NSX - 1997.02

NSX
NSX
97NSXの新技術

さらに軽快な加速感、操る楽しさを実現する
クロスレシオの6速マニュアルトランスミッション。
(MTモデル)
全域で向上したエンジントルクを有効に活かす、クロスレシオの6速マニュアルトランスミッション(MT)を新開発しました。
クラッチのシングル化や高強度ギア材を採用した歯厚低減などにより、従来5MTのスペースにおさめるコンパクト設計を採用。
さらに、ダブルコーンシンクロの適用範囲を拡大し、デュアルマス・フライホイール(DMFW)を採用することで快適な操作性を提供するとともに、キビキビとした小気味よい走りを実現します。

5速までをクロスレシオ化し、従来5速比7%ハイギヤードの6速を追加
全域で高まったトルク性能を活かし、さらに小気味よい走りを堪能できるよう、4・5速をメインに2速までをローギアード化し、1速をわずかにハイギアードとしたクロスレシオの6速マニュアルトランスミッションを採用。よりダイナミックなスポーツドライビングを可能としました。また、6速は、従来車の5速より7%ハイギアとすることにより、従来の5速同等の加速感を得ながら、静かで燃費のよいクルージングを可能とします
6速マニュアルトランスミッション
6速マニュアルトランスミッション
カットモデル
車速線図

従来スペースを変更することなくトランスミッションの6速化を実現
ギアの厚みを低減するために高強度ギア材を採用したほか、クラッチをφ190mmツインから、セット荷重を高めた高μライニング仕様のφ230mmシングルとし、高トルクに対応しながらコンパクト化を実現しました。これにより、従来スペースに6速のトランスミッションを搭載。パッケージングを維持したままの6速化を実現しました。
6MTと従来の5MTのギヤレシオ比較
  従来5MT対比 6MT
LOW 0.2%High 3.066
2nd 0.2%Low 1.956
3rd 2.0%Low 1.428
4th 8.9%Low 1.125
5th 18.5%Low 0.914
6th 7.0%High
('96 MT5th比)
0.717
Final 4.062
Reverse 3.186
6速マニュアルトランスミッションのシフトパターンダブルコーンシンクロ適用拡大とショートストローク化により、軽快なシフトを実現
従来、使用頻度が高い2速に適用していたダブルコーンシンクロを、1・3・4速にも適用。シフト荷重を40〜50%低減。ストロークの短縮とあわせ、キビキビとした軽快なシフトワークを実現しました。
また、ソレノイドタイプ・リバース・セレクト制御機構を採用。リバースギアへのゲートを閉ざすことでスムーズなシフト性を確保しています。
デュアルマス・フライホイール(DMFW)を採用。優れた静粛性を実現
フライホイールを2分割し、グリース潤滑の広角トーションダンパー機構を採用。低回転時のギア音を低減しています。
6速マニュアルトランスミッション構造概念図



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