Round03アメリカアラバマ

2019年04月07日(日)

Barber Motorsports Park

第3戦 アラバマ

佐藤琢磨がポールトゥウイン。
ディクソン2位、ブルデー3位でHondaが表彰台独占

インディカーシリーズ第3戦はアメリカ南部のアラバマ州バーミンガムでのHondaグランプリオブアラバマです。10回目の開催となるレースは、もう随分と地元に定着し、緑豊かなアップダウンに富むバーバーモータースポーツパークには今年もとても多くのファンが集まりました。

雨の心配もされた週末でしたが、予選、レースを含め、インディカーの走行はすべてドライコンディションで行われました。全長2.3マイルのテクニカルなサーキットを90周する決勝レースでポールポジションからスタートした佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、最初のコーナーに到達するまでに予選2位だったチームメイトのグレアム・レイホールに十分な差をつけてトップを守り、そこからのレースを完全に支配下に置きました。

3ストップ作戦を選んだ佐藤琢磨は、ライバル勢より明らかに速かった上に、非常に安定した走りを続け、2回のピットストップを終えた後もトップを維持。その後に1台のマシンによるアクシデントで出されたフルコースコーションは彼にとっては少し早いタイミングでしたが、それが大きな不利として作用することはなく、最後のリスタートをレースリーダーとして迎えることとなりました。そして、そこからゴールまでの25周は燃費をセーブしながらハイペースで走り続ける非常に難しい戦いとなりましたが、佐藤琢磨はトップを守り続け、チェッカーフラッグを受けました。90周のレースの74周でトップを走っての圧勝で今シーズン初、キャリア4回目の優勝を記録しました。この勝利で佐藤琢磨はシリーズポイントランキングの3番手に浮上しています。

佐藤琢磨は現在42歳で、2019年のインディカーシリーズに出場しているドライバーの中では上から2番目の年齢です。彼の勝利は、同じくHondaドライバーのコルトン・ハータが18歳で最年少ウインを記録した2週間後に達成されました。

2位でゴールしたのは予選3位だったスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)、3位は予選5位から2ストップ作戦を採用したセバスチャン・ブルデー(Dale Coyne Racing with Vasser-Sullivan)でした。2人のベテランによるバトルはゴール直前の10ラップで激しさを増しましたが、ディクソンがポジションを守り抜き、今シーズン早くも2回目の2位でフィニッシュしました。バーバーモータースポーツパークでのインディカーレース10戦すベてに出場しているディクソンは、今回が実に6回目の2位フィニッシュとなりました。そして、今季2回目の表彰台フィニッシュにより、シリーズポイントランキングは2番手を保っています。

佐藤、ディクソン、ブルデーのHondaドライバー3人がHondaグランプリオブアラバマで1-2-3フィニッシュを飾り、表彰台独占を果たしました。Hondaにとって、この勝利はサーキット・オブ・ジ・アメリカズでの第2戦に続く2連勝ともなりました。アレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)は5位、ジェームズ・ヒンチクリフ(Arrow Schmidt Peterson Motorsports)は6位でゴールし、ヒンチクリフのチームメイトでルーキーのマーカス・エリクソンは7位、ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)が8位でフィニッシュし、ゴール間近になってからパワー(シボレー)をパスしたルーキーのフェリックス・ローゼンクビスト(Chip Ganassi Racing)は3戦目にして2回目のトップ10入りとなる10位でレースを終えました。

次戦は今週末、舞台を西海岸のカリフォルニア州ロングビーチのストリートコースに移してのACURAグランプリオブロングビーチです。2013年に佐藤琢磨がインディカー初勝利を飾ったコースは、2017年にヒンチクリフ、2018年にロッシとHondaドライバーが2年連続優勝しており、ACURAがタイトルスポンサーになった本年も活躍が期待されます。

コメント

佐藤琢磨(優勝)佐藤琢磨
「今日の勝利を私に実現させてくれたチームオーナーたち、ボビー・レイホール、デイビッド・レターマン、マイク・ラニガンに深く感謝します。常に協力をし合って働いているチームメートのグレアム・レイホールにも同じく感謝します。今日は私たち2人のどちらもが高い競争力を発揮すると分かっていました。グレアムにトラブルが起こってしまったのは残念でなりません。しかし、こうして私が優勝できたので、チームにとっては素晴らしいレースとなりました。1回目のピットストップは少し時間がかかりました。それは私たちのカーナンバー30に新しいクルーがいて、彼らがまだ作業に完全に慣れていないところがあるからです。レースではこのようなことが起こる時もあります。私もミスをすることはあります。ミスをしてもいいんです。私たちは、あの後もトップでコースに戻ることができましたからね。そして、今日はマシンが本当に素晴らしかった。自分としては、ちょっとプッシュし過ぎた走りになっていたかもしれません。とても緊張感に満ちたバトルが続いており、私はとてもいいレースを戦うことができました」

リザルト

決勝

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
130佐藤琢磨Honda901:55'46.8076
29スコット・ディクソンHonda90+2.3874
318セバスチャン・ブルデーHonda90+2.7933
42J.ニューガーデンシボレー90+7.9721
527アレクサンダー・ロッシHonda90+8.8518
65ジェームズ・ヒンチクリフHonda90+9.4356
77マーカス・エリクソンHonda90+13.7580
828ライアン・ハンターレイHonda90+15.2506
922S.パジェノーシボレー90+22.7848
1010フェリックス・ローゼンクビストHonda90+26.2450
 
1226ザック・ヴィーチHonda90+33.9035
1360ジャック・ハーヴェイHonda90+34.9655
1498マルコ・アンドレッティHonda90+39.3119
1519サンティノ・フェルッチHonda90+40.0094
2315グレアム・レイホールHonda55+35Laps
2488コルトン・ハータHonda51+39Laps

ポイントランキング

ドライバー

順位 ドライバー エンジン 総合ポイント
1J.ニューガーデンシボレー125
2スコット・ディクソンHonda98
3佐藤琢磨Honda91
4アレクサンダー・ロッシHonda84
5コルトン・ハータHonda81
6セバスチャン・ブルデーHonda72
7ジェームズ・ヒンチクリフHonda71
8ライアン・ハンターレイHonda66
9W.パワーシボレー66
10マルコ・アンドレッティHonda61
11フェリックス・ローゼンクビストHonda60
 
13グレアム・レイホールHonda58
14ジャック・ハーヴェイHonda57
15マーカス・エリクソンHonda51
17サンティノ・フェルッチHonda47
19ザック・ヴィーチHonda42

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