Round10アメリカデイトナ

2019年3月9日(土)・決勝

会場 : Daytona International Speedway

第10戦 デイトナ

最後尾から追い上げのロクスンが8位、シーリーは13位

MONSTER ENERGY AMA SUPERCROSS/FIM世界選手権第10戦が、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われました。スーパークロス発祥の地として特別なステータスを誇る当地では、昨年ジャスティン・ブレイトン(Smartop Bullfrog Spas Honda)が達成した優勝や、一昨年のジェレミー・マーティン(Geico Honda)による2位入賞など、CRF450Rが目覚ましい結果を残してきました。

近年は負傷欠場による巡り合わせが悪く、ケン・ロクスン(Team Honda HRC)にとっては3年ぶり、コール・シーリー(Team Honda HRC)にとっては2年ぶりのデイトナになりますが、今大会には両者がそろって出走することができました。チームスタッフは前戦アトランタからフロリダ州に移動し、デイトナの近くに住むロクスンとシーリーとマシンテストを重ねてこの一戦に備えました。

計時予選の結果は、ロクスンが1分08秒638で2番手、シーリーが1分10秒758で11番手でした。スピードウェイのグリーンで行われるデイトナスーパークロスでは、通常のスタジアムよりも長めのコース設定になります。現在のメインレースは20分+1周で実施されていますが、かつては20周と定められていたので、1周40秒台で周回する小さめのスタジアムと比べると、デイトナはフィジカル的に最も苛酷なラウンドと見なされてきました。

今大会のメインレースは、Team Honda HRCにとって最悪の展開になりました。スタート後の2コーナーで、ロクスンとシーリーが絡んで転倒してしまったのです。両者は最後尾というハンディーを負いながら再スタートしました。ロクスンは6周目にトップ10までばん回し、10周目にはブレイトンをかわして8番手に到達します。一方シーリーはペースアップもままならず、後塵を浴びながら周回を重ねました。最終的にロクスンは8位、シーリーは13位でフィニッシュしました。

コメント

ケン・ロクスン(8位)ケン・ロクスン
「今夜のリザルトには本当にがっかりしています。今シーズンのワーストです。プラクティス、クォリファイ、ヒートレースまでは概ね順調だったと思います。マシンの感触もよく、非常に乗れていました。メインレースでは2コーナーの多重クラッシュに巻き込まれ、自分のマシンとコールのマシンの間に挟まれ、すぐには起き上がれませんでした。再スタートしてからは可能な限りポジションをばん回できるように、必死でがんばりました。8位という成績を受け入れたくないですし、ポイントランキングでも下がってしまいましたが、まだ7戦残っています。気持ちを前向きに切り替えて、次回のインディアナポリスで巻き返したいと思います」

コール・シーリー(13位)コール・シーリー(左)
「個人的な意見ですが、1コーナーがとても変な設定だったと思います。みんながイン側から順番にアウト側に並ぶのは、MXGPでよく見る光景みたいでした。集団で2コーナーに進入したとき、ケン(ロクスン)とクーパー(ウェブ)のインを突こうとしたのですが、チャド(リード)と交錯したケンが押されて、僕の方に向かってきました。転倒して最初に思ったのは、2台のマシンに挟まれたケンが、僕のマシンのヘッダーパイプで火傷をしないように助け出すことでした。もちろん自分自身も早く再スタートしなければなりませんでした。彼はすぐに起き上がれたのですが、僕のマシンはサンドに深く埋まっていたので、走り出すまでにかなり時間を無駄にしてしまいました。あんな不運に見舞われるなんて……。毎週のようにバッドラック続きで苦しんでいますが、すべてがうまく回れば望ましい成績を出せることは分かっています。実は11月からフロリダ州クラーモントにアパートを借りていたのですが、シーズンオフのテストと今回のデイトナ用テストを除いて、部屋は空っぽでした。これからはシーズン終了まで東部のレースが続くときはフロリダのアパート、西部ではカリフォルニアの家というように使い分けることになります。いずれにしてもこの時期のカリフォルニアでは練習に行っても1人なのでつまらないし、フロリダのモトサンドボックスで走り込むことになりそうです。すごくいいコースですし、ケンはもちろん、チェイス(セクストン)、アダム(シアンサルーロ)、アレックス(マーティン)といったライバルたちを相手に、ハイレベルな練習ができます」

エリック・キーホー(Team Honda HRC監督)
「リザルト的にはとても厳しい大会でしたが、いくつか収穫もあったと思います。2人の走りにはスピードがありました。コールはヒートレースで乗れていたし、トップ争いを制して勝てそうでしたが、最後のコーナーで抜かれて4位に下がりました。ケンはメインレースの追い上げ中にすごい速さを見せ、トップを走るライダーをしのぐファストラップを出すことが2回か3回ありました。ですからスピード的にはトップ争いできていたと思います。上位まで届かずにポディウムや優勝を逃したことが残念でなりません。このような難しいコースで1周目に転倒するようなハンデを負うと、取り返すのがたいへんです。コールに関しては、まだ自信が足りないようです。自分を信じて上位に立つことができたら、いつものトップランカーに戻れるはずです。かつて同じような状況を経験していたトレイ(カナード)が、コールにアドバイスをしているので間もなく好結果につながるでしょう」

450SX リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム/差
13E.トーマックカワサキ21'28.282
22C.ウェブKTM+06.889
325M.ムスキャンKTM+12.291
44B.バゲットKTM+14.825
517J.サバッチーカワサキ+28.804
616Z.オズボーンハスクバーナ+30.702
 
894ケン・ロクスンHonda+38.371
910ジャスティン・ブレイトンHonda+40.004
1314コール・シーリーHonda+1'17.107
1841ベン・ラメイHonda+1Lap
20800マイク・アレッシHonda+1Lap

450SX ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
12C.ウェブKTM222
23E.トーマックカワサキ203
325M.ムスキャンKTM203
494ケン・ロクスンHonda201
54B.バゲットKTM161
615D.ウィルソンハスクバーナ149
 
810ジャスティン・ブレイトンHonda127
1214コール・シーリーHonda117
1642ビンス・フリージーHonda65
1841ベン・ラメイHonda52
23805カーレン・ガードナーHonda26
2527マルコム・スチュワートHonda17
28800マイク・アレッシHonda10
36941アンジェロ・ペレグリーニHonda4
3899オースティン・ポリテッリHonda3
41412ジャレド・レッシャーHonda2

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