開幕から全勝で今大会を迎えた川井麻央(T.E.SPORT)は、本田七海(ヤマハ)と小野彩葉(T.E.SPORT)に次ぐ3番手からのレース。1周目は小野が順位を守りましたが、2周目に川井が先行しました。この段階で4番手以下は離れ始めていて、トップ集団は3台。さらに小野も、3周目以降に少しずつ遅れて単独走行になっていきました。
川井は4周目からペースアップして、5周目にトップ浮上。ところが次周に本田の再逆転を許すと、6周目に周回遅れと接触して、本田から6秒以上遅れました。するとここから、川井は驚速のラップタイムを連発。ラスト2周となった9周目に本田を再びパスした川井が、シーズン全勝でチャンピオンに輝きました。また、小野が3位表彰台に立ちました。
川井麻央(優勝)
「レース序盤は、とにかくミスせず前の2台に大きく離されないよう、比較的慎重に走っていました。トップに立ってから、周回遅れの選手と接触してエンスト。なんとかすぐに再スタートできたのですが、正直なところ優勝までは届かないかもと思っていました。でも、全勝が懸かった最終戦だったので、やれるところまではがんばりたいと走っていたら、トップの本田選手が意外とすぐに近くなり、これはもう優勝を狙うしかないと決意しました。スタート前はかなり緊張しましたが、昨年までとは違って今季は気持ちだけが空回りするようなレースは演じていなかったので、いつも通り走れば大丈夫と自分に言い聞かせました」
小野彩葉(3位)
「スタートはほぼホールショットだったので、そのままトップを走って初優勝したいと思ったのですが、チームメートの川井選手に抜かれて3番手に後退してからは単独走行になってしまい悔しいです。自分ではそれほど緊張を感じていたわけではないのですが、トップ争いを演じたことでやはりプレッシャーはあったようで、いま思えば身体の動きはかなり硬かったはずです。体力的にそれほど厳しかったわけではないのですが、安全な走りになりすぎたかもしれません。優勝で応えることはできませんでしたが、本当に多くの方々に応援していただき、コロナ禍でもレースに参戦することができたので感謝しています」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | 川井麻央 | 10 | 17'16.208 | |
2 | 1 | 本田七海 | ヤマハ | 10 | +00'02.908 |
3 | 5 | 小野彩葉 | 10 | +00'20.046 | |
4 | 4 | 久保まな | ハスクバーナ | 10 | +00'33.456 |
5 | 18 | 楠本菜月 | ハスクバーナ | 10 | +00'45.544 |
6 | 6 | 井川実乃里 | スズキ | 10 | +00'56.013 |
7 | 22 | 木村綾希 | カワサキ | 10 | +01'08.532 |
8 | 12 | 穂苅愛香 | ヤマハ | 10 | +01'08.839 |
9 | 13 | 伊藤悠利 | ヤマハ | 10 | +01'26.689 |
10 | 27 | 濵村いぶき | スズキ | 10 | +01'33.515 |
17 | 33 | 山崎琴乃 | 9 | +1Lap | |
18 | 51 | 平井友記乃 | 9 | +1Lap | |
RT | 14 | 勝股七海 | 3 | DNF |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | 川井麻央 | 105 | ||
2 | 1 | 本田七海 | ヤマハ | 91 | |
3 | 4 | 久保まな | ハスクバーナ | 83 | |
4 | 5 | 小野彩葉 | 74 | ||
5 | 18 | 楠本菜月 | ハスクバーナ | 70 | |
6 | 6 | 井川実乃里 | スズキ | 66 | |
7 | 12 | 穂苅愛香 | ヤマハ | 52 | |
8 | 22 | 木村綾希 | カワサキ | 49 | |
9 | 14 | 勝股七海 | 44 | ||
10 | 17 | 松木紗子 | スズキ | 40 | |
19 | 33 | 山崎琴乃 | 21 | ||
25 | 26 | 石井那奈 | 2 |