ROUND09
オーストリア
レッドブル・リンク
2017.07.07(金)
「いい流れに乗れている」
オーストリアでの初日は、McLaren-Hondaにとって実りの多い一日となりました。今回、Hondaは「スペック3」と呼ばれるアップグレード版のパワーユニット(PU)を投入。両ドライバーは新型PUについて理解を深めるとともに、スピルバーグ・サーキットの緩やかなコーナーに合わせてマシンの調整を行いました。
セットアップについては両ドライバーともまだ改善の余地があると言えます。フェルナンド・アロンソは2回コースオフし、セッションの途中でフロアパネルが縁石と接触したものの、午後には8番手のタイムをマークしました。
一方、ストフェル・バンドーンは、今シーズンでベストに匹敵する初日のフリー走行を問題なく終了し、FP2でのアロンソとのタイム差はわずか0.127秒でした。ここはコースが短いため、各ドライバーのラップタイムは非常に拮抗しています。
午後のFP2では、7番手から17番手までのタイム差は1秒未満となっており、明日の午後の予選は、接戦になることが予想されます。
FP1 | 1分07.510秒(トップとの差 +1.535秒) | 28周 | 9番手 |
FP2 | 1分06.732秒(トップとの差 +1.249秒) | 27周 | 8番手 |
「今日はどのドライバーも限界を探っていたので、コースオフするマシンを多く見かけました。ただ、明日はみんな落ち着いた走りになるでしょう。
今日はそれほど悪くありませんでした。両セッションで少し走行時間を失ったものの、最終的には走行プログラムをすべて消化することができました。午後のセッションでは、縁石にぶつかってフロアに少し傷ができたので、フロアを交換しなければなりませんでした。
それでも、我々は価値ある情報を収集することができました。これからデータを詳しく見ながら、今日のテスト結果、および明日に向けてなにができるのかを確認します。
今日は、0.2~0.3秒のタイム差で拮抗するドライバーが7、8人いました。我々がこの集団の中で上位または下位につけるのかは、明日明らかになると思います。
最後に、土日は不安定な天気になるようです。チャンピオンシップ争いをしていない限り、予期せぬ雨は常にうれしいものです。雨が降ることでどう転ぶのかは分かりませんが、失うものがあまりないときは、大抵、有利に働くものだと思っています」
FP1 | 1分07.283秒(トップとの差 +1.308秒) | 31周 | 7番手 |
FP2 | 1分06.859秒(トップとの差 +1.376秒) | 37周 | 12番手 |
「今日はチームにとって、なかなかいい一日でした。ただ、我々は非常に拮抗した中団で戦っており、午後のFP2では、1秒差のマシンが10台ほどいたと思います。ですから、明日の予選でいい結果を出すには、細かい部分をいかにうまく進めるかにかかっています。
ここは非常に短いコースなので、たった0.02秒差でもグリッドポジションが大きく変わります。すべてをまとめ上げ、セットアップにさらに磨きをかけることに集中し、明日に向けてマシンの実力をすべて出しきれるようにしたいと思います」
エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「ここオーストリアでの初日は、かなり収穫の多い一日でした。今回はHondaがスペック3というアップグレード版のPUを両マシン用に持ち込みましたが、パフォーマンス面で比較的有効な進化を遂げられたようです。
フェルナンド、ストフェルともにマシンのセットアップがまだ不十分だと感じている状態ですが、今日のラップタイムを見る限り我々は比較的競争力があるように思えます。
明日の予選に向けて最適なセットアップにするには、今夜しなければならない仕事がまだかなり残っています。ただ、ここオーストリアでチームがいい流れに乗れていることはポジティブに捉えています」
長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「先日のアゼルバイジャン初日でのフェルナンドの走行の中でポジティブな結果を得られていたスペック3のPUを、ここオーストリアでは2台のマシンに搭載しています。
まずはPUに大きなトラブルなく初日を終えられたことはよかったと思っています。セッションの中では、両ドライバーともにコンスタントにペースを刻み、まずまずの速さを見せてくれましたし、我々のパフォーマンス向上について一定の前進を確認できたと思っています。
今日の結果だけで我々の現在の競争力を判断することは難しいですが、それでも今週末にポイントを獲得するチャンスは十分にあると考えています。
もちろん、気温が高く天気も不安定など、不確定な要素はいくつかありますが、まずは明日の予選で2台揃ってのQ3進出を図るべく、チーム一丸となり万全の準備を進めます」
順位 | No. | ドライバー | チーム | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'05.975 |
2 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | +0.190 |
3 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Mercedes | +0.370 |
4 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | +0.449 |
5 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | +0.645 |
6 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | +0.873 |
7 | 2 | ストフェル・バンドーン | McLaren-Honda | +1.308 |
8 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | +1.462 |
9 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | +1.535 |
10 | 31 | エステバン・オコン | Force India | +1.536 |
11 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | +1.575 |
12 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Haas | +1.619 |
13 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | +1.658 |
14 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | +1.674 |
15 | 18 | ランス・ストロール | Williams | +2.066 |
16 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | +2.099 |
17 | 46 | セルゲイ・シロトキン | Renault | +2.611 |
18 | 34 | アルフォンソ・セリス | Force India | +3.305 |
19 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Sauber | +3.348 |
20 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | +4.878 |
順位 | No. | ドライバー | チーム | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'05.483 |
2 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | +0.147 |
3 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Mercedes | +0.216 |
4 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | +0.349 |
5 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | +0.390 |
6 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | +0.661 |
7 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Haas | +1.108 |
8 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | +1.249 |
9 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Renault | +1.252 |
10 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | +1.280 |
11 | 31 | エステバン・オコン | Force India | +1.366 |
12 | 2 | ストフェル・バンドーン | McLaren-Honda | +1.376 |
13 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | +1.423 |
14 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | +1.582 |
15 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | +1.617 |
16 | 18 | ランス・ストロール | Williams | +1.985 |
17 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | +2.026 |
18 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | +2.140 |
19 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Sauber | +3.299 |
20 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | +3.387 |