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WTCC 開発プロジェクトリーダーレポート

新たなシーズンに向けて、マシンのポテンシャルアップを果たし
タイトル奪還をめざす

最高速でエンジンのポテンシャルアップが確認できた開幕戦

3月6日から、アルゼンチンでシーズンが開幕しました。フリー走行から、最高速のデータはトップレベルで、エンジンの性能向上が確認できました。しかし、実はCivic WTCC各車に、ずっとミスファイアの症状が出ていて、最後まで完治できない状況でした。これは予期していない症状で、データには、はっきり現れず、原因も不明です。現在解析を進めていますが、燃料系の不具合ではないかと考えています。真冬のテストから、真夏のアルゼンチンでの本番ということで、環境の変化が大きく影響したのだと思います。この影響で、少しパワーが落ちたかもしれませんが、それでも直線スピードはかなり出ていましたので、このあと対策を進めることによって、もっと速くなれると思います。

レースでは、ミケリス選手の予選でのトラブルが大きかったと思います。ミケリス選手は、新しいマシンにも適合して、本人も自信満々で臨んだ開幕戦だったのですが、予選開始早々に左前輪が外れ、予選タイムを記録することができませんでした。

そのため、ミケリス選手は最後尾のグリッドからスタートしましたが、あっという間にポジションを上げ、2レースともにポイントを獲得してくれました。予選が悔やまれますが、今後の活躍に期待が持てるレースだったと思います。

全体的に、Civic WTCCはストレートでは負けていませんでしたが、コーナーはまだライバルに追いついていない状況です。改良の熟成や、今後予定しているアップグレードによってこの差を詰めることはできると思います。

レース2で、モンテイロ選手が3位表彰台を獲得してくれましたが、満足のいく結果とは言えません。今後さらなるレベルアップを果たして、勝利を目指したいと思います。

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