南部アラバマ州で第3戦Hondaインディー・グランプリ・オブ・アラバマを行ったインディカー・シリーズは、アメリカ大陸を西へ移動し、西海岸のカリフォルニア州ロングビーチへとやって来ました。海辺のダウンタウンで行われる伝統ある市街地レースが2019年シーズンの第4戦。それはアメリカ最大のストリートレースで、今年からACURAが冠スポンサーとなり、ACURAグランプリ・オブ・ロングビーチと呼ばれることとなりました。
金曜日にインディカーは45分間のプラクティスを2回行い、土曜日は45分間のプラクティス3の後に決勝のスターティンググリッドを決める予選が行われました。南カリフォルニアらしい青空の下、暑過ぎない最高のコンディションの下で23人のドライバーたちが全力を出し切っての予選を戦いました。
3段階の予選は今回もたいへん白熱した戦いになりました。ハード・タイヤとソフト・タイヤを駆使してのバトルは、2グループに分かれてのQ1を勝ち上った合計12人がQ2へと進み、Q2での最速6名がファイナルで争う権利を手にします。ロングビーチでの予選では、アレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)、スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)、グレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)の3人のHondaドライバーがファイナルに進みました。そして、ロッシがセッション終了間際に1分06秒4811のすばらしいラップを披露、2年連続のポールポジション獲得を達成しました。ロッシにとっては2019年シーズンの初ポールポジション、キャリア5個目のポールポジションは地元カリフォルニアで記録され、彼はファンと喜びを分かち合いました。ロッシは昨年のロングビーチでポールポジションから優勝を飾っており、明日のレースではその再現を目指すことになります。
予選2番手は2015年ロングビーチウイナーのディクソンでした。今シーズンのこれまでの予選すべてでファイナルに進んでいるのは彼ただ一人。ロングビーチの予選でもディクソンは安定感と速さの両方を見せ、1分06秒7479の自己ベストをマークし、今シーズン初のフロントローグリッドを獲得しました。ポールのロッシとの差は0.2668秒。自身5回目となるシリーズタイトルを昨シーズンに獲得したディクソンは歴代4位、現役最多の勝利数を誇るドライバーで、2年連続、6度目のチャンピオンに輝くことが2019年シーズンの目標です。すでにディクソンは開幕3レースで2位フィニッシュを2回記録しており、ポイントスタンディングでは2番手につけています。明日、彼はロッシとシーズン初優勝を争い、ポイントでトップに出ることを狙います。
グレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)は2戦続けてファイナルに進み、予選6番手に。7番手は2010年ロングビーチウイナーのライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)、8番手は佐藤琢磨 (Rahal Letterman Lanigan Racing)でした。
Hondaインディー・グランプリ・オブ・アラバマで優勝したばかりの佐藤は、3回のプラクティスではマシンのセッティングが一進一退を繰り返していました。しかし、2013年ロングビーチ優勝者である彼は、予選に向けての変更でマシンを大幅に向上させることに成功、予選ファイナルに進むことも十分可能を映る走りを見せました。Q1をトップでクリアした佐藤は、Q2でソフトタイヤ装着での連続2ラップのアタックを行いましたが、ベストが出せた可能性のある2周目の途中で他車がアクシデント。赤旗が出されてそのラップは計測されない不運もあり、ファイナル進出を逃しました。
アレクサンダー・ロッシ(ポールポジション)
「昨年ポールポジションを獲得した時より、ずっと難しい戦いになりました。Andretti Autosportのクルーたちが本当にがんばってくれて、私たちは予選前のプラクティス3で最速ラップを記録することができました。今年のインディカーシリーズはかつてないほどにチーム間の実力が拮抗し、大接戦になっています。そのような状況下で、手強いライバルたちを相手にポールポジションを獲得できたのは、チームの奮闘があってこそだと思います。とても大きな価値を持つポールポジション獲得です。自分としては、正直なところ、今日ポールポジションを獲得できるとの期待は抱いていませんでした。この1年間ほど、私たちのチームは強いマシンを作り上げることができていますが、今シーズンはまだベストのマシンができていません。ロングビーチでは絶対に目指す仕事を成し遂げる、と心に決めてやって来ました。ポールポジション獲得は、そのステップ1です。このコースでは昨年ポールポジションから優勝していますから、勝ち方は分かっています。明日はステップ2を完成させたいと思います」
佐藤琢磨(予選8番手)
「今日の予選での私たちは、ソフトコンパウンドのレッドタイヤの性能を最大限引き出すことができていませんでした。Q2の途中で赤旗が出され、レッドタイヤでのラップを行うことができず、その特性をつかむことができませんでした。昨日のプラクティスでの私たちはセッティングで苦しんでおり、予選前のプラクティス3でも追いかけている状態にありました。予選でのマシンセッティングは、試すのが初めてで、ブラックタイヤでの走りはいいものができていましたが、予選で上位に食い込むためにはレッドタイヤでの走りをベストにしなければなりません。それが今日の私たちはわずかながら足りていなかったと思います。8番グリッドからでも優勝は十分に可能です。どんなことでも可能です。不可能なことはありません。明日のレースでは表彰台に上りたい。ライバルたちとの差は非常に小さく、競争は本当に激しいものになっています。しかし、それは出場しているドライバーの立場からすると非常に厳しい戦いですが、インディカーレースというスポーツにとってよいことだと思います」
順位 | No. | ドライバー | マシン | タイム |
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1 | 27 | アレクサンダー・ロッシ | ![]() | 1'06.4811 |
2 | 9 | スコット・ディクソン | ![]() | 1'06.7479 |
3 | 12 | W.パワー | シボレー | 1'06.8748 |
4 | 2 | J.ニューガーデン | シボレー | 1'06.9096 |
5 | 22 | S.パジェノー | シボレー | 1'07.1877 |
6 | 15 | グレアム・レイホール | ![]() | 1'07.3052 |
7 | 28 | ライアン・ハンターレイ | ![]() | 1'07.1520 |
8 | 30 | 佐藤琢磨 | ![]() | 1'07.2626 |
9 | 31 | P.オワード | シボレー | 1'07.2764 |
10 | 88 | コルトン・ハータ | ![]() | 1'07.7721 |
11 | 98 | マルコ・アンドレッティ | ![]() | 1'08.3746 |
12 | 10 | フェリックス・ローゼンクビスト | ![]() | 1'08.4410 |
13 | 19 | サンティノ・フェルッチ | ![]() | 1'08.1008 |
14 | 18 | セバスチャン・ブルデー | ![]() | 1'07.3135 |
15 | 5 | ジェームズ・ヒンチクリフ | ![]() | 1'08.1811 |
18 | 60 | ジャック・ハーヴェイ | ![]() | 1'07.5287 |
19 | 7 | マーカス・エリクソン | ![]() | 1'08.9516 |
22 | 26 | ザック・ヴィーチ | ![]() | 1'07.7822 |