Valencia Valencia
  QatarGP
  FP1 FP2 FP3 QP Race Standing
ダニ・ペドロサ 2nd 9th 2nd 2nd 5th 4th
アンドレア・ドヴィツィオーゾ 9th 6th 4th 8th 3rd 3rd
ケーシー・ストーナー 1st 8th 1st 1st 1st 1st
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最終戦バレンシアGP決勝は、小雨が断続的に降り続く中で行われ、今季12回目のPPから好スタートを切ったケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)が、今季10勝目を達成しました。第16戦オーストラリアGPですでにタイトルを決めているストーナーは、フリー、予選、決勝とプレッシャーから解放された走りを披露。全セッションを制し、決勝でもライバルを圧倒する走りを見せました。

レース終盤は、小雨からやや大粒の雨になり、非常に難しいコンディションとなりました。そのため、ストーナーは一時10秒近くまでリードを広げていましたが、ライバルの走りを見るためにペースを落とし、さらにミスをしたこともあってベン・スピーズ(ヤマハ)に先行を許しますが、最終ラップに逆転、スタンドの観客を沸かせました。

今年は12回のPPと10勝を達成。12回のPPは、Hondaで5回のタイトルを獲得したミック・ドゥーハンが持つシーズン最多PP記録に並び、今大会で達成した16回の表彰台も、シーズン最多表彰台タイ記録となりました。今年は開幕戦で優勝したのを皮切りに、着々と勝ち星を重ね、ホームGPとなった第16戦オーストラリアGPでチャンピオンを決定。今大会では、圧倒的なリードから2位に落ちたときに、「シーズン最終戦だったので、リスクを負うとしたら今日のレースしかない」と、最終ラップに猛追撃。Honda RC212Vとストーナーの速さをたっぷりと見せつけることになりました。

その後方では、スピーズとアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)、そしてダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)の3台による、し烈な2位争いが繰り広げられ、スピーズが2位、ドヴィツィオーゾが3位でフィニッシュしました。この2人とバトルを繰り広げたペドロサは、雨が強くなったためにペースを落とし5位でフィニッシュしました。

3位でチェッカーを受けたドヴィツィオーゾは、総合ポイントでも3位をキープ。Repsol Honda Teamでの最後のレースを7回目の表彰台で飾りました。雨の中で慎重な走りに徹し、5位でフィニッシュしたペドロサは総合4位。シーズン中盤でのケガの影響でタイトル争いからは脱落しましたが、今季3勝を挙げる活躍で、来季はストーナーとのタイトル争いが期待されます。

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ケーシー・ストーナー(MotoGP 1位/ランキング1位)
「今日は心臓が口から飛び出しそうなシーンが何度もありました。雨が強くなってきて、どのくらいプッシュしていいのかまったくわからなくなったので、完走するためにも速度を落としました。もし誰かが追い越してきたら、その人についていこう考えたのです。そうしたら、バックストレートで1速ではなくニュートラルにしてしまうミスをし、ベンに抜かれました。彼についていこうとしたのですが、彼は僕より速く、このコンディションでもいい走りをしていました。最終ラップ、コース前半で彼に差をつけられていましたが、後半では僕の方が速いことはわかっていました。シーズン中はリスクを負うことができませんでしたが、今回はリスクのある走りをしてもいいかなと思いました。最終コーナーの出口では僕の方がいいラインで走っていることがわかっていたので、フィニッシュラインの手前で抜くことができました。これまで何度かこのような抜かれ方をしたことがありますが、抜いたことは初めてです。ベンには申し訳ないと思っています。彼はすばらしいレースをしました。また、今年、一生懸命仕事をしてくれたチームに感謝したいです」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 3位/ランキング3位)
「チャンピオンシップで3位になれてとてもうれしいです。1年間、一生懸命やってきた結果だと思います。ここに来るまでは、ダニの前でフィニッシュできるチャンスは少ないと思っていました。それは、彼がこのサーキットでいつも速かったからです。実際に、今回も彼は僕より速く走りました。だから彼に勝つためにどうすればいいかを考え、フロントタイヤにソフトを入れることにしました。このタイヤでは、30周プッシュするのは無理だとわかっていましたが、少しでも彼を抑えたかったのです。彼が僕を追い越すたびに、すぐに彼を抜き返しました。いいバトルでした。残り7、8周で雨が降り始め、もっと強くプッシュすれば勝てるかもしれないと思いました。なぜなら、僕はこのようなコンディションが得意だからです。とはいえ、チャンピオンシップで3位になることはとても重要だったので、これ以上リスクは負わないように決めました。3年間過ごしたチームに感謝したいです。Hondaでのキャリアを、MotoGPのベストリザルトである総合3位で終えられてうれしいです。最終ラップではマルコのことを想いました。いつも苦手だったサーキットでいいレースができたのは、マルコがこの難しいレースを助けてくれたのだと思いました。Ciao Marco」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 5位/ランキング4位)
「楽なレースではなく、最後までベストを尽くしました。しかし、マシンの感触があまりよくなくてうまく走れませんでした。とくに終盤は、コース上がだいぶ濡れて、オーストラリアGPの時のようにとても苦労しました。これは今後の自分のライディングの課題だと思います。アンドレアとは、いいバトルができました。最後の数周ではカル・クラッチロー(ヤマハ)に抜かれて順位を落としましたが、それ以上は何もできませんでした。アンドレアと僕はソフトタイヤを選んでいたので、終盤はハードのフロントタイヤを選んでいたベンやカルよりも大変だったのかもしれません。でも言い訳はしたくありません。いまは、来年と火曜日のテストのことを考えたいです。厳しいシーズンだったけれど、2012年に向けてスタートを切りたいです」

中本修平|HRC代表
「今日は難しいコンディションでしたが、ケーシーがすばらしい走りをしてくれました。最終ラップに入ったときは、ちょっと抜き返すのは無理かなと思いましたが、最終コーナーからの加速で勝っていたし、優勝することができました。今日は何度も転びそうになったらしく、終盤はペースを抑えて走っていたようです。とにかく、最終戦を優勝で飾れてうれしいです。ダニは、終盤の路面コンディションにナーバスになってペースを上げられませんでした。ダニと総合3位争いをしていたアンドレアが、総合3位でシーズンを終えました。1年を振り返ると、個人、コンストラクター、チームと3冠を獲得できたことはよかったのですが、マルコが亡くなるという悲しいことがあり、100%はよろこべません。しかし、考えたり悩んだりしているとマルコはよろこばないと思いますし、明日からは、2012年に向けてスタートを切りたいと思います。1年間、声援を送っていただき、ありがとうございました」

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2011.11.06
Dramatic GP in Valencia as Stoner wins on the line and Dovizioso seals third in the Championship World Champion Casey Stoner could not have finished the season any better, after winning the final race of the season in Valencia in spectacular fashion in a race to the line with Ben Spies. With this podium, Casey celebrates his 16th podium finish of the year, equaling the record for most podiums in a single season in the premier class, previously achieved by Valentino Rossi and Jorge Lorenzo.

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