Honda V6ツインターボエンジンが年間6勝
シモン・パジェノーが総合5位、佐藤琢磨は18位で終える
Honda V6ツインターボエンジンのデビューイヤーとなった2014年、Hondaエンジン勢は年間6勝を挙げ、うち2勝したシモン・パジェノー(Schmidt Peterson Motorsports)が年間ランキングで5位、3勝のライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)が6位となりました。また、佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は2度のポールポジション(PP)を獲得するなど速さをみせ、サーキットを沸かせました。
インディカー・シリーズでは、14年からツインターボエンジンの使用が義務化。シングルターボとツインターボのどちらを使用することも可能だった13年は、マニュファクチャラーによって、エンジンのタイプが異なっていましたが、統一された14年シーズンは、13年からツインターボに移行していたライバル勢にとっては熟成の年であり、Hondaにとっては挑戦の年となりました。
開幕戦のセント・ピーターズバーグでは、参戦5年目の佐藤が存在感を示します。佐藤は3段階ある予選のすべてでトップタイムをマークし、シーズン最初のPPを獲得。決勝では、3番手スタートのハンターレイが2位に入り、佐藤は7位でフィニッシュしました。
Honda勢の初優勝となったのは、第3戦アラバマでした。開幕戦と同じく、3番手スタートとなったハンターレイは、16周目にトップに立つと、そのままチェッカー。また2位には、チームメートのマルコ・アンドレッティが入り、Hondaエンジンが1-2フィニッシュを果たしました。
続く第4戦のグランプリ・オブ・インディアナポリスを、シモン・パジェノー(Schmidt Peterson Motorsports)が制したことで、Hondaの3連勝を目標に迎えた第5戦は、シリーズで最重要視されるインディ500でした。ツインターボエンジンの開発にあたっては、このインディ500で最もパフォーマンスが発揮できることを目指したHonda。そしてそれは、最初の年で早くも実現しました。決勝は、19番手スタートのハンターレイが、最初の10周でトップ10まで浮上。前半のうちにトップ集団に加わると、終盤にはライバルを退け、伝統あるレースでの勝利をHondaにもたらしました。
その後もHonda勢は、第9戦でルーキーのカルロス・ウエルタス(Dale Coyne Racing)が初優勝に輝き、同一ウイークに行われた第10戦では、パジェノーがシーズン2勝目を挙げるなど躍動。第12戦ではハンターレイがHonda勢最多となるシーズン3度目の勝利を手にしました。また、総合8位のカルロス・ムニョスは、フル参戦1年目のドライバーが対象となる、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得しました。