2011年5月15日(日)
決勝
会場:ル・マン・サーキット
天候:晴れ/曇り
気温:17℃
コースコンディション:ドライ
観客:8万8400人(3日間/17万6200人)
FP1 | FP2 | FP3 | QP | Race | Standing | |
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ダニ・ペドロサ | 2nd | 3rd | 4th | 4th | RT | 3rd |
アンドレア・ドヴィツィオーゾ | 3rd | 6th | 3rd | 3rd | 2nd | 4th |
ケーシー・ストーナー | 1st | 1st | 1st | 1st | 1st | 2nd |
第4戦フランスGP決勝は、今季3回目のPPを獲得したケーシー・ストーナー (Repsol Honda Team)が、決勝でも好走を見せて今季2勝目を達成した。2位にはチームメートのアンドレア・ドヴィツィオーゾが今季初表彰台を獲得。Repsol Honda Teamが今季初の1-2フィニッシュを達成した。予選4番手から好スタートを切って、ストーナーとトップグループを形成したダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、中盤、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)と接触してリタイアに終わった。
今季2勝目を達成したストーナーは、フリー走行、予選の走りを見事に再現。オープニングラップこそペドロサに首位を奪われたが、2周目に首位に浮上すると、中盤までペドロサを従えてトップグループを形成した。後半に入るとペドロサのペースが鈍ったこともあり、ストーナーが独走。最終的に2位のドヴィツィオーゾに14秒の大差をつける圧勝だった。この優勝でストーナーは、総合首位で今大会4位のホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)に12点差の総合2位に浮上した。
今季初のフロントロー3番手から好スタートを切ったドヴィツィオーゾは、今季初表彰台となる2位でフィニッシュした。オープニングラップは、ペドロサ、ストーナーに続いて3番手。その後、シモンチェリとロレンソにかわされ、ポジションを落とした。前にはロレンソ、後ろにはバレンティーノ・ロッシ(ドゥカティ)。ドヴィツィオーゾは、この2人とし烈な4位争いを繰り広げた。
しかし、後半になるとペドロサがシモンチェリと接触して転倒リタイア。そのシモンチェリも、ペドロサとの接触事故でライドスルーのペナルティとなりポジションを落とした。そのため、ドヴィツィオーゾ、ロッシ、ロレンソの戦いは2位争いに発展。終盤、ドヴィツィオーゾはロレンソを突き放し、最終ラップまでバトルを繰り広げたロッシも抑えて、2位表彰台に立った。
予選4番手から好スタートを切ってストーナーとトップグループを形成。表彰台入り確実な走りを見せていたペドロサは、シモンチェリとコーナーの入り口で接触し、惜しくも転倒リタイアに終わった。この転倒で右鎖骨を骨折し、次戦以降の戦いに影響を残すことになった。総合ポイントでも総合2位から3位にダウンした。
ケーシー・ストーナー(MotoGP 優勝)
「今大会はすべてが順調だった。ポルトガルのテストからマシンはほとんど同じ状態で、決勝に向けて少しだけ調整をした。今日は自信を持ってレースに挑んだ。序盤はダニがとても速かった。そしてダニをパスするのが難しかった。彼をオーバーテイクした時は、すぐに引き離せると思ったけれど、彼は僕のタイムに合わせて数周ついてきた。だから、引き続きプッシュした。そうして彼との間にギャップをつくることに成功した。それからは、自分のペースで走ることができた。アベレージもよかったし、優勝することができた。チームと一生懸命仕事をしてくれたすべての人に感謝したい。ダニに起きたことは、とても残念だった。彼と自分の思いは同じだ。彼が早くよくなることを願っている。彼はチャンピオンシップ獲得に向けてとても強いライバルだ」
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 2位)
「シーズン序盤、思うような結果を残せなかったので、今日の2位は本当にうれしい。チャンピオンシップを考えれば、とても重要なリザルトだった。今回は、初日からチームがとてもいい仕事をしてくれた。表彰台争いをする自信はあったが、こうして2位になれるとは思ってもいなかった。バレンティーノとすばらしいバトルをした。彼を負かすことができてとても気分がいい。厳しいバトルをしたあとの表彰台は本当に楽しい。今日はブレーキングがよかったので、彼をオーバーテイクしたあとは100%プッシュした。特に10コーナーと11コーナーは彼の方が速かったので、全力を尽くした。今日はロレンソのオーバーテイクで僕は少しペースを落としたけれど、その差を取り戻すようにプッシュした。これからは、最初からトップグループについていけるようにしたい。今日のダニは本当に不運だった。彼が早くよくなることを願っている」
ダニ・ペドロサ(MotoGP リタイア)
「いいレースをしていた。目標は表彰台に立つことだった。それに向けて着実に周回を重ねていた。でも全く意味がなくなってしまった。シモンチェリが僕をオーバーテイク。その後、僕が抜き返した。接触したコーナーのブレーキングでは、いいラインを走っていたら、彼が僕の前に、ブレーキをリリースしながら入ってきた。どうすることもできなかった。僕は鎖骨を骨折して、彼はライドスルーペナルティーとなった。再び最悪なことになった。左肩の手術の悪夢から立ち直ったばかりなのに、またケガをした。本当についてない」
中本修平|HRCチーム代表
「予選と同様に、今日は1位から4位まで独占できるチャンスだった。少なくとも、表彰台独占は果たせたと思う。2位を走っていたダニと、そのダニを抜こうとしたマルコの接触事故で、ダニは転倒リタイア。マルコもライドスルーのペナルティで順位を落とした。これで、1位から4位も表彰台独占もできなかった。とても残念だ。しかし、ケーシーが優勝できたことは素直にうれしい。2位にドヴィツィオーゾも入れたし、Repsol Honda Teamとしては1-2フィニッシュすることができた。その他のことを考えれば、実に残念な結果だが、クルマがよくなっていることを実感できるレースだった。ダニは右鎖骨を骨折した。次戦まで2週間のインターバルはあるので、とりあえず手術をして、その結果を待つことになる。まだまだ先は長いし、ケガをしたダニには、あきらめずにがんばってもらいたい」
2010.05.15
Stoner and Dovizioso complete fantastic Repsol Honda 1-2, but despair for Pedrosa
The Repsol Honda team has experienced the best and worst sides of racing in the Grand Prix of France.