ROUND 07

アメリカデトロイト The Raceway at Belle Isle Park 2017.06.03(土)・決勝

第7戦 デトロイト

デトロイトラウンドの1戦目はレイホールが優勝
Hondaが表彰台を独占し、佐藤琢磨は8位

天候:快晴  気温:26~28℃

6月3日(土)、ミシガン州デトロイト。近年のインディカー・シリーズでは、メモリアルデイにインディアナポリス500(インディ500)を終えた翌週には、アメリカ自動車業界の首都デトロイトで、ダブルヘッダーを開催するのが恒例となっています。

好天に恵まれた金曜日に2度のプラクティスを実施。土曜日はレース1の予選と決勝が行われ、ポールポジションからスタートしたグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が、トップを守り抜いて優勝しました。デトロイトリバーに浮かぶベル島内に特設される全長2.35マイルのコースで争われたレースは、スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)が2位、ジェームズ・ヒンチクリフ(Schmidt Peterson Motorsports)が3位でゴールし、Hondaが1-2-3フィニッシュで表彰台を独占しました。

レイホールの戦いぶりは危なげが全くなく、70周のレースの55周をリード。2度のピットストップでゴールまでを走りきるチームの作戦も的確で、同じHondaドライバーのディクソンに6秒もの差をつけて、ゴールラインへと飛び込みました。レイホールにとって、昨シーズンのテキサス以来となる勝利で今シーズン初、キャリア5勝目となりました。レイホールの父親で、彼が走るチームのオーナーでもあるボビー・レイホールは、ベル島で1992年に行われた最初のレースにおけるウイナーです。これで、親子2代のデトロイトウイナーが誕生しました。

インディ500における激しいクラッシュで、左足首を痛めているディクソンですが、それを乗り越えて2位フィニッシュを果たしました。予選6番手から4つもポジションを上げてのゴールにより、彼は今シーズン初めてポイントリーダーとなりました。

ヒンチクリフはスタート直後にスピンを喫しましたが、そこから目覚ましい追い上げを披露。3位でフィニッシュして表彰台に上がりました。スピンを喫してストップしたにもかかわらず、マシンにダメージをほとんど受けず、周回遅れにならなかったのが幸いしました。ピットに戻ってタイヤを新品に交換すると、すばらしいペースをキープしたのです。第2戦ロングビーチでの優勝が示す通り、彼のチームは、非常に高いレベルでストリート用のマシンを仕上げています。

Honda勢はこのほかにも、アレクサンダー・ロッシ(Andretti Herta Autosport w/ Curb-Agajanian)が5位、ミハイル・アレシン(Schmidt Peterson Motorsports)が6位でフィニッシュ。インディ500で優勝したばかりの佐藤琢磨(Andretti Autosport)が8位、エド・ジョーンズ(Dale Coyne Racing)がルーキー最上位の9位でゴールしました。

コメント

グレアム・レイホール(優勝)
グレアム・レイホール「勝つことができて最高の気分です。今日のレースではすべてが計画通りでした。昨日、予選で上位グリッドを獲得できればレースは圧勝だ、とコメントしてライバル勢の反感を買いましたが、私たちはその言葉通りのレースができたと思います。自分の発言に自信がありました。明日のレースも楽しみです。今日のこのうれしさは格別です。とても報われた気持ちになっています」

スコット・ディクソン(2位) 「たいへんなレースでした。足首の負傷により、体力面で例年以上に厳しいレースになっていました。今日はクルーたちのすばらしい仕事があって、このように2位でゴールができました。私は力をフルに発揮できていなかったかもしれません。しかし、こうして2位でゴールすることができ、チャンピオンシップポイントをかせげました。すぐにモーターホームで足を冷やさないとならないですね。今晩は十分に休みたいと思います。明日も、予選が非常に重要な意味を持つことになりますから」

佐藤琢磨(8位)
佐藤琢磨 「悔しい結果ですね。私たちは予選でスピードを発揮し、3番グリッドからレースをクリーンにスタートさせました。序盤戦はそのポジションをキープすることもできていました。前を走る2台のペースが少し速く、スタート直後のイエローでブラックタイヤに交換した人たちが速かったこともあって、1回目のピットストップを早目に行う作戦に出ました。そのため、レース終盤に給油のためのピットストップをもう一度行う必要が生じ、上位フィニッシュをあきらめざるを得ませんでした。今日のデータからマシンを作り直し、明日は今日よりも力強いレースをしたいです」

決勝リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
115グレアム・レイホールHonda701:35'48.7028
29スコット・ディクソンHonda70+6.1474
35ジェームズ・ヒンチクリフHonda70+9.1688
42J.ニューガーデンシボレー70+10.0930
598アレクサンダー・ロッシHonda70+25.5556
67ミハイル・アレシンHonda70+31.3644
73H.カストロネベスシボレー70+33.1052
826佐藤琢磨Honda70+47.4696
919エド・ジョーンズHonda70+53.6531
1020S.ピゴットシボレー70+54.0726
118マックス・チルトンHonda70+55.2547
1227マルコ・アンドレッティHonda70+58.3402
1328ライアン・ハンターレイHonda70+59.1348
 
1510トニー・カナーンHonda70+1'01.9596
1918エステバン・グティエレスHonda69+1Lap
2016オリオール・セルビアHonda69+1Lap
2183チャーリー・キンボールHonda69+1Lap

ポイントランキング

ドライバー

順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
19スコット・ディクソンHonda275
23H.カストロネベスシボレー273
326佐藤琢磨Honda258
41S.パジェノーシボレー248
598アレクサンダー・ロッシHonda220
62J.ニューガーデンシボレー218
719エド・ジョーンズHonda207
85ジェームズ・ヒンチクリフHonda206
910トニー・カナーンHonda203
1012W.パワーシボレー198
1115グレアム・レイホールHonda198
128マックス・チルトンHonda189
1328ライアン・ハンターレイHonda169
1427マルコ・アンドレッティHonda165
157ミハイル・アレシンHonda163
 
1818セバスチャン・ブルデーHonda136
2083チャーリー・キンボールHonda108
2616オリオール・セルビアHonda50
2829フェルナンド・アロンソHonda47
3063ピッパ・マンHonda32
3177ジェイ・ハワードHonda24
3618ジェームス・デイビソンHonda21
3750ジャック・ハーヴェイHonda17
4118エステバン・グティエレスHonda11

ランキング詳細

フォトギャラリー

スコット・ディクソン(左)、グレアム・レイホール(中央)、ジェームズ・ヒンチクリフ(右)

グレアム・レイホール

佐藤琢磨

佐藤琢磨

佐藤琢磨

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