インフィニオン
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IRLインディカー・シリーズの2009年シーズン第14戦がカリフォルニア州ソノマのインフィニオン・レースウェイで始まり、22日、予選が行われた。今シーズン7戦目、そして今シーズン最後のロードレースには24台と多くのエントリーがあったが、スポット参戦のウィル・パワー(Team Penske)とネルソン・フィリップ(Conquest Racing)が練習走行中のアクシデントで負傷し、両者とも予選、そして決勝への出場を断念せざるを得なくなった。
雲ひとつない快晴ながら、サンフランシスコ湾から吹き寄せる海風により気温が上がり過ぎず、心地よいコンディション下で予選は繰り広げられた。22人のドライバーたちは全長2.303マイルのアップダウンの激しいコースに果敢にアタックし、ラップタイムを競い合った。
予選の最終ステージに進出した6人のドライバーたちによる戦いでは、ダリオ・フランキッティ(Target Chip Ganassi Racing)が最速ラップとなる1分16秒7987(平均時速107.955マイル)を記録して今季4度目、キャリア10度目のポールポジションを獲得した。0.0498秒の僅差でライアン・ブリスコー(Team Penske)は予選2位となり、エリオ・カストロネベス(Team Penske)が予選3位。ポイントリーダーのスコット・ディクソン(Target Chip Ganassi Racing)はブレーキトラブルに悩まされて最終ステージ進出を果たせず、明日の決勝を10番グリッドからスタートすることとなった。
練習走行で4番手につける好調な滑り出しを見せた武藤英紀(Andretti Green Racing)は、予選の第1ステージの1グループ目で2位につけて勢いに乗り、第2ステージでの戦いでは最後のアタックで6位に食い込んだ。最終ステージに初めて駒を進めた武藤は1分17秒2055のベストラップをマークし、ロードレースでの自己ベストとなる予選5位という結果を手に入れた。
順位 | No. | ドライバー | チーム | C/E/T | タイム |
1 | 10 | ダリオ・フランキッティ | Target Chip Ganassi Racing | D/H/F | 01:16.7987 |
2 | 6 | ライアン・ブリスコー | Team Penske | D/H/F | 01:16.8485 |
3 | 3 | エリオ・カストロネベス | Team Penske | D/H/F | 01:16.8702 |
4 | 26 | マルコ・アンドレッティ | Andretti Green Racing | D/H/F | 01:17.0524 |
5 | 27 | 武藤英紀 | Andretti Green Racing | D/H/F | 01:17.2055 |
6 | 02 | グラハム・レイホール | Newman/Haas/Lanigan Racing | D/H/F | 01:17.3885 |
7 | 11 | トニー・カナーン | Andretti Green Racing | D/H/F | 01:16.9900 |
8 | 25 | フランク・モンタニー | Andretti Green Racing | D/H/F | 01:17.0840 |
9 | 24 | マイク・コンウェイ | Dreyer & Reinbold Racing | D/H/F | 01:17.0895 |
10 | 9 | スコット・ディクソン | Target Chip Ganassi Racing | D/H/F | 01:17.2247 |
11 | 7 | ダニカ・パトリック | Andretti Green Racing | D/H/F | 01:17.6145 |
12 | 4 | ダン・ウェルドン | Panther Racing | D/H/F | 01:17.6782 |
13 | 13 | E.J.ヴィソ | HVM Racing | D/H/F | 01:17.9180 |
14 | 5 | マリオ・モラレス | KV Racing Technology | D/H/F | 01:17.4730 |
15 | 33 | ロバート・ドーンボス | HVM Racing | D/H/F | 01:18.1095 |
16 | 14 | ライアン・ハンターレイ | A.J.Foyt Enterprises | D/H/F | 01:17.6401 |
17 | 06 | オリオール・セルビア | Newman/Haas/Lanigan Racing | D/H/F | 01:18.1409 |
18 | 2 | ラファエル・マトス | Luczo Dragon Racing | D/H/F | 01:17.6552 |
19 | 18 | ジャスティン・ウィルソン | Dale Coyne Racing | D/H/F | 01:18.3353 |
20 | 98 | リチャード・アンティヌッチ | Curb/Agajanian/Team 3G | D/H/F | 01:17.7500 |
21 | 20 | エド・カーペンター | Vision Racing | D/H/F | 01:18.2413 |
22 | 23 | ミルカ・デュノー | Dreyer & Reinbold Racing | D/H/F | 01:23.6185 |
23 | 12 | ウィル・パワー | Team Penske | D/H/F | - |
24 | 34 | ネルソン・フィリップ | Conguest Racing | D/H/F | - |
コメント
ダリオ・フランキッティ(ポールポジション)
「競争が過酷なインディカー・シリーズでは、ロードコースの予選で最終ステージに進むだけでも大きな成果と喜ぶことができる。それだけに、今シーズンのロードレース7戦すべてで最終ステージに進めたことに対し、私は大きな達成感を抱いている。チームに深く感謝したい。彼らはどのレースでもすばらしいマシンを私に用意してくれている。今週もマシンはとてもハンドリングがよく、アタックの前に一度コースアウトしたけれど、タイヤを傷めることもなく、ポールポジションを獲得できた」
ライアン・ブリスコー(2番手)
「練習走行では、コース上を走っている時間より、マシンセッティングのためにコースオフしている時間の方が長かったのではないかと思えた。予選に向けて、とても自信を持てる状況にはなかった。しかし、セッティングを何個所か見直し、ドライビングもそれに合わせて変更したところ、予選の第1ステージでマシンのフィーリングが一気によくなっていると確信できた。そこからの戦いはスムーズなものになり、ソフトとハードの両タイヤをどのタイミングで投入するかなどを深く検討することもできていた。ポールポジションを取れなかったのは悔しいが、予選2位は悪くない結果だと思う」
エリオ・カストロネベス(3番手)
「予選の第1ステージで燃圧にトラブルが発生し、それを直して第2ステージに進むと、今度はスロットルにトラブルが出た。そうした状況を考えれば、我々はいい結果を残したといえるのかもしれない。しかし、やはり満足することはできない。最終ステージでは思う存分に戦ったつもりだが、我々のマシンは、予選3位という結果よりもずっといいものに仕上がっていたと感じているからだ」
武藤英紀(5番手)
「2週間前のミッド・オハイオでも我々チームのロードコース用セッティングがよくなっていると感じていましたが、今回は走り始めからとてもハンドリングがよく、予選ではグリップの高いオプショナルタイヤ向けにセッティングを調整し、より高いパフォーマンスを引き出すことができていました。今回で今年のロードレースは最後ですが、予選では今までより一段上の戦い方ができましたし、最終ステージ進出を果たせました。これはとてもうれしいことです。明日の決勝も、上位グリッドからのスタートなので、今までとは作戦なども違う戦い方ができると思います」
ロジャー・グリフィス|HPDレース・チームマネジャー
「フランキッティがすばらしい走りを見せてポールポジションを獲得した。そして、今回の予選では、インフィニオン・レースウェイでの優勝経験を持つアンドレッティが速さを見せるとともに、彼のチームメートの武藤が初めての最終ステージ進出を果たした。Andretti Green Racingがいよいよロードコースでのパフォーマンスを取り戻してきていると感じる。また、各順位間のタイム差はわずかで、激しく、見応えのある戦いとなっていた。明日の決勝ではHondaボタンは15回、それぞれ15秒間ずつ使えるように設定している。ドライバーたちはもっとたくさんボタンを使いたいと考えるだろうが、使用回数を制限することで、どのタイミングでそれを使うのが最も効果的かを考える必要が生じ、レースをよりおもしろいものにしてくれると確信している」