CBR1100XX - 1996

CBR1100XX
CBR1100XX
 

足廻り



ディレイバルブによるコントロール性の向上
制動力配分特性比較
CBR1100XXとCBR1000Fの制動力配分特性比較
 CBR1100XX Super Blackbirdのブレーキシステムには、フロントへの制動力を制御しフットペダルのみによる速度調整時のノーズダイブを最小限に抑えるディレイバルブを搭載しています。
 このバルブは、フットブレーキ用マスターシリンダーと右フロントブレーキキャリパー・センターピストンの中間に設置され、ペダルへの低入力時は、左フロントキャリパーのみに液圧を伝達、フロントブレーキによる初期制動力を通常の約半分に低下させています。
 次に、ペダル踏力が増加した場合、右フロントキャリパーにも液圧を伝達します。これによって、速度の微調整(コーナリング時など)にペダルブレーキを使用した場合でも、フロントの不必要なノーズダイブをほとんど解消することが可能となりました。
 ディレイバルブは通常走行時でもブレーキのコントロール性を高め、さらに、滑りやすい下り坂や濡れた石畳などの悪路でも優れた制動力を発揮させます。

新型フローティングブレーキローター
 フロントブレーキには、新型のφ310mm×5mm のフローティングディスクに、新設計のステンレス製マウンティングプレートを組み合わせて採用しています。
 このマウンティングプレートは、現行大排気量モデルのアルミ製プレートよりもシンプルなスポークデザインが特徴で、フローティング部の軸をこれまでの10または12箇所に対し6箇所とすることで、ブレーキパフォーマンスに影響を与えることなくオープンで力強いブレーキ廻りのデザインとしています。
 また、リアブレーキシステムには、スタンダードタイプの1ピース256mm×5mmローターを採用しています。

軽量モノスパイラル・ラジアルタイヤ
 世界最高性能の足廻りには高速時の安定性と、優れたハンドリング特性を発揮させるため、300km/hに耐え得る軽量タイヤを必要としました。
 そして、先進の設計・製造技術によってワイドプロフィールのモノスパイラル・ラジアルタイヤを完成させました。いっそう軽く、さらに強くなったZR規格のラジアルタイヤは、CBR1100XX Super Blackbirdがそのポテンシャルを最大限に発揮した場合でも、長時間にわたって安定したパフォーマンスを発揮します。この新型タイヤはブリヂストン、ダンロップ、ミシュランの3社によってOEM供給されます。

  ブリヂストン (F/R)BT-57F RADIAL G / BT-57R RADIAL G
ダンロップ (F/R)D205FJ / D205G
ミシュラン   (F/R)MACADAM 90XS

 ホイールは鋳造アルミ製の中空3本スポークとし、今回スポーク断面を丸形状としたことで薄肉化が可能となり、高剛性・軽量化に寄与するものとなっています。


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