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リザルト
  1 M.シューマッハ
  2 バリチェロ
  3 佐藤琢磨
  RT バトン
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ポイント
ドライバー
  1 M.シューマッハ 80
  2 バリチェロ 62
  3 バトン 44
  7 佐藤琢磨 14
  コンストラクター
  1 フェラーリ 142
  2 ルノー 66
  3 B・A・R Honda 58
    ポイント一覧
アメリカGP決勝で、B・A・R Hondaの佐藤琢磨が3位表彰台を獲得!

6月20日(日)・決勝
サーキット:インディアナポリス・モータースピードウェイ 天候:晴れ 気温:23℃

 アメリカGP決勝レースで、Lucky Strike B・A・R Hondaの佐藤琢磨が自己初、そして日本人ドライバーとしては14年ぶりとなる3位表彰台を獲得した。ジェンソン・バトンは27周目に、ギアボックストラブルのため、今季初のリタイアを喫した。

 朝のうちは雲が多かったインディアナポリス・モータースピードウェイ上空も、レース開始時刻の正午には前日同様の快晴となった。この時点で、気温23℃、路面温度は35℃。そして前日の予選時に悩まされた強風も止み、絶好のレースコンディションとなった。

 フォーメーションラップの直前、5番グリッドのJP・モントーヤが、ウィリアムズマシンのコクピットから飛び降り、ガレージへと走る。レースカーにトラブルが発生したようだ。スペアのマシンに乗り換え、モントーヤはピットレーンからスタートとなった。

 スタート直後、フロントローのイン側からスタートのM・シューマッハ(フェラーリ)が佐藤をブロックし、極端に寄せて行く。フェラーリの2台に行く手を阻まれた佐藤は、1コーナーをクリアする間に、9番手から上がってきたルノーのF・アロンソにパスされて4番手に後退。後方ではジャガーやトヨタなど5台が絡む多重クラッシュが発生し、1周目からセーフティカーの導入となった。この時点で4番手スタートのバトンは、K・ライコネン(マクラーレン)に先行され、6番手に後退した。

 6周目にレース再開。M・シューマッハがすぐにトップに立つ。1コーナーで佐藤はK・ライコネンに激しくプッシュされるが、上手くしのいで4番手をキープ。その後はアロンソを追う展開になるが、なかなか前に出られない。しかし9周目のメインストレートエンドで、佐藤の目の前を走行中のアロンソの右リアタイヤがバースト。1コーナーのバリヤに突っ込んで、そのままリタイア。佐藤は、そのアクシデントに巻き込まれること無く、スタートポジションの3番手に復帰した。

 そして続く10周目には、ウィリアムズのR・シューマッハが、エンジン全開のバンクで、コンクリート壁に激しく衝突。再度セーフティカーの導入となり、首位のM・シューマッハを始め、9台が次々にピットイン。B・A・R Hondaの2人はコースにとどまったものの、セーフティカーの入る直前に燃料補給を終えたM・シューマッハがそのままトップ。佐藤とバトンが2、3番手で追い上げる展開となった。大クラッシュしたR・シューマッハは、意識はある模様だが、コクピットから自力で出られない。ドクターらが駆け付け、その場で処置を施し、メディカルセンターへと運ばれた。

 19周目にレース再開。B・A・R Hondaの2台がM・シューマッハを追いながら、4番手のモントーヤ以下を引き離して行く。上位3人だけが、1分11秒台のハイペースだ。佐藤は低速区間ではフェラーリの真後ろにほとんど食い付くが、高速区間への立ち上がりで僅かに離されてしまい、オーバーテイクするまでには至らない。そして24、25周目に、バトン、佐藤が相次いでピットイン。11、12番手にいったん順位を落とすが、佐藤は次々に先行車を抜いていく。しかしバトンはその直後に緊急ピットイン。ギアボックストラブルのため、今季初のリタイアとなった。

 30周目の時点で、佐藤は6番手まで上がった。この時点ではトップのM・シューマッハと、追い上げる佐藤だけが、1分11秒台のハイペース。前を行くO・パニス(トヨタ)に、1周1〜2秒のペースで差を縮めて行く。39周目には、0.5秒差に。そして40周目、裏ストレートのブレーキングで、鮮やかに抜き去って行った。3番手のモントーヤがピットに入っており、これで佐藤は表彰台目前の4番手となった。

 45周目。前を行く3番手のM・シューマッハに2秒あまりの位置まで迫ったところで、佐藤は2度目のピットイン。その前後には1分10秒台のタイムを出すなど、快調なペースは変わらない。5番手に下がった佐藤は、ルノーのJ・トゥルーリを追う展開。6秒以上あった差をジリジリと詰めて、60周目には2.2秒まで迫った。その時点のトップはフェラーリの2台。3番手を走っていたモントーヤは、スペアマシンに乗り換えたタイミングが違反と判断され失格。黒旗を振られ戦列を離れ、3位表彰台は佐藤とトゥルーリの争いに絞られた。

 61周目、2人の差はコンマ1秒。佐藤は1コーナーでトゥルーリの前に出たものの、2台ともそのままコースオフ。しかし佐藤が先にコースに復帰し、ついに表彰台圏内の3位にポジションを上げた。佐藤はそのまま、1分11秒台のペースを落とさず走り続ける。そして73周を走り切り、3位入賞! 1990年の鈴木亜久里以来14年振りの、表彰台に上がった日本人F1ドライバーとなった。優勝は、M・シューマッハ(フェラーリ)だった。

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佐藤琢磨 (3位)
「信じられない気持ちですよ。長い間頑張ってきたことの結果だと思います。チームの皆やHonda、そして全てのサポーターへお礼を言いたいです。皆は問題解決に向けて本当に頑張ってくれましたからね。今日は良いレースができましたし、マシンの調子は最高でした。タイヤの減りもずっと安定していましたから、ミシュランにもお礼を言いたいですね。スタートした後、アロンソに抜かれたのはちょっと驚きでしたし、その後のコース上のアクシデントで、とても混乱してしまいました。2回のセーフティカーの後には、マシンの調子も良く、再び元のポジションに戻れると思いました。何人かをバトルで抜くことができましたし、後半にヤルノがオイルフラッグで躊躇した時、抜きにかかったんです。最近の幾つかのレースは、様々なトラブルが出てしまったこともあって、チームにとって本当にタフだったんです。だからこそ、頑張ってくれたチームの全員に表彰台をプレゼントできて、本当に良かったです」

ジェンソン・バトン (26周リタイア)
「今日は本当にドラマチックなレースだったね。スタートが上手く決まらず、アロンソ、ライコネンの2人を前に行かせてしまったんだ。最初のセーフティカーの後、マシンは良くなってきたんだけど、ライコネンにふさがれてなかなか前に行けなかった。ラルフのクラッシュの時の2回目のセーフティカーが出た時は、ピットストップせず、そのまま走り続けることに決めたんだ。このチームの戦略は間違っていなかったと思うよ。僕らのピットストップの前、約6ラップほど トップを走るマイケルの後ろにつけることができたんだ。マシンはとても安定していて、良かったよ。特にブレーキングの時にはね。タイヤのグリップも良かったから、もっとすごい結果になっていたかも知れないし、完走できなかったのはとても残念だよ」

中本修平 エンジニアリング・ディレクター Honda Racing Development
「琢磨選手には、本当におめでとうと言いたいですね。レースの最初から最後まで激しいバトルをしていましたし、表彰台は、彼自身がもっとも望んでいましたしね。ジェンソン選手については、ここでも良い結果を望んでいただけに残念です、クラッシュしたラルフのことが気掛かりでしたが、大丈夫と聞いて安心しましたよ」

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順位 No. ドライバー チーム タイヤ タイム/差
1 1 M.シューマッハ フェラーリ B 1:40:29.914
2 2 R.バリチェロ フェラーリ B +2.950
3 10 佐藤琢磨 B・A・R Honda M +22.036
4 7 J.トゥルーリ ルノー M +34.544
5 17 O.パニス トヨタ M +37.534
6 6 K.ライコネン マクラーレン M +1lap
7 5 D.クルサード マクラーレン M +1lap
8 21 Z.バウムガルトナー ミナルディ B +3laps
9 11 G.フィジケラ ザウバー B +8laps
RT 14 M.ウェーバー ジャガー M +13laps
RT 18 N.ハイドフェルド ジョーダン B +30laps
RT 9 ジェンソン・バトン B・A・R Honda M +47laps
RT 16 C.ダ・マッタ トヨタ M +56laps
RT 4 R.シューマッハ ウィリアムズ M +64laps
RT 8 F.アロンソ ルノー M +65laps
RT 15 C.クリエン ジャガー M -
RT 12 F.マッサ ザウバー B -
RT 19 G.パンターノ ジョーダン B -
RT 20 G.ブルーニ ミナルディ B -
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