ヒート1は、クラッシュの影響による赤旗提示のためやり直しとなったスタートで、児玉伯斗(Marusan Racing)と奥村海(スクーデリア オクムラ with ITOMO)が好位置を確保。児玉が2番手、奥村が3番手で1周目をクリアしました。2周目以降、高橋虎支郎(カワサキ)と児玉と奥村がトップグループを形成し、後続を引き離す展開に。4周目、高橋が転倒によって数秒のロスをした間に、児玉がトップ、奥村が2番手に浮上しました。

7周目、奥村は高橋と激しいバトルを繰り広げた末に、高橋の先行を許しました。トップの児玉も高橋に接近されましたが、ラスト3周となった9周目に、高橋がミスで3番手に後退したことで、児玉はリードを拡大。迎えた最終ラップ、奥村と高橋は再び激しいバトルを展開して、両者が接触転倒しましたが、奥村はすぐに再スタートを切りました。そして児玉が全日本初優勝、奥村が2位となりました。

ヒート2では、児玉がヒート1に続いて好スタートを決めると、鈴木涼太(KTM)に次ぐ2番手で1周目をクリア。しかし、ヒート1で2位に入った奥村は大きく出遅れ、1周目の18番手から追い上げのレースとなりました。2周目、児玉はトップの鈴木に迫ると、次周にはコーナーでインを突いて逆転に成功。4周目にはペースをさらに上げて、後続を引き離しにかかりました。

レース中盤、児玉は2番手に浮上した手操将志(スズキ)の接近を許し、8周目には2番手に後退。しかし次周、手操の転倒により児玉はトップに返り咲きました。児玉の背後には、高橋や鴨田翔(KTM)が僅差で続きましたが、児玉はプレッシャーに負けることなく堂々とした走りを披露。そのままトップでチェッカーを受けて、両ヒート制覇を達成しました。奥村は7位まで追い上げてゴールしました。