2011年9月4日(日)
決勝
会場:ミサノ・サーキット
天候:曇りときどき晴れ
気温:28℃
コースコンディション:ドライ
観客:5万3140人(3日間:8万2530人)
FP1 | FP2 | FP3 | QP | Race | Standing | |
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ダニ・ペドロサ | 3rd | 3rd | 2nd | 3rd | 2nd | 4th |
アンドレア・ドヴィツィオーゾ | 4th | 6th | 6th | 6th | 5th | 3rd |
ケーシー・ストーナー | 1st | 2nd | 1st | 1st | 3rd | 1st |
サンマリノGP決勝は、フロントローから好スタートを切ったケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)とダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が優勝争いに加わり、終盤、ストーナーをかわしたペドロサが2位でフィニッシュしました。中盤までホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)と一騎打ちの首位争いを繰り広げたストーナーは、ペースを落とし、最終的に3位でフィニッシュ。4戦連続優勝は果たせませんでしたが、総合首位をがっちりとキープ。タイトル獲得に向けて、また一歩前進しました。
2戦連続2位で、今季7回目の表彰台に立ったペドロサは、決勝に向けて行ったサスペンションのセッティング変更がうまくいかず、スタート前に降った小雨の影響もあり、想定したラップタイムを刻めませんでした。そのため、中盤までは、ロレンソとストーナーの2人から、じりじりと遅れる苦しい展開となりましたが、終盤ペースが落ちたストーナーをかわすことに成功。2位でフィニッシュしました。これで、総合4位は変わらないものの、チームメートのアンドレア・ドヴィツィオーゾとの差を35点としました。
今季8回目のPPから今季8勝目を狙ったストーナーは、万全の態勢でロレンソを追撃しましたが、連戦の疲れが出て、中盤からペースを落としました。マシンの状態もタイヤもよかったというストーナー。後半は身体が言う事を聞かず、じりじりとペースを落とす苦しいレース展開となりました。これで優勝したロレンソとの差は35点とやや縮まりましたが、表彰台に立ったことで、念願のタイトル獲得に向けて一歩前進しました。
ストーナーは、第7戦オランダGPの転倒で首を痛め、シーズン中盤戦はトレーニング不足の状態が続いています。そのため、インディアナポリスGPからの連戦と、大陸移動というハードな日程が、ストーナーを苦しめることになりました。この日の最高気温は28℃とそれほど高くはありませんでしたが、湿度が高いことから選手たちにはつらいレースとなっていました。次戦のアラゴンGPは昨年優勝している大会。一週間のインターバルで体力を回復させて、万全の体調でアラゴンGPに挑みます。
その後方では、ドヴィツィオーゾとマルコ・シモンチェリ(Team Sun Carlo Honda Gresini)、そしてベン・スピーズ(ヤマハ)の3選手がし烈な戦いを繰り広げました。ドヴィツィオーゾとシモンチェリにとっては、地元ファンの声援の中で負けられないレース。2列目からスタートした3選手の壮絶なバトルは、ミサノに集まった観客を興奮させました。最終ラップまで続いたバトルを制したのはシモンチェリ。僅差でドヴィツィオーゾ、そして、スピーズと続きました。
ダニ・ペドロサ(MotoGP 2位)
「残念なレースでした。正直、マシンはプラクティスの時ほどいい感触ではありませんでした。サスペンションを調整して少しよくしようとしましたが、逆効果でした。こういうことは時々あります。1周目から、ホルヘとケーシーについていくことは無理だと分かりました。フロントが切れ込み、リアがスライドしていました。しかし、レース後半はよかったです。ホルヘは完ぺきなレースをしていました。でも、周回するごとにラップタイムを上げることができて、ケーシーに追いつくことができました。そして、彼をオーバーテイクして自分のリズムをキープし、2週連続2位フィニッシュすることができました。今日はラッキーでした。昨日より気温が低かったですからね。そして雨も降りませんでした。2週連続で大変なレースになりました。今回のレースは特に大変だったかもしれません。たくさんのハードブレーキングエリアがあり、とても暑かったです。また、インディアナポリスの後なので、時差ボケと疲れをとるのが大変でした。アラゴンへ向けて少し休んで、強くなれることを願っています」
ケーシー・ストーナー(MotoGP 3位)
「スタート直前に雨が降ったので、レース序盤は慎重に走りました。濡れているところもなく、大丈夫と分かってからは、ホルヘの後ろで快適に走っていました。プッシュする必要性は全く感じませんでした。しかし、突然疲労が襲ってきて、ブレーキングポイントと切り替えが難しくなりました。タイヤに問題はありませんでした。マシンにも問題はありませんでした。チームはすばらしい仕事をしてくれましたし、すばらしいパッケージを準備してくれました。ただ疲れてしまったのです。ブルノとインディアナポリスでは、いつもよりがんばり、これにアッセンでの首のケガの影響が加わりました。2連戦だったので、十分に体力を回復することができませんでした。トレーニングも十分ではないので、その影響がついに出てきてしまいました。レースの後半は、ただただ、疲れていました。表彰台に上がることができて本当にうれしいです。ホルヘはすばらしいレースをしました。アラゴンまでには完全に回復していたいです」
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 5位)
「大変なレースでした。スタートからフィニッシュまで、アグレッシブに走らなければなりませんでした。今日は燃費の問題があったので、パワーを抑えなければなりませんでした。この問題はレースウイークでずっと抱えていました。でもウオームアップのあと、さらにパワーを抑えなければいけなくなりました。今年は燃費の問題はなかったのですが、アクセレーションではシモンチェリの方がよかったようです。これはライディングスタイルや電子制御も関係します。今回はパワーを絞らなければならず、表彰台争いは不可能だと思いました。今シーズン初めてマルコに負けましたが、マルコにおめでとうと言いたいです。いいバトルでしたが、目標はロレンソに対してポイントを獲得することでした。まだチャンピオンシップは3位なので、引き続きがんばりたいです」
中本修平|HRCチーム代表
「予想通り、厳しいレースになりました。スタート直前に小雨が降って、路面のグリップが多少変化したようです。この雨の影響で、全員のタイムが落ちました。そういう状況の中で、セットアップが決まっていたロレンソの落ち幅が我々よりも少なかったようです。ケーシーは、オランダGPの転倒で首を痛めた影響で、中盤戦はトレーニングが不足しています。そのためにこの2連戦は体力的にきつく、中盤から疲れてしまったようでした。ダニは、得意のロケットスタートが決められず、いつもの勝ち方ができませんでした。路面コンディションが多少変化したことも、ペースが落ちた要因でした。今回は2位から5位までHonda勢でしたが、優勝できなかったのが残念です。次戦のアラゴンでは、再び優勝を目指したいです」
2011.09.04
Eleventh Double Podium of the Season for Repsol Honda
The Repsol Honda Team scored their eleventh double podium of the 2011 MotoGP Season this afternoon ...