Monthly コラム

2020.9.11
Vol.30
これって違反?道路交通法グレーゾーンのモヤモヤを解消
道路交通法には、意外と知られていない規則や「グレーゾーン」も多いもの。ここでしっかりと確認しておきましょう。

例年9月に実施される「秋の全国交通安全運動」。日頃の自分の運転について見直すいい機会です。道路交通法には、意外と知られていない規則や「グレーゾーン」も多いもの。ここでしっかりと確認しておきましょう。


最初に取り上げたいのが、道路交通法の中でも見落としがちな高速道路関連のルール。ガス欠など、事前の点検によって防げるトラブルが起きた場合、「高速自動車国道等運転者遵守事項違反」の対象になります。高速道路に乗る前には、ぜひとも安全点検をお忘れなく。


普段何気なくしている行為が違反になることも。とっさのブレーキ操作ができない恐れのあるサンダルやヒールの高い靴などでの運転はブラックに近いグレー。また、片手運転やわき見運転も同様に、周りに危害を及ぼしかねないと判断された場合は「安全運転義務違反」になります。

近年、事故の原因となるケースが急増しているのが、運転中のスマホ使用やカーナビの注視といった「ながら運転」です。2019年に厳罰化され、違反点数や反則金は3倍になりました。

そのほか、ドライバーのマナーとして覚えておきたいのが「泥はね運転違反」。ぬかるみや水たまりを通過するときは徐行するなどの配慮が必要です。また、誤解が多いのがヘッドライトの使い方。夜間の運転では、基本的にハイビームを使用し、他の車両の後ろを走行する場合やすれ違う際にはロービームに切り替えます。場所と状況に合わせて臨機応変に対応しましょう。


近年、事故の原因となるケースが急増しているのが、運転中のスマホ使用やカーナビの注視といった「ながら運転」です。2019年に厳罰化され、違反点数や反則金は3倍になりました。ただし、グレーゾーンを生んでいるのが、「注視」の具体的な基準が設けられていないという点。決められた秒数などはなく、たとえわずかな時間であっても、警察官が「危険」と判断した場合には違反となります。最近社会問題となった「あおり運転(妨害運転)」も、2020年に罰則が強化されました。他の車両の通行を妨げる車間距離不保持や、急な割り込み、不要な急ブレーキなどが取り締まりの対象に。著しく危険な行為は、事故を起こさなくても免許取り消しの事由となります。

安全のために欠かせないシートベルトは、怪我や妊娠中などで難しい場合を除いて、全席で着用が義務づけられています。

安全のために欠かせないシートベルトは、怪我や妊娠中などで難しい場合を除いて、全席で着用が義務づけられています。体が投げ飛ばされるといった悲惨な事故を防ぐために、後部座席でも着用することを徹底しましょう。また、6歳未満の子どもを乗車させる場合は、チャイルドシートを使用する義務があります。ただし、身長が140cm未満の子どもには年齢にかかわらずチャイルドシートを使用するのが安全です。


運転のキャリアを重ねると、ついなおざりにしがちな交通規則やマナー。安全で快適なカーライフのために、今一度見直してみてはいかがでしょうか。