつ抜かれつの息詰まる戦いとなりましたが、最後は高橋巧が中須賀を突き放し、チェッカーを受けました。高橋巧にとってJSB1000での連勝は初めて。通算5勝目を挙げました。山口は最後まで3番手争いに加わる健闘をみせ、5位となりました。
J-GP2には、MotoGPのMoto2クラスに参戦している長島哲太が、Bラリーアート&テルル TSRから藤井謙汰の代役として参戦。マシンはMotoGPで使用しているものに代えて、藤井のマシンを使用しました。
予選PPは高橋裕紀(Moriwaki Racing)が獲得。2番手の浦本修充(MuSASHi RTハルクプロ)、3番手の生形秀之(スズキ)、4番手の大木崇行(MOTOBUM HONDA)、5番手の井筒仁康(カワサキ)、6番手の渡辺一馬(KALEX)と、上位6人がコースレコードを更新する激戦を制しました。
ホールショットを奪ったのは高橋裕紀。そのあとを浦本、生形、井筒、岩田悟(NTST.ProProject)、渡辺が追います。その後、5台によるトップ争いが展開され、高橋裕紀がレースを引っ張ります。浦本は高橋裕紀に果敢に挑み、7ラップ目でトップに。今度は高橋裕紀、生形、井筒が浦本を追います。17ラップ目、浦本がコースアウトを喫してトップ争いから脱落。結局、高橋裕紀が2戦連続となる勝利を手にし、2位に生形、3位には井筒が入りました。浦本は4位でした。
ST600では、チャランポン・ポラマイ(ヤマハ)がPP。小林龍太(ミストレーサwith HARC-pro.)が3番手につけ、フロントローに並びました。開幕戦のレース1で優勝した國川浩道(TOHO Racing Powered by MORIWAKI)は6番手となりました。
ポラマイがホールショットを奪ってレースがスタートしますが、2コーナーで多重クラッシュが発生し、さらにV字コーナーで1台が転倒。コース上に液体が確認されたことで、赤旗が提示されました。コース整備のあと、周回数は変わらずの19ラップで再スタート。ホールショットはポラマイ、それを小林、國川、日浦大治朗(Honda 鈴鹿レーシング)らが追いかけ、トップを争います。小林はファステストラップを叩き出しながら、ポラマイを追走。9ラップ目、小林はポラマイを捕らえ、トップに立ちます。こうして小林、ポラマイ、横江竜司(ヤマハ)、岩崎哲朗(カワサキ)、日浦の5台が数珠つなぎとなり、石塚健(カワサキ)、國川もトップ争いに加わります。最後まで小林がトップを守り、参戦9年目で初優勝を果たしました。2位にポラマイ、3位岩崎、4位石塚、5位國川となりました。
J-GP3は、24日(土)に予選1回目が行われ、レース1の決勝後にレース2のための予選が行われるというスケジュール。山田誓己(リベルトPLUSONE & ENDURANCE)が2度行われた予選でどちらもPPを獲得し、これで3戦連続のPP獲得となりました。
レース1の決勝で、山田はホールショットを奪うとトップに立ち、それを大久保光(Hot Racing)、水野涼(MuSASHi RTハルクプロ)が追う展開に。そこへ鳥羽海渡(TEC2 &NOBBY&TDA)が追いつき、4台によるトップ争いとなりました。5ラップ目、鳥羽がトップに浮上しますが、山田が抜き返し、その間に大久保、水野、岡田儀治(PLUSONE&渉太郎&48)が3番手争いを繰り広げながら、トップに追いつきます。それでも、山田と鳥羽が抜け出して再び一騎打ちの展開に。11ラップ目、1コーナーでトップの山田がオーバーラン。鳥羽が首位に立ちますが、山田は1秒半以上も離れてしまった差を縮めていき、12ラップ目には鳥羽をパスしてトップを奪回。自身が記録したファステストラップを塗り替えながら逃げます。山田は鳥羽を振りきろうとしますが、差を広げることができないまま最終ラップの攻防へと突入。90度コーナーで鳥羽がトップに立ち、山田に0.042秒差をつけて勝利しました。山田が2位、水野が初の表彰台となる3位となりました。
レース2は、山田がホールショットを奪いスタート。大久保と水野が追いかけ、トップ集団を形成します。11ラップ目で大久保がトップに立ちますが、13ラップ目には山田が奪い返します。後方では、大久保と水野による激しい2番手争いも展開される中、山田がトップを守りきり、今季初優勝を飾りました。2位に大久保が入り、水野は3位となって連続表彰台。連勝を狙っていた鳥羽はリタイアとなりました。
この大会では、Honda勢がすべてのクラスで優勝を果たしました。
高橋巧(JSB1000 優勝)
「またスタートでジャンプしてしまい、大きく出遅れてしまいました。今回は厳しいかと思いましたが、いけるだけいって、それでもダメならば、スタートでミスをした自分が悪いと、割りきろうと思いました。2番手に上がってからは、落ち着いていこうと気持ちを切り替えました。その後は、思い通りにレースをコントロールすることができ、勝ててよかったです。今回はテストからロングランができましたし、ちゃんと準備をして挑めたことがよかったと思います。金曜日の走行はうまくいきませんでしたが、予選で取り戻すことができ、自信も持てました。このままの調子で次戦に挑みたいです」
山口辰也(JSB1000 5位)
「今回はトップのマシンについていけました。抜くとなると難しいですが、以前に比べて終盤でもついていけたというのは、成長できているということだと思います。プライベートチームはスタッフも限られているので、ほかのチームのように事前のテストに参加することが難しいので、マシンのセッティングは大きく変えず、ライダーがマシンに合わせます。そのためにトレーニングにトライアルを加えるなど、いろいろなことを考えながら、もっと上にいけるようにがんばりたいです」
高橋裕紀(J-GP2 優勝)
「開幕戦と違って混戦になり、予選とは路面状況も変わり、厳しいレースになることを覚悟していました。トップ争いで浦本選手がコースアウトするなど波乱があり、運が味方してくれた部分もあるかと思います。表彰台に上がった生形選手や井筒選手からは、僕が全日本に参戦することでレースのレベルが上がり、このクラスがおもしろくなっていると言ってもらいました。もっともっと僕自身のレベルを上げて、レースが活性化するように努力していきたいです」
山田誓己(J-GP3 2位/優勝)
「レース1はアベレージが上がらず、最後に抜かれてしまう悔しいレースになりました。その気持ちをぶつけて、2度目の予選でポールポジションを取り、絶対にレース2では優勝しようと思いました。レースの組み立てを考え直して挑みました。中盤を過ぎたあたりで後ろを振り返ると、(大久保)光と(水野)涼がいて、どれくらいのペースなのか確認しようと後ろに下がりました。思ったよりもペースが上がらないようだったので、前に出て差を確認しながら走りました。作戦通りの展開で勝つことができてよかったです。ほっとしました」
大久保光(J-GP3 5位/2位)
「レース1は5位だったので、その反省を生かしてのレース2での2位ですが、勝つことができず悔しいです。MotoGPの日本GPが開催されるサーキットである、もてぎで勝ちたかったので、残念です。一発のタイムは出せても、それを持続できない傾向にあるので、その問題をクリアして次戦に挑みたいです」
水野涼(J-GP3 3位/3位)
「レースウイーク中に抱えていた問題を解決することができずにいました。朝の走行でもいろいろと試したのですが、うまくいかず、両レースとも3位という結果で悔しいです。しかし、レース2ではトップ争いの中で学んだことがたくさんありました。それを、これからのレースでしっかりと生かしていきたいと思います」
鳥羽海渡(J-GP3 優勝/リタイア)
「レース1では、最初は5台のトップ争いでしたが、途中で山田選手との争いになり、楽な展開になりました。V字コーナーが苦手で悩んでいたのですが、山田選手の後ろを走ることで克服できました。勝負は最終ラップだと思っていたので、ヘアピンで先に行ってもらい、90度コーナーで前に出ることができました。開幕戦で勝ち、アジアタレントカップでも勝つことができたので3連勝です。レース2でも勝って4連勝したかったのですが、トラブルでリタイアになり残念です。次戦でばん回できるようにしたいと思っています」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 634 | 高橋巧 | Honda | 19 | 34'57.934 |
2 | 1 | 中須賀克行 | ヤマハ | 19 | +1.529 |
3 | 12 | 津田拓也 | スズキ | 19 | +7.000 |
4 | 87 | 柳川明 | カワサキ | 19 | +8.539 |
5 | 104 | 山口辰也 | Honda | 19 | +9.648 |
6 | 31 | 野左根航汰 | ヤマハ | 19 | +42.178 |
7 | 39 | 酒井大作 | BMW | 19 | +50.136 |
8 | 26 | 渡辺一樹 | カワサキ | 19 | +53.331 |
9 | 33 | 藤田拓哉 | ヤマハ | 19 | +55.930 |
10 | 16 | 中村知雅 | Honda | 19 | +1'25.004 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 72 | 高橋裕紀 | MORIWAKI | 18 | 34'12.837 |
2 | 2 | 生形秀之 | スズキ | 18 | +0.449 |
3 | 77 | 井筒仁康 | カワサキ | 18 | +4.972 |
4 | 634 | 浦本修充 | Honda | 18 | +5.032 |
5 | 7 | D.クライサルト | ヤマハ | 18 | +14.642 |
6 | 47 | 渡辺一馬 | KALEX | 18 | +15.026 |
7 | 71 | 小山知良 | NH6 | 18 | +22.804 |
8 | 5 | 岩田悟 | NH6 | 18 | +23.074 |
9 | 13 | 大木崇行 | Honda | 18 | +23.336 |
10 | 6 | 長島哲太 | TSR | 18 | +26.190 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 24 | 小林龍太 | Honda | 18 | 34'54.692 |
2 | 65 | C.ポラマイ | ヤマハ | 18 | +0.147 |
3 | 7 | 岩崎哲朗 | カワサキ | 18 | +0.323 |
4 | 45 | 石塚健 | カワサキ | 18 | +1.731 |
5 | 104 | 國川浩道 | Honda | 18 | +2.954 |
6 | 2 | 横江竜司 | ヤマハ | 18 | +4.954 |
7 | 18 | 日浦大治朗 | Honda | 18 | +8.480 |
8 | 14 | 近藤湧也 | ヤマハ | 18 | +21.808 |
9 | 20 | 中山真太郎 | Honda | 18 | +27.903 |
10 | 69 | 津田一磨 | スズキ | 18 | +35.030 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 67 | 鳥羽海渡 | Honda | 16 | 32'31.979 |
2 | 1 | 山田誓己 | Honda | 16 | +0.042 |
3 | 634 | 水野涼 | Honda | 16 | +9.146 |
4 | 51 | 岡田義治 | Honda | 16 | +9.427 |
5 | 3 | 大久保光 | Honda | 16 | +9.526 |
6 | 7 | 徳留真紀 | Honda | 16 | +16.594 |
7 | 20 | 関野海斗 | Honda | 16 | +16.706 |
8 | 33 | 作本輝介 | Honda | 16 | +16.954 |
9 | 19 | 古市右京 | KTM | 16 | +16.954 |
10 | 56 | 小室旭 | Honda | 16 | +24.779 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 山田誓己 | Honda | 18 | 36'30.912 |
2 | 3 | 大久保光 | Honda | 18 | +1.050 |
3 | 634 | 水野涼 | Honda | 18 | +1.227 |
4 | 51 | 岡田義治 | Honda | 18 | +16.105 |
5 | 9 | 北見剣 | Honda | 18 | +21.139 |
6 | 33 | 作本輝介 | Honda | 18 | +23.167 |
7 | 18 | 澁田晨央 | Honda | 18 | +25.863 |
8 | 56 | 小室旭 | Honda | 18 | +32.940 |
9 | 27 | 栗原佳祐 | Honda | 18 | +32.982 |
10 | 39 | 伊藤和輝 | Honda | 18 | +33.644 |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | 高橋巧 | Honda | 72 |
2 | 中須賀克行 | ヤマハ | 69 |
3 | 津田拓也 | スズキ | 52 |
4 | 渡辺一樹 | カワサキ | 51 |
5 | 柳川明 | カワサキ | 50 |
6 | 山口辰也 | Honda | 46 |
7 | 野左根航汰 | ヤマハ | 31 |
8 | 加賀山就臣 | スズキ | 27 |
9 | 酒井大作 | BMW | 25 |
10 | 吉田光弘 | Honda | 25 |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | 高橋裕紀 | MORIWAKI | 50 |
2 | 生形秀之 | スズキ | 42 |
3 | D.クライサルト | ヤマハ | 38 |
4 | 井筒仁康 | カワサキ | 38 |
5 | 浦本修充 | Honda | 33 |
6 | 小山知良 | NTS | 30 |
7 | 岩田悟 | NTS | 27 |
8 | 大木崇行 | Honda | 25 |
9 | 関口太郎 | TSR | 22 |
10 | 星野知也 | Honda | 16 |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | 小林龍太 | Honda | 61 |
2 | 岡村光矩 | カワサキ | 56 |
3 | C.ポラマイ | ヤマハ | 55 |
4 | 横江竜司 | ヤマハ | 46 |
5 | 國川浩道 | Honda | 41 |
6 | 大崎誠之 | ヤマハ | 40 |
7 | 岩崎哲朗 | カワサキ | 40 |
8 | 津田一磨 | スズキ | 37 |
9 | 近藤湧也 | ヤマハ | 35 |
10 | 稲垣誠 | ヤマハ | 32 |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | 山田誓己 | Honda | 69 |
2 | 大久保光 | Honda | 58 |
3 | 水野涼 | Honda | 58 |
4 | 鳥羽海渡 | Honda | 50 |
5 | 岡田義治 | Honda | 36 |
6 | 徳留真紀 | Honda | 34 |
7 | 岩戸亮介 | Honda | 31 |
8 | 作本輝介 | Honda | 28 |
9 | 北見剣 | Honda | 26 |
10 | 渋田晨央 | Honda | 26 |