ELYSION FACT BOOK
ELYSION 2004.05.13
クォリティ・パフォーマンス[AT&4WD]
あらゆるシーンで力強くなめらかな走りを発揮する、高知能・高精度な駆動系メカニズム。
エンジンの性能を最大限に引き出す、5速オートマチックトランスミッション。
それぞれのエンジンの特性を活かし、力強い加速と低燃費を同時に実現する5速オートマチックトランスミッションを採用。リニアソレノイドによるダイレクト制御に加え、ギアレシオをクロスかつワイドに設定することで、鋭い発進性能とスムーズな加速、優れた高速クルーズ燃費を両立しています。また、主にエンジンブレーキを必要とする際に、1速から3速までの自動変速に固定できる「D3スイッチ」を備えています。
 X(FF)
Photo : X(FF)
可変シリンダーシステムの特性を活かした、3.0Lエンジン用チューニング。(VG、VX、VZ)

可変シリンダーシステムの特性を活かしたレシオ設定や、DBWをはじめとするエンジンデバイスとの緻密な連携による減速時のロックアップ領域の拡大などエンジンとのマッチングを図り、質の高いゆとりある走りと優れた燃費性能を同時に獲得しています。また、雪道など滑りやすい路面での発進時に、Dポジションで2速発進になるスノーモードも備えています。
[可変シリンダーシステムの特性を活かし、加速性能と低燃費を両立させるレシオ設定。]
5速のレシオを低めに設定し、4-5速間をクロスレシオ化。これにより5速クルーズ走行からのキックダウンが迅速かつスムーズに行われ、高速道路での追い越し時などに効果を発揮します。通常、ローレシオ化すると、同速度ではエンジン回転数が高くなるため燃費にはよい影響とはなりませんが、可変シリンダーシステムによる大幅な低燃費化により、加速性能との両立を図ったレシオ設定としています。また、このローレシオ化によって気筒休止領域の拡大化も実現。力強い動力性能と低燃費の両立に大きく貢献しています。
[気筒休止状態でのロックアップ作動時の振動を効果的に低減。]
ロックアップ作動時に発生するエンジン回転変動による振動は、気筒休止状態では大きくなります。この振動を低減するために、ロックアップダンパーに2段階のバネ特性を持つロングトーションスプリングを採用しました。気筒休止状態ではバネ定数の低いスプリング特性で振動を受け止め、回転変動を効果的に吸収。6気筒作動時と同等の振動レベルに抑えています。
[減速ロックアップとフューエルカット領域を拡大し、低燃費に貢献。]
5速→4速、4速→3速までの減速ロックアップにより、連続したフューエルカットを可能としました。また、降坂路と判断した場合には6気筒状態となり、エンジンブレーキ効果を高めます。 80km/hから停止した場合
リニアなレスポンスを発揮する、2.4Lエンジン用チューニング。(M、G、X)

低フリクションクラッチや高効率・超薄型トルクコンバーター、複列式アイドルギアなどの採用により、高効率・コンパクト化を実現。さらに、トルクコンバーターのポンプシェルへの高強度素材の採用や、ファイナルギアへの高強度ギア材の採用により耐久性を高め、高トルクに対応。トルクフルなエンジン性能を確実に引き出します。また、減速時のロックアップ領域を拡大し、優れた燃費性能も同時に獲得しています。
[不要な変速を抑えるシフトホールド制御。]
走行状態に応じて知能的なシフト制御を行うプロスマテックを進化させ、ドライバーのシフト感覚により近い制御を行うシフトホールド制御を採用しました。Dポジションでの走行時に、ドライバーのアクセル操作や車速変化などから走行状態を瞬時に判断し、最適に変速制御。特にワインディングなどでのスポーティな走行時には、アクセルのオン/オフによる不要な変速を抑え、充分なエンジンブレーキによる減速やタイムラグのない鋭い加速が得られます。
■シフトホールド制御作動イメージ図
シフトホールド制御作動イメージ図
VX(FF) ディーラーオプション装着車
Photo : VX(FF) ディーラーオプション装着車
カムユニット搭載により素早い駆動力伝達を実現したリアルタイム4WD。
通常はほぼFF状態で走行し、発進・加速時や雪道など走行状況に応じて後輪にも適切な駆動力を配分するHonda独自のリアルタイム4WDシステム。軽量・コンパクト設計で頼もしい走破性と軽快な走り、そして低燃費や静粛性にも優れた特長を活かしながら、後輪へトルクを伝達するデュアルポンプシステムにカムユニットを追加することで、前輪の空転検知能力を大幅に向上。FF←→4WDの切り換えを瞬時に行い、雪道などでの発進性やコーナリングの安定性を飛躍的に高めています。
タイムラグを感じさせずに後輪への駆動力伝達を瞬時に行うカム機構。

デュアルポンプシステムは、前輪の回転数が後輪の回転数を上回った場合に、その回転差によって発生する油圧でクラッチを接続し、後輪へ駆動力を伝達します。クラッチ作動油圧は前・後輪の回転差に比例して大きくなるため、回転差が小さい領域では充分なトルクを後輪へ伝達させるには限界がありました。これに対し、デュアルポンプシステムのクラッチ機構に、2つのカムでボールを挟み込んだボールカムとパイロットクラッチで構成されるワンウェイカムユニットを追加することで、前・後輪の回転差が微小な段階で2つのカムがボールによって押し広げられ、メインクラッチを瞬時に接続。クラッチ作動油圧が充分に発生する前にメインクラッチを一定の力で押しつけることで、タイムラグを感じさせずに駆動力を伝達し、力強い発進加速を行います。前・後輪の回転差が大きくなると、充分に発生したクラッチ作動油圧によって強力にメインクラッチを押しつけ、駆動力を後輪に伝達。たくましい走破性を発揮します。
カムユニット搭載リアルタイム4WD構造図
4WD車でもFF車と同様の低床化を実現。

4WDはFFに対し、プロペラシャフトやリアデファレンシャル、ドライブシャフトなど床下に配置する要素が多くなります。エリシオンは、燃料タンクの形状など4WD専用の設計を施すことで、FF車同様の低床を実現しています。



前のページへ 目次へ 次のページへ