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May 24 2015, RACE Formula 1 Grand Prix De Monaco 2015
モナコGP
2015年5月24日(日)・決勝 会場:モンテカルロ市街地コース 全長:3.337km
McLaren-Hondaは、今日ここモナコで今季初となるポイントを獲得しました。
10番グリッドからスタートしたジェンソン・バトンは、いつもどおり落ち着きのある走りを披露して8位入賞を果たし、チームに4ポイントをもたらしました。実際、バトンは午後のレース中にトップ10圏外に出ることは一度もありませんでした。Lotusのパストール・マルドナド選手のマシンにブレーキの不具合が発生したところで同ドライバーをかわし、その後、ピットで出遅れたマックス・フェルスタッペン選手(Toro Rosso)を追い抜くことに成功しました。
レース終盤にセーフティカーが導入されたことで、セルジオ・ペレス選手(Force India)を捉えるチャンスが生まれたものの、タイヤを適温まで上げることができなかったため、ポジション争いをするまでには至りませんでした。
一方、フェルナンド・アロンソは良い形でレース開始を迎え、力強いスタートによって13番手から11番手までポジションを上げましたが、1周目にミラボーに差しかかったところでニコ・ヒュルケンベルグ選手(Force India)と接触し、それが原因で5秒間のペナルティを科せられました(ピットストップの際にペナルティを実施)。アロンソは他のどのドライバーよりも先にプライムタイヤを装着し、レース序盤は良いペースで走っていましたが、41周目に原因不明のオーバーヒートによってリタイアとなってしまいました。
順位 | ドライバー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|
1 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 1:49'18.420 |
2 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | +4.486 |
3 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | +6.053 |
4 | ダニール・クビアト | Red Bull | +11.965 |
5 | ダニエル・リカルド | Red Bull | +13.608 |
6 | キミ・ライコネン | Ferrari | +14.345 |
7 | セルジオ・ペレス | Force India | +15.013 |
8 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | +16.063 |
9 | フェリペ・ナスル | Sauber | +23.626 |
10 | カルロス・サインツ Jr. | Toro Rosso | +25.056 |
11 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | +26.232 |
12 | ロマン・グロージャン | Lotus | +28.415 |
13 | マーカス・エリクソン | Sauber | +31.159 |
14 | バルテッリ・ボッタス | Williams | +45.789 |
15 | フェリペ・マッサ | Williams | +1Lap |
16 | ロベルト・メリ | Marussia | +2Laps |
17 | ウィル・スティーブンス | Marussia | +2Laps |
RT | マックス・フェルスタッペン | Toro Rosso | DNF |
RT | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | DNF |
RT | パストール・マルドナド | Lotus | DNF |
ドライバー
順位 | ドライバー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 126 |
2 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 116 |
3 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 98 |
4 | キミ・ライコネン | Ferrari | 60 |
5 | バルテッリ・ボッタス | Williams | 42 |
6 | フェリペ・マッサ | Williams | 39 |
7 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 35 |
8 | ダニール・クビアト | Red Bull | 17 |
9 | フェリペ・ナスル | Sauber | 16 |
10 | ロマン・グロージャン | Lotus | 16 |
11 | セルジオ・ペレス | Force India | 11 |
12 | カルロス・サインツ Jr. | Toro Rosso | 9 |
13 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | 6 |
14 | マックス・フェルスタッペン | Toro Rosso | 6 |
15 | マーカス・エリクソン | Sauber | 5 |
16 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | 4 |
17 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 0 |
18 | ロベルト・メリ | Marussia | 0 |
19 | ウィル・スティーブンス | Marussia | 0 |
20 | パストール・マルドナド | Lotus | 0 |
コンストラクター
順位 | コンストラクター | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | Mercedes | 242 |
2 | Ferrari | 158 |
3 | Williams | 81 |
4 | Red Bull | 52 |
5 | Sauber | 21 |
6 | Force India | 17 |
7 | Lotus | 16 |
8 | Toro Rosso | 15 |
9 | McLaren | 4 |
10 | Marussia | 0 |
ジェンソン・バトン
MP4-30-01
スタート:10番手
レース結果:8位
ファステストラップ:1分19.490秒 76周目(トップとの差 +1.427秒、9番手)
ピットストップ:2回:(オプション→プライム→オプション)
35周目(ピットストップ時間 3.56秒)および64周目(ピットストップ時間 3.00秒)
「今日は我々にとってポジティブな一日となりました。今日は1ポイント獲得することを目標にしていましたが、結果的に4ポイントを挙げることに成功しました。私にとって8位入賞は予想以上の結果でした。
スタートでニコ・ヒュルケンベルグ選手にポジションを明け渡してしまいましたが、1周目の3コーナーで同選手を外側から追い抜き、元のポジションを取り戻しました。この争いは楽しかったです。その後、パストール・マルドナド選手をかわしてからの私のレースは、基本的に予選で見せた良いラップを何周にもわたって重ねていくことであり、とにかく全速力で走り切りました。
体力的にはかなり大変だったものの、心から楽しむことができました。
今日の結果はチームにとって本当に良かったと思います。このポジションにたどり着くまでに懸命な努力を重ねてきた、チーム全員に対する報いになるでしょう。まだやるべきことはありますが、これは我々にとって非常にポジティブな一歩です」
フェルナンド・アロンソ
MP4-30-03
スタート:13番手
レース結果:リタイア(マシンのオーバーヒートのため)
ファステストラップ:1分20.459秒 36周目(トップとの差 +2.396秒、16番手)
ピットストップ:1回:プライム→オプション
32周目(ピットストップ時間 3.10秒+5秒間のペナルティ)
「まず、(ヒュルケンベルグ選手との接触については)私がペナルティを受ける必要があったとは思っていません。あの瞬間、他に何ができたのかが分かりません。
ただ、一番残念だったのは、今日のレースを完走できなかったことです。私がマシンを止めることになった1つ前の周回でギアアップの際に違和感があり、その後、1コーナーではブレーキが効かなくなり、ニュートラルの状態になり、ギアを入れることができなくなりました。
今日は両マシンが揃って今季初の入賞を果たす可能性があっただけに、フラストレーションがたまる一日でした。我々はマシンを引き続き改善し、こういった問題が再発しないようにする必要があります。ただ、さまざまなトラブルが今年発生していることは、来年また同じ問題が繰り返し起こることはないということなので、そういう意味では良いことだと思います」
エリック・ブーリエ|McLaren-Honda Racing Director
「シーズン開始以来、我々は一貫したメッセージを掲げてきました。チーム全員が非常に精力的に仕事をしており、その多大な苦労の結果として我々は着実に改善しつつあるわけです。
今日、ジェンソンが8位に入賞したことで、新たに結んだこのMcLaren-Hondaのパートナーシップが、今シーズン初のワールドチャンピオンシップポイントの獲得によって報われました。これは今までに着実な進化をしてきたことで達成できた結果です。
今日はジェンソンが非常に良い走りをしてくれて4ポイントを獲得したわけですが、その余韻に浸っている暇はありません。もちろん、今回の結果は励みにはなりますが、我々の野望は8位入賞よりももっと高いところにあります。我々はその目標を必ず達成してみせます。
最後に、フェルナンドに関しては、今日はまたフラストレーションのたまるレースとなってしまいました。リタイアの原因については、現在、調査中です。今日はフェルナンドも非常に良い走りを見せてくれていましたし、マシンが安定していれば、2台揃ってワールドチャンピオンシップポイントを獲得することができたはずです」
新井 康久|株式会社本田技術研究所 専務執行役員 F1プロジェクト総責任者
「このモナコに合わせたパワーユニットのドライバビリティの向上策と、ジェンソン選手のステディな走りによって、ようやくポイントをゲットでき、スタートラインに立てたという気がします。フェルナンド選手は、スタート前も「必ずポイントを取る」と言って気合十分でガレージを出て行き、序盤から良いペースでプッシュして、2台揃ってポイント獲得の可能性を感じていましたが、駆動系のフェイルによりレースが終わってしまい、とても残念に思っています。
次のレースに向けて、より高いポジションでフィニッシュすることをチーム一丸となってがんばります」