Round14アメリカナッシュビル

2019年4月6日(土)・決勝

会場 : Nissan Stadium

第14戦 ナッシュビル

スーパークロス初開催のナッシュビルでロクスンがベストラップを刻む

MONSTER ENERGY AMA SUPERCROSS/FIM世界選手権第14戦が、ナッシュビルで行われました。Team Honda HRCはメディア対応のため早めに移動。コール・シーリーは木曜、ケン・ロクスンは金曜に現地入りしました。金曜にはライディングシーンの撮影が予定されていましたが、コースは前夜の降雨に備えてシートで覆われたままで、走行セッションは中止となりました。シーリーは大叔母でカントリーシンガーのジーニー・シーリーとともにTV出演し、今大会の宣伝に一役買いました。

スーパークロス・シリーズが当地を訪れるのはこれが初めてとなるため、ライダーもスタッフも会場のニッサン・スタジアムに対する関心を寄せていました。パドックの配置やスタジアムの中に至る導線の確認など、早めにシミュレーションできたことは幸いでした。コース造成に用いられる土も初採用でしたが、粘土の成分が多く好天の下ではハードパックとなりました。

レース当日は晴天に恵まれ、昼過ぎから行われた計時予選では、2本目のセッションで48秒376を出したロクスンがポールポジションを獲得しました。シーリーは49秒596で9位。比較的狭いフィールド内に作られたコースにはジャンプが多く、中でもエッジがきついフープスがテクニック差の出るポイントになっていました。

Team Honda HRCのテントには、MotoGPチャンピオン、マルク・マルケスの姿がありました。今回はアルゼンチンGPとアメリカズGPの合間を利用して、昨年のミネアポリス以来となるスーパークロス観戦が実現しました。

ナイトプログラムは、ジーニー・シーリーの国歌斉唱で始まりました。予選レースのヒート2では、ロクスンが1位、シーリーは2番手とTeam Honda HRCによる1-2を達成。ロクスンはタイムアタックから予選レースまでパーフェクトで制し、ベストクォリファイヤーとなりました。

メインレースでは、ロクスンがスタート6番手、シーリーは8番手につけました。好調のロクスンは3周目に3番手に躍進。トップのクーパー・ウェブ(KTM)、それに続くジョーイ・サバッチー(カワサキ)を射程内にとらえていました。ところが次の周、目の前で転倒したマシンを避けきれずにクラッシュ。最後尾からの再スタートを強いられてしまいました。

シーリーはレース中盤、5番手までポジションを上げましたが、後半になるとペースが衰えて7位でフィニッシュ。ロクスンは8位までばん回してチェッカーを受けました。ロクスンが3周目に記録した48秒644は、今回の決勝中のベストラップタイムでした。

コメント

コール・シーリー(7位)
コール・シーリー 「最高ではなかったですが、今夜のレースには満足しています。メインレースではスタートから14分間はとてもいいペースで乗れていたのですが、終盤になると疲れが出てしまいました。残念ですが、今シーズンのパターンです。相変わらず体力不足で苦戦していますが、今は心肺機能よりも筋力が足りないようです。強化に取り組んでいることは確かですが、シーズン中は平日に思いきりトレーニングして週末に休むというようなプログラムを組めないので、開幕前の準備が大切です。ほんのちょっとの違いなのですが、今のところ順調に自分のノルマを消化しているつもりです。さっきマルク・マルケスとも話しましたが、多いときでも3連戦しかないMotoGPと比べると、スーパークロスは開幕から15週連続なので、日程的に過密だと思います。いずれにしても今夜の収穫は、いつもより自信を持ってレースに臨めて、非常に乗れていたことです」

ケン・ロクスン(8位)
ケン・ロクスン 「何と言ったらいいのか分かりません。現時点ではなにも驚きがないし、なかなか好機がつかめません。今日はすべてがうまく回っていて、マシンの感触はよかったし、予選からヒートレースまで順調でした。メインレースのスタートは思惑通りではなかったものの、すぐに何台か抜いて前の方に出たんです。これは勝てそうだと思ったのですが、サバッチーが転倒したときに真後ろにいたので、彼のマシンを避けることができませんでした。再スタートしたときには最後尾でしたが、少しでもポジションをばん回するために集中しました。8位で満足しているわけではないですが、状況を客観的に見れば仕方ありません。まだチャンスは残っているので、まずはデンバーで実現したいと思います」

エリック・キーホー(Team Honda HRC監督)
「マシンの調子もよかったですし、彼自身も非常に乗れていたので、今夜はケニーが勝ったと思いました。メインレースではトップを視野に入れたアタック中にクラッシュに直面したので、本当にどうすることもできませんでした。フラストレーションがたまっているはずですが、このところの転倒続きで落ち込んだりしないでほしいと思います。コールに関しては、まずまずの成績でした。メインレースでは力強い走りで5番手をキープしていましたが、終盤になってスタミナ切れになってしまったのが残念です。レース後半の体力を強化する必要がありますが、シーズン中なので毎日トレーニングして疲れきった身体でレースに臨むようなことはできません。いろんな要素をまとめて集中できれば、いつか好調の波に乗れるはずです」

450SX リザルト

ヒート1

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 17 J.サバッチー カワサキ 7'24.600
2 2 C.ウェブ KTM +04.447
3 19 J.ボーグル KTM +10.768
4 46 J.ヒル スズキ +13.435
5 51 J.バーシア ヤマハ +14.736
6 11 K.チゾム スズキ +20.325
 
9 800 マイク・アレッシ Honda +28.307
10 99 オースティン・ポリテッリ Honda +31.743
12 412 ジャレド・レッシャー Honda +46.353
20 723 タイラー・エンティクナップ Honda DNS

ヒート2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 94 ケン・ロクスン Honda 7'21.036
2 14 コール・シーリー Honda +08.483
3 16 Z.オズボーン ハスクバーナ +10.881
4 15 D.ウィルソン ハスクバーナ +11.620
5 4 B.バゲット KTM +13.569
6 33 J.グラント ヤマハ +18.981
 
8 41 ベン・ラメイ Honda +22.709
14 805 カーレン・ガードナー Honda +52.367
18 214 ヴァン・マーティン Honda +1Lap

メインレース

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 3 E.トーマック カワサキ 21'40.537
2 4 B.バゲット KTM +11.644
3 2 C.ウェブ KTM +13.808
4 15 D.ウィルソン ハスクバーナ +18.940
5 16 Z.オズボーン ハスクバーナ +23.804
6 25 M.ムスキャン KTM +25.031
 
7 14 コール・シーリー Honda +41.979
8 94 ケン・ロクスン Honda +50.242
12 41 ベン・ラメイ Honda +1Lap
14 800 マイク・アレッシ Honda +1Lap
16 99 オースティン・ポリテッリ Honda +2Laps

450SX ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
1 2 C.ウェブ KTM 309
2 3 E.トーマック カワサキ 288
3 25 M.ムスキャン KTM 288
4 94 ケン・ロクスン Honda 267
5 4 B.バゲット KTM 238
6 15 D.ウィルソン ハスクバーナ 220
7 14 コール・シーリー Honda 176
 
11 10 ジャスティン・ブレイトン Honda 141
18 41 ベン・ラメイ Honda 83
19 42 ビンス・フリージー Honda 65
22 805 カーレン・ガードナー Honda 38
24 800 マイク・アレッシ Honda 36
27 99 オースティン・ポリテッリ Honda 20
28 27 マルコム・スチュワート Honda 17
39 941 アンジェロ・ペレグリーニ Honda 4
42 412 ジャレド・レッシャー Honda 2

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