ROUND 06

タイタイ Chang International Circuit 2017.12.03(日)・AP250 決勝

第6戦 タイ

サリムがレース1でチャンピオンを決める
レース2では小山がウイナーに

アジアプロダクション250cc(AP250)は、最終戦を前に、ゲリー・サリム(Astra Honda Racing Team)が186点でランキングトップ。2位のアヌパ・サルムーン(ヤマハ)に38点もの差をつけており、レース1でのタイトル決定の可能性が濃厚でした。ポールポジションはサルムーンが獲得し、2番手に女性ライダーのムクラダ・サラプーチ(A.P.Honda Racing Thailand)、サリムは3番手となりました。小山知良(RAMA Honda)は6番手、初代チャンピオンの山本剛大(Supra Studio Honda Ikazuchi Racing Team)は、アクシデントに巻き込まれて21番手からのスタート。また、今年の全日本ロードレース選手権のJP250クラスでタイトルを獲得した、藤井謙汰がRAMA Hondaからスポット参戦し、20番手につけました。

決勝日の朝のウォームアップランでは、山本が走行中に転倒。ライダーにケガはありませんでしたが、マシンが大破し、修復が間に合わずにレース1をキャンセルすることになりました。

レース1はサルムーンがホールショット。それを小山が2番手に浮上して追い、サラプーチが3番手で続きました。序盤からサルムーンと小山の一騎打ちとなり、3番手にはレーザー・ダニカ・アーレンズ(Astra Honda Racing Team)が浮上。サラプーチは8台に膨れ上がった4番手争いの集団を引っ張り、バトルを繰り広げました。

終盤、小山が前に出て逃げにかかりますが、アーレンズにパスされ、小山、サルムーンのオーダー。最終ラップの攻防で、一時はサルムーンが前に出ますが、アーレンズがトップを奪還して優勝のチェッカーを受けました。2位にサルムーン、3位に小山。サリムは4位でチェッカーを受けますが、ポイントをしっかり積み上げたことで、AP250クラスのチャンピオンを確定させました。また、藤井は23位でフィニッシュしました。

レーザー・ダニカ・アーレンズ

アーウィン・サンジャヤ

レース2、オープニングラップを小山が制し、その後は2番手のサルムーンと一騎打ちのトップ争いを展開します。その後方で、激しいバトルを展開するセカンド集団は16台の大集団となり、目まぐるしくポジションを入れ替えました。

レース中盤、3番手にはヴォラポン・マラフアン(A.P.Honda Racing Thailand)が浮上。トップ争いは小山とサルムーンによるバトルが継続。終盤にはセカンド集団からサラプーチとサリムが抜け出し、3番手争いを繰り広げました。

先頭は最終ラップの攻防が展開し、最終コーナーでサルムーンが小山のインに飛び込みますが、クロスラインに。スリップから抜け出た小山がシーズン最後のレースでウイナーとなりました。2位にはサルムーン、3位争いはサリムが制しました。山本は14位、藤井は22位でチェッカーを受けました。

こうして、シリーズチャンピオンはサリムが獲得。ランキング2位に小山、山本はランキング5位でシーズンを終えました。

コメント

ゲリー・サリム(アジアプロダクション250cc 4位/3位/チャンピオン)
「レース1はチャンピオンを決めることに専念しました。今年の前半戦は、勝ち続けることができて調子がよかったのですが、後半に入ってからは苦戦することが多く、早い段階でタイトルを決めたかったのですが、最終戦までもつれ込んでしまいました。それでも、チャンピオンになれたことはうれしく、幸せです。レース2は、タイトルのプレッシャーがない状態で挑みました。優勝で終わることはできなかったですが、3番手争いのバトルに競り勝ち、表彰台でタイトルの報告ができてよかったです」

小山知良(アジアプロダクション250cc 3位/優勝)
「レース1は3位に終わったので、レース2への対策を考えて挑みました。レース1でやられたことをやり返そうと思っていました。最終コーナーは2番手で入らなければならなかったので、前に出てもらう必要がありました。その作戦通りに最終ラップに入って、最終コーナー立ち上がりでのクロスライン。そして前に出るという作戦通りの展開で優勝できました。今季からの参戦が急きょ決まったこともあり、戦いながら準備をしなければなりませんでしたが、優勝で終わることができてよかったです。一年間、応援ありがとうございました」

山本剛大(アジアプロダクション250cc DNS/14位)
「今年はマシンが変わり、思うような準備ができずにシーズンが始まりました。日本にマシンがなく、セットアップを試したり、開発したりということが全くできなかったことが、結果を残せなかった要因です。でも最終戦は、いつもとは違い、準備をしてこられました。順調に走り出したのですが、予選で無謀な走りをするライダーのあおりを受けて、転倒してしまいました。謝りに来てくれましたが、この転倒でリズムが狂い、レース1の朝のウォームアップでトラブルが出て転倒。マシンが大破し、レース1はキャンセルすることになってしまいました。スタッフがマシンを修復してくれ、レース2を走ることができましたが、思うような走りができずに終わってしまいました」

リザルト

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1123レーザー・ダニカ・アーレンズHonda1019'07.754
2500A.サルムーンヤマハ10+0.211
371小山知良Honda10+0.357
431ゲリー・サリムHonda10+7.130
546ヴォラポン・マラフアンHonda10+7.205
614P.ロイブーンペンヤマハ10+7.336
844ムクラダ・サラプーチHonda10+8.216
9198アーウィン・サンジャヤHonda10+8.378
2217セシュー・ラジブHonda10+51.454
23 51 藤井謙汰 Honda 10 +57.505
2595ブイ・デュイ・トンHonda10+1'04.928
DNS11山本剛大Honda - -

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
171小山知良Honda1019'09.799
2500A.サルムーンヤマハ10+0.040
331ゲリー・サリムHonda10+7.733
414P.ロイブーンペンヤマハ10+8.577
539P.ブーンラートヤマハ10+8.661
646ヴォラポン・マラフアンHonda10+8.683
7198アーウィン・サンジャヤHonda10+8.745
844ムクラダ・サラプーチHonda10+8.817
1411山本剛大Honda10+17.957
2251藤井謙汰 Honda10+58.922
2695ブイ・デュイ・トンHonda10+1'09.610
DNF17セシュー・ラジブHonda - -
DNS123レーザー・ダニカ・アーレンズHonda - -

ポイントランキング

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
131ゲリー・サリムHonda215
271小山知良Honda188
3500A.サルムーンヤマハ188
4123レーザー・ダニカ・アーレンズHonda149
511山本剛大Honda138
699G.ヘンドラ・プラタマヤマハ116
7198アーウィン・サンジャヤHonda75
1044ムクラダ・サラプーチHonda65
1146ヴォラポン・マラフアンHonda64
1523アンディ・イズディハールHonda36
2075ヘルマン・バハルディンHonda8
24119ヤッシン・ガブリエル・ソンマHonda5
3454スダルモノHonda0
3920笠井悠太Honda0
42125リッキー・スサントHonda0
4617セシュー・ラジブHonda0
4795ブイ・デュイ・トンHonda0
4951藤井謙汰 Honda0
5059アカラク・テサングHonda0

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