ホンダ 新安全技術の研究 - 2000.05

Technology
ホンダ 新安全技術の研究
 
リアルワールドの衝突安全技術

バリアからリアルワールドの事故再現による新たな安全研究へ。

リアルワールドにおけるクルマ相互の事故は、
同重量のクルマ同士ばかりではありません。
日本の交通事故死者における四輪車の乗員死者数の過半数は、クルマ相互の事故によるものです。また、正面衝突事故におけるドライバーの死者数を見ると、衝突相手側車両が同重量を超えているケースが約75%とかなり多いことがわかります。
したがって、リアルワールドにおける衝突事故実態から、現在の固定バリアによる衝突実験でカバーしている同重量同士の衝突以外に目を向けていくべきと考えました。 衝突安全技術として重量の違う相手との衝突は、技術的にはきわめて困難な課題ですが、ホンダはこの分野の研究に積極的に取り組みたいと考えます。
【リアルワールドでは重量の違う相手との衝突が想定される】

ホンダASV-2


【四輪車の乗員死者数の内訳】

四輪車の乗員死者数の内訳

ITARDA 交通事故統計年報(平成10年版)

【正面衝突時の乗用車のドライバー死者数(自車重量別)】

正面衝突時の乗用車のドライバー死者数

ITARDA 平成6-8年 データ ホンダ調べ


クルマ相互の衝突には
複雑な研究課題があります。
クルマ相互の衝突をリアルワールドにおいて考えると、実に複雑な研究課題が浮上してきます。つまり、衝突する相手車両の重量・ボディ構造/硬さなどがさまざまであり、また衝突の仕方を見ても速度・角度・オフセット率などおのおのの条件が異なってきます。 しかしホンダは、この複雑な研究課題から目を逸らさず、事故被害の軽減のために、リアルワールドの衝突というテーマに積極的に取り組んでいきたいと考えます。
【クルマ相互の衝突で想定される研究課題】

クルマ相互の衝突で想定される研究課題
●重量の違いにより
  軽いクルマが押し返される。
●ボディ骨格の違いによる
  乗り上げの発生。
●ボディの硬さの違いにより
  軟らかいクルマの方がつぶれ易い。
クルマ相互の衝突で想定される研究課題



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