開発ストーリー

CBR1000RR-R FIREBLADE Development Stories

#03 Break through

進化を続ける挑戦のDNA。

「開発目標を聞いた時には、これはすごいことになった、と思った。」
新型FIREBLADEがレーストラックに走りのフィールドを移す、という決断は、CBRの開発ライダーである伊藤真一の魂も揺さぶることになった。

CBR開発ライダー 伊藤真一

「聞いた瞬間、頭の中には様々なライバルの姿が思い浮かんだ。レースシーンで圧倒的なパフォーマンスを発揮するという、シンプルだが究極の目標を敢えて掲げたことに、ホンダのDNAを感じた。」

過去の開発を通しCBRを知り尽くしている伊藤は、その「いいところを伸ばし、ネガを徹底的に潰す」ことで、まだ見ぬ新型FIREBLADEのあるべき姿を模索し、テストを重ねた。

レーシングスピードで周回する中でのマシンの姿勢、ブレーキングからターンへかけての接地感の変化、旋回力の変化などをエンジニアにフィードバックし煮詰めていく。

開発の初期段階から「よく曲がる。もっと曲げられる。」と、新サスペンションとフレームの効果を感じていたという。「フレーム、リアサス、ウィングレット。多くの改良点の積み重ねが、全体的にマシン性能を引き上げ、何かひとつが劇的な進化をもたらしたというわけではない。」
新型FIREBLADEが辿った熟成の過程を伊藤はそう振り返る。
それこそが、ライダーとマシンの親和性を高めるというCBRならではの進化過程に他ならない。

そして、エンジンが目標値を達成するに至った時、伊藤は「かつてないパフォーマンスのCBRになる。」という手応えを感じたという。

「乗ったらびっくりすると思う。ナンバーを外しただけで味わえるサーキット・パフォーマンスを楽しんで欲しい。」
(#04へ続く)

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