NSX - 1997.02

NSX
NSX
97NSXの新技術

NSX走行写真

動力性能のレベルアップにともない、サスペンションのコントロール性、ブレーキ容量、ステアリングフィールを向上。)(MT/ATモデル)
エンジン排気量アップ、マニュアルトランスミッションの6速化によって向上した動力性能を存分に引き出せるよう、シャシーはコントロール性向上をテーマにチューニングしました。
サスペンションは、前後とも従来よりハードセッティングとし、荷重移動を早め、スポーツカーとしての扱いやすさを向上しています(MTクーペ)。
また、ブレーキはディスクローターを16インチに容量アップし、前後バランスなどを最適化(MT/AT)。さらに電動パワーステアリングもイナーシャ感、収斂性を高めるべく進化(MT/AT)。これらにより、とくにスポーツ走行時、優れたコントロール性を発揮します。

スプリングレート、ダンパー減衰力をアップ
素早い荷重移動で、シャープな動きを実現

動力性能の向上、ブレーキ容量アップにともない、サスペンションの特性を再確認。とくに限界速度付近でコーナリングした場合のステアリングフィールをリニアにし、さらに扱い易いセッティングを煮詰めました。チューニングの内容は、前後のスプリング、ダンパーを硬めにし、荷重移動のスピードを早め、より感覚にフィットした的確なコーナリングフォースを発生させるというものです。さまざまなシーンでシャープなハンドリングを実現します。
サスペンションセッティングの変更概要
   
従来車
'97 MTクーペ



スプリングレート
3.2
3.5
ダンパー減衰力 cm/s
0.01
0.05
0.3
0.01
0.05
0.3
伸び/縮み kgf
15/15
39/41
101/98
16/16
44/45
115/109

スプリングレート
3.8
4.0
ダンパー減衰力 cm/s
0.01
0.05
0.3
0.01
0.05
0.3
伸び/縮み kgf
32/23
64/50
173/112
41/27
76/55
183/125

ディスクローターの16インチ化により、ブレーキの制動力、耐フェード性を向上
加速フィーリングの向上とあわせて制動性能を高めることで、加減速のコントロール性をさらにレベルアップすることをめざしました。
まず、サーキット走行などでの耐フェード性を向上させるために前後とも16インチ化し、ブレーキ熱容量をアップ。リアはベント幅も拡大し耐熱性を向上させました。あわせて、ホイールシリンダーをフロントでダウン、リアでアップし、制動力の前後バランスを最適化。ABSも前後バランスを見直すなど、さらに強力かつ安定したブレーキフィーリングを実現しました。
ブレーキ回りの変更概要
   
従来車
'97 MTクーペ



ディスク 15インチタイプ
径/厚:φ282/28mm
16インチタイプ
径/厚:φ298/28mm
ホイール
シリンダー
φ36+φ40mm
(φ53.8mm相当2ポット)
φ34+φ40mm
(φ52.5mm相当2ポット)

ディスク 15インチタイプ
径/厚:φ282/21mm
16インチタイプ
径/厚:φ303/23mm
ホイール
シリンダー
φ42.9mm(1ポット) φ48.1mm(1ポット)

より自然なステアリングフィールを実現する電動パワーステアリング
'97年の各性能の進化にあわせ、電動パワーステアリングも熟成しました。ECUソフトウエアによるイナーシャ制御を煮詰め直した上、ダンパー制御を新たに採用。スポーツドライビング時などの微妙なイナーシャ感を低減させるとともに収斂性も向上。より自然なステアリングフィールを実現しました。
リアサスペンション
フロントサスペンション



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